「宅飲み」の再発見

「宅飲み」の再発見#interest_ae最近、飲み屋に行くより、酒を売っている店で酒を買ってきて元々いた場所(勉強会の会場など)で飲むことが多い、という話。

私は月イチで勉強会(Perl入学式 in東京など)の運営をしています。勉強会が終わったら「さぁ飲みに行こう!」となって居酒屋に繰り出していたのですが、ここ半年ほどは趣向を変えて居酒屋に行かなくなりました。居酒屋に行く代わりにやることは、酒屋やコンビニで酒やつまみを買ってきて、元いた会場で「宅飲み」をすることです。

居酒屋を避けることになった理由もあれば、宅飲みに見出したメリットもあります。

居酒屋を避けることになった理由

元々は宅飲みという発想も無く普通に居酒屋に行っていました。ただ、色々と看過できない問題があり、その対処法を考えるうちに宅飲みに至ることになりました。

騒々しい問題

懇親会後に本来したいことは、本編では相互交流出来なかった参加者達と文字通り懇親することです。酒を飲みたいのもありますが、懇親会における酒は懇親の潤滑油のようなものでしょう。そもそも様々な理由で酒を飲めない人もいるわけですし。

東京の居酒屋はとにかく騒々しい。懇親会では参加者同士が言葉を交わすわけですが、その言葉がかき消されることもしばしば。潤滑油の酒が出てきたとしても、これでは懇親会として本末転倒です。

「東京の居酒屋」と書きましたが、居酒屋にいる客が騒がしいのは日本全国どこも大して変わらない思います。ただ東京の居酒屋は客と客の距離が近すぎる。端的に言えば狭すぎるのです。日本は人口減少時代真っただ中ですが、東京都は毎年約10万人の転入超過なことも、年々この問題が増していると実感する理由なのかもしれません。

価格帯が大衆居酒屋より上の居酒屋になればこの問題は緩和するでしょうが、参加者に負担を強いることになる勉強会の後の懇親会といった形態では選びづらいでしょう。

タバコの煙問題

私はタバコの煙が非常に苦手な人間なのですが、居酒屋という場では我慢しています。酒を飲んで酔えばタバコの煙に対する嗅覚の感度も落ちるので、身体に悪いのは変わらないけれど何とか耐えられます。ランチの場や歩きタバコは勘弁ですが、夜の居酒屋では許容すべきかなと感じていました。

ただ、前述の「騒々しい問題」が加わってきて雲行きが変わってきました。元々タバコ臭い居酒屋の店内で、隣の客のテーブルから喫煙者がこちらにタバコの煙を直接吹き付けてくる事案も散見されるようになりました。同じテーブルの同席者にタバコの煙を吹きかけないようにする「配慮」なのでしょうが、こちらからしたら溜まったもんじゃありません。私は我慢しているものの、私と同じ側のタバコの煙が苦手な参加者が隣からのタバコの煙の矢面に立たされる場合もあり、これは看過できないなと感じる状況も増えてきました。

酒で感覚が鈍っていて嫌な出来事は忘れかけるもの、帰宅して酔いが覚めると着ていた服などからゾッとするほどのタバコの臭いが立ち込めて我に返ることがしばしば。嗅覚は鈍感になっていても、目が痛くなることでも煙害に気づきます。タバコの害が叫ばれて久しいですが、幹事として懇親会の会場を選ぶ立場として参加者の健康に対する責任も感じはじめました。

こちら側の参加者はというと、喫煙をしない人がほとんどな印象を受けます。そもそも健康志向で喫煙率が下がっていることに加え、同じ参加者側に気を使ってその場では喫煙をしないという人もいそうです。ITコミュニティという集まりの性質も要因としてありそうです。

最近では店内完全禁煙の禁煙居酒屋もチラホラ聞くようになりましたが、前述の「騒々しい問題」は相変わらずです。むしろ当初の「居酒屋を禁煙にしたら客足が遠のく」といった批判をよそに、禁煙居酒屋は嫌煙家に支えられるように禁煙施行前よりも客足が伸び、「騒々しい問題」が加速しているようにも感じます。

狭隘で排煙設備も貧弱といった東京の居酒屋では、これら問題の解決はなかなか難しいのだと思います。

食事のコスパの話

居酒屋には懇親の場として入っているのですが、注文することになる飲食に対する全体的な満足度が低いと感じることもありました。

前述の通り価格帯がそれほど高い場所は選べない(選ばない)のは良いとして、その価格を念頭に考えた場合にも、味・量・出てくる早さといった総合的要素での満足度が高くないこともありました。「美味しいんだけど量が少ないな」とか「出てくるの遅かったのでもう要らないかな」など。

特に2016年頃から東京開催のPerl入学式では、勉強会終了後に0次会としてその場でノンアルコールのピザパーティをしているので、居酒屋に入る時にはそんなに腹も減っていないという状況になります。ピザのおかげで居酒屋で食事を注文する量が少なくなって会計が少しお得という効用もありましたが、居酒屋での食事の味に対する感動が薄れて問題の方を意識するようになったとも感じます。

ピザの後に入る居酒屋で厄介なのが「1人1品」のような制約を課す居酒屋なので、なるべくそういう居酒屋は避けるようにしていましたが、ピザの後だし食事は重要ではないし、酒にこだわるわけでもないし、「幹事として居酒屋での様々な懸念を勘案するくらいなら、酒を買って同じ会場で飲むでいいのでは…」と考えはじめることになりました。

