YAPC::Tokyo 2019 に参加してきました #yapcjapan

YAPC::Tokyo 2019 に参加してきました #yapcjapan#interest_ae2019年1月26日、YAPC::Tokyo 2019 に参加しました。

YAPC::Tokyo 2019 で登壇した LT の発表内容については、以前書いたブログ記事「YAPC::Tokyo 2019 に参加して LT をしてきました #yapcjapan」を参照下さい。

事前準備

2007年から全ての日本の YAPC に行っている私ですが、今回が初めて LTでした(本編トークは4回くらいある)。その準備も慌ただしくはありましたが、LT の当選発表が開催日の数日前だったので、LT スライド準備で忙殺されたのは幸か不幸か数日前から。その経緯と内容は前述の LT 編の記事を参照下さい。

その他にも、所属している企業でスポンサーをしているので、その窓口としてスポンサーに必要なロゴデータを準備したり、ノベルティグッズ数百個を発送したりしていました。スポンサーチケットを数枚もらえるので、社内で希望する方に割り振ったりといったタスクも…。ちょいちょい事務系タスクがありますね。

本編トーク募集前くらいに「もしかしたらPerl入学式関連の専用枠をお願いするかも…」と YAPC::Tokyo 運営の方から相談を受けてサポーター内で調整したりもしていましたが、募集トークが多くて盛況だったこともあってか今回は出番無しとなりました。その代りもあって個人的チャレンジとして LT に応募したという経緯もあります。

あと、YAPC::Japan 運営ブログに【YAPC::Tokyo連載企画】あなたの注目トーク, 教えて! 〜第15回: xtetsujiさん〜」といった記事を寄稿したりしました。

聴講したトーク

以下のトークを聴講しました。

その他の時間は、自分の LT 資料の手直しをしていたり、自社から参加しているボランティアスタッフの方や久々に会場で会った方と懇談していたり、スポンサーチケットを割り当てた方が遅れてきた時のアテンドをしたりしていました。

Keynote で tokuhirom さんもおっしゃっていましたが、朝から夜までびっしりトークを聴講するよりも、たまに会場内の廊下で久々に会った方と交流したり、受付前の展示ブースを見て回ったりといったことも YAPC や一般的な技術カンファレンスの楽しみ方の一つかもしれません。

今回は詳細なメモを取っていなかったので、ふわっとした感想を書いていきます。発表内容の詳細は、公開されているスライドを見たり、他の方のブログ記事が参考になると思います。

2019年冬のPerl

恒例となった @charsbar さんの Perl 最新動向のトーク。毎回楽しみにしています。

今回のトピックは Perl 5.30 の変更点ですが、過去の 5.28 までと比べると変更点が穏やかな印象。

新たにエラーになるものも、「これ自分が Perl を書き始めた2003年から書いたらダメな書き方でしょ」というものが結構あり、後方互換性に最大限に配慮している Perl であっても健全性のためにエラーとなることは喜ばしいです。特に $[ は怖くて使えない。詳細は  「Perl の文法上の新機能が使える feature プラグマ詳解」の array_base の項 を参考にしてみて下さい。

5.28 までと同様、5.30 も5月下旬ごろに登場のようです。ここ数年は、大体 Perl 入学式の2回目前後にリリースされて、Perl入学式のカリキュラム上で解説する Perl のバージョンの歴史も追記する流れが恒例となっています。

CPAN のアップロード数などの指標が悪化という話もありましたが、Mojolicious が元気なのは明るいニュース。Mojolicious と Mojo フレームワークの高性能ぶりには驚かされることが多いですが、Perl入学式でも Mojolicious を盛り上げつつ、遠慮して「GitHub 止まり」になっている Perl モジュールも公共性が高いものは周囲の人に相談しつつ CPAN にアップロードしていこうかなという気持ちになりました。

