日別アーカイブ: 2014年6月1日

「お薬手帳」を持参しないと20円得する話

胃潰瘍の消化器外科やら咳の呼吸器内科やらと、通院マイスターになりつつある おがた (@xtetsuji) です。

最近こんなニュースがありました。

要約すると「お薬手帳を持っていかないと20円自己負担額が安くなる」というもの。2014年4月からのようで、複数の診療科にかかっている自分からしたら、そんなの初めて知ったということで、本当なのかと昨日確認してきました。

実際に確認しにいったのは、東京都の中野駅近くの調剤薬局。私がずいぶん以前から常連の場所で、普段私がお薬手帳を持ち歩いていることを薬剤師の方々が知っている薬局です。

  • 薬剤師「お会計は920円です。お薬手帳はお持ちですか?」
  • 私「えっと…ネットで最近見たんですが、お薬手帳を持っていると20円負担が増えるって本当なんですか?」
  • 薬剤師「はい、本当です」
  • 私「それって具体的にどういう行為にお金がかかっているんですか?」
  • 薬剤師「このお薬手帳に貼るための処方したお薬の一覧が書かれたシール、これをお出しすることが通常の3割負担で20円のご負担になります
  • 私「私って普段はお薬手帳を持っているんですが(今日は持っていたもののの隠しましたが…)、実はスマートフォンのアプリで服用履歴を管理していて(薬剤師の方に見せる)、これを以前初めて行った調剤薬局で見せたらとても薬剤師の方の参考になって話が早かったのですが、そういうのを見せてアドバイスをもらうことで金は取られないのですか?」
  • 薬剤師「こういうアプリもあるんですね。参考になります。あくまで先ほどお話した通り、当薬局ではお薬手帳に貼るための処方したお薬の一覧が書かれたシールを出すことで負担が発生します」
  • 私「私はアプリで服用記録をしていて満足なのですが、ここで要らないといったら20円引かれますか?」
  • 薬剤師「はい」
  • …といいつつすぐに900円に直された領収書が出てくる

少なくとも私の行きつけの調剤薬局では本当でした

とはいえ、薬の飲み合わせというのがあるのも事実。でも、メモでも何でも自分でとっていて、お薬手帳以外の手段でそれを薬剤師に伝えてもこの負担は発生しないらしい(どこでもそうかはわかりません)という話を聞いたので、じゃぁ自分で管理したほうがいいやというのが本音です。

というか通院マイスターになると、お薬手帳がかさばって大変なんですよ。しかも過去のお薬手帳をどうするかとか悩ましいし。大昔のお薬手帳を持っていて、そういう薬を飲んでもアレルギーがなかったとかってことを言おうにも、直近のお薬手帳はまだしも普通は大昔のお薬手帳なんて持ち歩いていないし、スマートフォンアプリで管理するのが良いよなぁというのが最近の意見です。

最近私が使っているアプリは、iPhone/Android両対応の「総合お薬検索」というアプリです。初回に多少面倒なユーザ登録が必要ですが、サーバ上でデータを持ってくれて、複数端末で使った時にもデータを同期してくれるのがすごい便利です。また先発・後発かかわらずかなりの薬のデータベースを持っていて、入力も簡単なのが良いです。

先日、お薬手帳を持たずに病院に行って、急に初めて入った調剤薬局で、初診者恒例で書かされる各種アンケートを書いた後、薬剤師が飲み合わせについて困った顔をしながら一つ一つ聞いてくるなかで、このアプリで記録している服用履歴を見せたら一気に解決したようで、豆に記録しておくものだなぁと思いました。私のようにライフログ大好きな人ならすんなり入れるんじゃないでしょうか。その前に病気しないに越したことはないのですが、人間生きていればどうしても病気にかかってしまうのは常。日頃から準備しておくことに越したことはなさそうです。

iPhone版はこちら:

Android版はこちら:総合お薬検索 – Google Play の Android アプリ

先のリンクの記事を読むと、今回の制度改定には医療行政の思惑だったりがあるようですが、医薬分業でコストがかかっているのなら利用者にとっても国にとっても良くないよなぁとか思います。薬剤師の雇用創出的側面もあったり、医師と薬剤師の二重チェックといった部分や、医師の利益操作を避ける意味での医薬分業という意義もあるのだと思います。ただ、病院行った後、調剤薬局であれこれ面倒なことをして薬を受け取る手間とか、そういうコストを考えると、もっと利用者や国にとって良い形があるんじゃないかなぁと思う次第です。