勉強会の会場でアルコールを含めた飲食が可能

これは「居酒屋を避ける」とは若干違いますが、宅飲みをしようと思っても会場に制限があれば宅飲みをすることもできません。軽食はOKでもアルコールはNGという会場も多いでしょう。たまたま私が勉強会で使用している会場がアルコールを含めた飲食ができる会場だったので、結果的に宅飲みのアイデアを具現化できました。

東京開催のPerl入学式で普段使っている会場の1階には酒屋があり、宅飲みをするためにあるのではと感じるほどです。これら環境が宅飲みを後押ししてくれたとも言えます。もちろん宅飲みの後は綺麗に会場を掃除して撤収しています。

宅飲みをし始めて感じた効用

上記のような懇親会での居酒屋へのモヤモヤがあり、じゃあピザパーティの後の会場にお酒を買ってきて飲みたい人はそこで飲むという宅飲みをし始めたところ、上記居酒屋への不満が解消されることも含め、様々な効用を感じました。

プロジェクターが使える

勉強会と同じ会場なので当然ではありますが、引き続きプロジェクターが使えるという効用は結構大きいです。

居酒屋の騒々しさと決別しながら酒が飲めることになり、静かな環境で参加者同士が会話できるようになりました。それだけでも大きな効果ですが、何かプログラミングを実演したいとか、このウェブページをみんなと一緒に見たいというときにプロジェクターが使えるととても便利です。

プロジェクターを使えるよう計らってくれる居酒屋も存在することは知っていますが、勉強会会場の近くで事前に予約せずそれができるところはほぼ無いでしょう。勉強会の進捗次第で開催可否も変わるし事前に参加者数も決められないのであれば、居酒屋でプロジェクター作戦も絶望的です。

圧倒的に安い

居酒屋懇親会の場合、割り勘で一人あたり3000円〜4000円ということは妥当な価格だと思っていました。ピザパーティ恒例化の後は食事の量が少なくなって一人あたり3000円を切るくらいになり「安くなったな〜」と嬉しくなっていましたが、宅飲みはそれを凌駕してきて一人あたり1000円を切ることも珍しくありません。

居酒屋の酒は酒屋で買うよりずっと高いことは分かっていたのですが、ここまで割り勘の価格に反映されると改めて驚きがありました。「あれは場所代だし…」と一瞬思っても、上述の通り場所としてほころびを感じていたわけです。居酒屋の問題点を払拭した上にここまで安いと「なんで今まで居酒屋なんか行っていたんだ…」と愕然とすらしました。

居酒屋の酒と酒屋の酒、よほどのことがなければ特に違いは感じません。場所代よろしく、雰囲気をスパイスに美味しく飲ませてくれる居酒屋も知っていますが、それは懇親会で選ぶよりワンランク上の店。

宅飲みでの食事にも死角ナシ。食事目当てで居酒屋に行くわけでもないので、食事もピザパーティで残ったピザや、コンビニで買ってきた焼き鳥などで十分です。最近では100円ショップで鯖や鶏肉の缶詰を買い込んで、気が向いたときに好きな缶を空けてチビチビ酒を飲んだりしています。最近の缶詰は味も思いのほか美味しいですし、価格を考えたら十分過ぎるほど。

閉店時間を気にしない

居酒屋は、終電後も開店しているところもありますが、大抵は23時閉店だったりします。また、入店からの時間制限がある場合もあります。

私が勉強会で使っている会場は幸い時間制限が無いので、そのような煩わしさとも無縁でいられます。

もちろん、これもアルコールOKかといった会場制約の一つでしょう。たまたま私が恵まれていた一つです。

私は会場から徒歩圏内に自宅があるのでいつも気を抜いているのですが、他の参加者の終電には気を付ける必要があります。

居酒屋の選択肢を取る場合

いくら宅飲みが良いと言っても、会場制約でそれが選べないケースは結構多いと思います。

あと、叙述のような居酒屋の問題を感じないケースもあるでしょう。元々店内が広く、来店客もそれほど多くない郊外では気にならない場合が多いと思います。各地の勉強会にたまに足を運ぶ私も、札幌や福岡といったところでは、上述の「居酒屋の問題点」はさほど気にならないです。

上の価格帯を選べる場合も同様です。懇親会に残ったのが少人数の知人のみの場合は、多少高くても静かで美味しい居酒屋を選んでもいいと思います。

社会人生活が長い人は、懇親会に限らず居酒屋への流れが自然となっている人も多いのではないでしょうか。宅飲みスタイルを取ることで、居酒屋にあった各種問題点が解消されるだけでなく、思わぬメリットも享受できるかもしれません。

また、最近は飲酒をしないノンアルコール派も増えてきました。宅飲みスタイルだとそもそも一人あたりの負担が少ない上に、工夫次第でノンアルコールの人とアルコールの人で居酒屋より適正な割り勘もしやすいです。私も仕事の都合で飲酒できないときに居酒屋に行って感じたことですが、ノンアルコール派には居酒屋の環境は色々と厳しいですね。

そういう意味でも、飲み会スタイルとしての宅飲みは今の時代にマッチしているのかもしれません。

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