日別アーカイブ: 2013年10月17日

YAPC::Asia Tokyo 2013 1日目 #yapcasia

おがた (@xtetsuji) です。

YAPC::Asia Tokyo 2013 1日目編。その他の「YAPC::Asia Tokyo 2013」関連記事は目次ブログ記事からどうぞ。

オープニング、そして基調講演

前夜祭で遅くに帰宅して1日目の自分のトークの準備をしていたので、朝起きられるか不安でしたが、夢と希望の力で起きてオープニングには余裕で間に合いました。人間は夢と希望で活動していると実感した瞬間。

恒例の櫛井さんのオープニング。その後の基調講演。今回の冒頭の基調講演も前年同様英語のプレゼンテーションではありましたが、スライドが分かりやすかったのと、発音した英語が多少追えたので、なんとか楽しむことができました。Perl5.18の今や、これからのPerl5といったものが垣間見えて、これからの楽しみが増えました。

聴講したトークなど

列挙していきます。

トーク雑感

@kazeburo さんのMonocerosのトークは期待していたので、絶対聴講するぞと以前から思っていました。Monocerosというウェブサーバ自体の魅力の他にも、UNIX/Linuxでサーバを書くための作法というようなものも学べたのが良かったです。straceの出力を出して「これ読めますよね」という@kazeburoさん、さすがです。Monocerosのコードリーディングは細々と続けています。

学術分野におけるPerl、普段Perl入学式や地域.pmなどでお会いしている@__papix__さんによるトークでした。GPGPUを使った部分など、なかなか高度な事にチャレンジしているんだなと感心しきりでした。

普段はEmacs使いの私ですがVimにも興味があったので、Vimのトークを聴講しました。なかなか練られたプレゼンテーション手法に感心。後日公開されるスライドを読み返しながらVimの設定をしてみようと思います。

私自身のトークの振り返りは長くなりそうなので別記事で…。

@hiratara さんによる型付きPerlの話は、部屋があふれるほどの盛況ぶり。後ろの床に座って聴講していましたが、本当に難解でよく分からなかったというのが正直な感想。このあたりも勉強しないとなという意識付けが出来たのは良かったです。

次に聴きたいトークまで間があるし、多目的教室はいつも盛況で入れない状況だったので、しばらくロビー内などをブラブラしていました。ロビーの隅っこでは床に座り込んでparumonをしているHokkaido.pmの人たちがいたり、なかなかバラエティにとんだ風景でした。

床でparumon

@tokuhirom さんによるFuture Perlのお話は、午前中の基調講演とはまた角度が違った面白いトークでした。Perl6の実装は色々あれど、どれも開発フェーズが混迷していたり遅かったり使うのはちょっと…という印象を持っていましたが、Seisはなかなかいいところまで来ているという印象。私を含め、今まであまりPerl6に興味がなかった人もPerl6を使いたくなったトークではないでしょうか。前年のYAPCまでとは違い、今年はそういう未来についてのトークが熱かった印象。

@toku_bass さんのライブコーディングも会場が盛況。入場すら厳しい部屋から人があふれるほどの状況で、チラッと拝見しました。ただ、壇上に @toku_bass さんがいなかったにも関わらず、画面は進み声は聞こえるという不思議な光景。あとで聞いたら、立ちながらのライブコーディングは厳しいということで、最前列に座って作業していたとのことでした。今年のYAPCもPerl初心者中級者といった人が結構いたと思うし、そういう人にPlackの内部を見せながらウェブアプリケーションを書いていくライブコーディングは有用だったことでしょう。

LT雑感

LT1日目も盛り上がりました。タイムテーブルは公式Twitterで告知されているので、それに従って印象深いものを抜粋して振り返ってみようと思います。公式にビデオが上がっているものは、LTの時間制限の性質上、4〜5分で見られるものなので、何か愉快な気持ちになりたい時に、人生落ち込んだ時、ちょっと何か見て笑いたい時にも使えそうです。

  • ギークな異性を落とす魔法の言葉はネタ枠として大成功でしたね。200 OK
  • How to inspect a RUNNING perl processは既存のPerlプロセスを外部から観察する方法という込み入ったシステム的な内容でしたが、デバッグ時に参考になる部分も多く、今後この手法を使ってdaemonを開発したりしていきたいなと感じました
  • YAPC::NA 2013に行ってきたは、昨年ベストスピーカー賞を獲得した@yusukebeさんがそれでYAPC::NA 2013に行ってきた記録ですが、一度は海外のカンファレンスに行ってみたいと思わされたトークでした。英語の壁などありますが、金と時間があって行く機会を作れば乗り越えられそうな気が十分します。
  • んだっちゃだれ Sendai.pmは、今元気なSendai.pmの話。YAPC::Tohoku(仮称)の話も出てきて非常に盛り上がりました。東北は青春18きっぷで途中下車した盛岡くらいしか経験がないので、今度じっくり東北観光をしたい。
  • オープンソースプロダクトに貢献することはSixApartの方のトーク。一度movabletype (MTOS) をforkして、とある改良を入れようとしたのですが、どうしても克服できない点があって諦めた経験あるんですよね。でも行動に起こしただけ数年前の自分自身より進歩あるかなって思いました。
  • 1日目LTのトリである2013年代のBlogツールRijiの紹介は、もう@songmuさんの突然の中国語トークに全てを持って行かれた感がありますね。「YAPC::Asia なんだし例年台湾等からも聴講者が来るわけで、日本語以外のLTがあってもいいじゃない」という考えには大いに同意であります。いやはや、これは一筋縄では真似できない偉業です。