Perl 6 まわりは、6.d の話や、以前から気になっていた Raku の話が面白かったです。Rakudo.js や 6pad がなかなか印象的でした。

YAPC座談会

今まで YAPC::Japan をやってきた、札幌大阪福岡沖縄の各地のキーマン達が勢揃いした座談会。

YAPC::Japan はすべての会場に足を運んだので感慨深い。ちなみに札幌では当日スタッフでした。

今回の座談会を聴いて思ったのは、YAPC::Asia 時代から東京以外の各地で YAPC をやりたいという機運は高かったですが、YAPC::Japan 時代になってそれが花開いた形なのかなと感じました。

札幌の @onagatani さんからは、YAPC::Asia の頃から北海道で YAPC をやりたいと話しているのを聴いていたので、YAPC::Hokkaido 開催決定の時は本当に喜んだ記憶があります。喜んだ勢いでスタッフも体験させて頂きました。地元が北海道の人間としても、北海道での YAPC は感慨深いものがありました。

あと YAPC::Japan はだいたい試練に満ちていたのも印象的。北海道の豪雪、福岡の猛暑、そして沖縄の豪雨。大阪は平和だったんだよなぁ。

Perl5の静的解析入門 機械と人間双方の歩み寄りによる平和編

期待のマコピーさんのトーク。事前の注目トークでも挙げたものです。

注目トークの記事でも

過去の YAPC では macopy さんのトークを聴きに行こうと思いつつ様々な理由で結局行けず

と書いているのですが、どうして聞きに行かなかったのか掘り起こして見ました。

  • 札幌:マコピーさんは発表しなかった(来ていなかった?)
  • 大阪:自分のトークが次の時間帯だったので、トークの準備をしていた
  • 福岡:マコピーさんのトークの時間帯がカヤックの2人が被るという展開で、どちらを聴講しに行くか迷った上、同郷ということで @acidlemon さんの方のトークを聞きに行った
  • 沖縄:自分のトークとマコピーさんのトークが同一時間帯だった(控室で一緒に待機していました)

今回の静的解析トーク、まさに「やっとトーカナイザーの守護霊っぽいトークが」というマコピーさんの言葉に現れている通りのトークでした。

スライドは驚異の120ページ。もちろん発表時間中にトークできるわけもなく、最初からスライドを公開していて聴衆の手元にあるという状態にしていました。トークも面白いですが、スライド自体も日本語のPerl静的解析資料として貴重でしょう。

レガシーPerlビルド 〜現代に蘇るPerl[1..5].0とPerl6〜

最近はレガシーPerl芸人になってきているアナグラ君のトーク。レガシーなのにまだ大学生、20代前半というのが驚き。

堂々とした語り口から紡がれる Perl 1 から Perl 6 までの話に、周囲からも「これが私のベストトーク賞」「自分の興味を突き詰める大事さ」「次世代のPerlヒーローの誕生の瞬間を見た」という声がありました。

CPAN Module Hacks

@akiym さんのトーク。これも以前の注目トークで挙げたものです。全般的に知識の整理ができたトークでした。

Perl のように歴史が深いと過去に色々な流行り廃りがあって、「今はどうなの?」という部分が浅く検索しただけではわからないことが多いので、こういうふうに「今はこれを使おう」というトークは結構ありがたいです。フェードアウトした過去の流行も、ガシガシ検索してもブーム当時の話ばかり引っかかって、廃れましたという結果を得ることは少ないですからね。

「昔なんとかPANとか流行っていっぱい出てきたけれど、あれどうなったんだろう」というところは気になっていたので、その辺りの知識が整理できたのも良かったです。これはスライドだけでなく壇上での発表を聴いたからこそ雰囲気がわかるものでした。聴きに行ってよかった。

レガシーPerlと、Perlのこれから

@teckl さんのトーク。レガシーPerlの話ですが、アナグラ君の話と違って、こちらは21世紀初頭のIT業界動乱期の開発狂詩曲といった感じ。同時代を生きた私にとっては歴史の教科書の話ではなく、私も生きてきた時代を思い出すことになりました。

(2019/02/28:LT とキーノートについては後日追記します)

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