会場の雰囲気

このあたりは櫛井さんのブログが非常に詳しく写真も綺麗なのでそちらを参照していただくことにして、私が撮った数少ない写真からいくつかピックアップ。 各トークについては原則的にYouTubeで動画が公開されているので、そちらを参照すると雰囲気が分かると思います。

個人スポンサーの提灯

個人スポンサーのちょうちん。私のものも飾られていて「お〜」ってなりました。その後、2日目の終盤に持ち帰りました。

昼食

2日目もそうだったのですが、1日目もHachioji.pmあたりの人と集まって、生協の学食に行って食べました。安いしうまい。 YAPC自体に慣れてきたからか、外がそれほど暑くなかったからか、トーク会場との移動にそれほど困難を伴わなかったのも良かったところ。

懇親会

2007年から2010年まではボッチで食事だけして帰ってくる懇親会でしたが、2011年夏のHokkaido.pmとの交流開始から3年弱、Hachioji.pmにもよく顔を出すことにしていたら知っている人が増えて、この場が色々な場から集まる人達が一堂に会する同窓会的場所になってきました。

個人的にも長年のボッチ体験を回想して、ポツンとしている人やグループを見かけたらなるべく話すようにしましたが、私自身へ声をかけてくれる人も結構いたりして、色々限界もありましたが、多少のボッチ対策には貢献できたでしょうか。Mojoliciousを使っている会社の方々のグループがあって、数人の方とはPerlBeginnersかPerl入学式で面識があったのですが「@jamadamさんに会ってみたい」と言われたので、探して引きあわせたりしました。それが後日のMojolicious飲み会につながったりもしたので、なかなか有意義だったと思います。

それだけでなく、今年は勇気を出して@miyagawaさんにも話しかけて、Plack::Handler::Apache2まわりの話の質問を投げかけてみました。勇気を出した割には意外に気さくに受け答えしてくれたので、自分が無意識に作ってしまっている「著名な成果を出した人への心理的障壁」を感じましたね。消極的なの良くない。拙作のModPerl::PSGIについても、名前の良し悪しといった評論をしてもらって、非常にありがたかったです。先日のHokkaido.pm#10の時にゲストで来た@tokuhiromさんと話した時もそう思ったのですが、そういう殻はどんどん打ち破って話しかけていくべき、そう感じました。 そういう意味では、英語コンプレックスから、海外より来日したゲストの方々と話せなかったのは数少ない心残りな点でした。

懇親会の食事1 懇親会の食事2

 大人のYAPC

こちらにも申し込みをしていましたが、これは「ヤバい、面白かった」としか書けないです。守秘義務があるので。でもこういう試みは絶対求められていると感じた次第です。この独立イベントを手配してくれた@lestrratさんと@yusukebeさんには感謝です。

時間的に懇親会とかぶっていたので、懇親会を途中で抜けて、途中から大人のYAPCに入った感じでした。もっと懇親会を楽しめればよかったなという気持ちと、大人のYAPCを最初から聴きたかった気持ちが両方。両方とも稀有なイベントゆえですね。

飲み会

その後、1日目の自分のトークが終わった開放感からも飲みに行こうと思い、会場の1階にあるHUBに行って飲みました。さすがというくらい、様々なPerl Mongerが集まっていて非常に刺激的な場所でした。これぞYAPCという光景が確かにここにありました。

この場では、Hachioji.pmの人々と歓談したり、Hokkaido.pmの人達もいたので話したりしました。有用なメール関連ツールを精力的に開発している京都の @azumakuniyuki さんとお会いできてお話できたのは大きな収穫でした。その後 @azumakuniyuki さんから「Hokkaido.pm の @aloelight さんいますか?」と言われて「あぁ見かけましたよ、こっちです」といった感じで新たな接点が生まれたり、適度にPerl Mongerが密集した良い場となりました。

その後、終電が近い人から徐々に解散していき、私も23時30分には電車に乗って帰路に付きました。

2日目に続きます。