月別アーカイブ: 2012年4月

「foursquareの日」に東京で行われたイベントに行ってきました #4sqDay #4sqDayTokyo

こんにちは、ロケーションベースサービス大好き、特にfoursquare大好きな おがた (@xtetsuji / 4sq/xtetsuji) です。

foursquareの日(4月16日/4sqDay)に東京・中目黒で行われたイベント #4sqDayTokyo に行ってきました。

要するに「foursquareの日」に、世界各地で懇親会(Meetup)を行おう東京版、のようです。

foursquare(以下「4sq」と省略)を始めてから数年、何回か4月16日に行われることは知っていたものの、気になっていただけで行かなかったor行けなかったイベントでした。最近は勉強会等にも積極的に顔を出しているその勢いで、今回勇気を出して参加してみました。

早速、会場のビールバー「中目黒タップルーム」に行ってみると、4sqだけが共通項の人達がどんどん集まってくるではありませんか。そして到着してみんなやることといったら「チェックイン」店の中のかなりの空間を占める相当数の人達が席に座りもせず、黙々とスマートフォンをいじるさまは、店の人(ここが4sqDayTokyoの場所だということを知らなかったようです)や他の無関係なお客さんにとっては異様な光景だったことでしょう。

4sqdayでチェックインをする人々

4月16日に4sqチェックインをした人なら、誰もが「4sqDayバッヂ」をもらったかと思いますが、この会場は「イベントチェックイン」というものが4sqの偉い人(?)によって設定されていました。私にとって初めてのイベントチェックインでした。

4sqdayのイベントチェックイン「中目黒タップルーム」

 

4sqDay Tokyo イベントチェックイン

昨年の4sqDayTokyoでもこの同じ店が使われたらしいですが、その時に用意されて余った4sqグッズが欲しい人に配られました。私はもう色々欲しかったのですが、そこはグッとこらえて、シール2枚バッヂ2枚だけを頂いてきました。

foursquareバッジの入った箱

 

foursquareバッジが並ぶ光景

適宜落ち着いてきたところで、リーダー(?)の@jaytypeさんが音頭を取り、到着した皆さんに説明をして、各自ビール等を注文して適当な席に着席する流れ。

「4sqだけを共通項にどれだけ話題が盛り上がるんだろう」と会場に到着するまでは少々不安でしたが、そこは同じ4sq’er。4sqに対する熱い思いや最近の4sqの動向等、話が尽きない会でした。

Twitterの4sq系ハッシュタグでもよくお見かけする方とも実際に初対面できたりして、そこで初めて名刺交換をして挨拶をして4sqフォローをするという流れも出来上がっていました。

色々な人と話していると、4sqフォローポリシーに関しては「面識が無くても特に問題無いと判断すればどんどんフォローをする」人と、「面識を持って実際にその人が悪い人でないことを確認したらフォローする」人の2タイプがあるようです。自分は基本的に後者です(いくつかの例外はあります)し、この場に集まった歴戦の(?)4sq’erも後者の方が多かったように見受けられます。逆に前者のようなポリシーの猛者の方に「フォローは1000件までなんで今はフォローできないんですよ」という事を言われたりして、「そんな制限初めて知った」状態でした(Twitterにも似たような制限がありますね)。

どんな方が集まったかというと、当然ながら純粋に4sqが好きな人が集まったわけです。さらに細分化していくと

  • ロケーションベースサービス全般に興味がある方
  • マッパー
    (地図サービスに従事していたり、趣味でOpenStreetMapをGPSで修正してまわっている方)
  • 位置情報のコレクター
    (多くの場所にチェックインする方=Collector / 位置情報の修正や正規化に熱意を燃やすSuperUser=Corrector)
  • チェックインで解除できるバッヂ集めに熱意を燃やしている方
  • ライフロガー
  • 4sqを利用したアプリやサイトの開発者・企画者

といった方が集まりました。

もっと「実際に4sqのアプリやサイトを開発・企画している方」が集まるものかと思っていましたが、数十人集まったうち、実際にそういった方に会えたのはほんの数名ほどでした。もちろん、集まっている人達の大半はIT業界のギーク層・アーリーアダプタ層と言える、エッジのきいた人達が集まっていたことは確かです。

私の場合は完全なライフロガー、つまりチェックインをCalDAVでGoogleカレンダーにインポートして、後で時系列を眺めることを趣味としている人なわけですが、意外にもライフロガーはそれほど多くありませんでした。ライフログも兼ねているけどバッヂが好きとか、そういう4sq兼業ライフロガー(?)は何名かいらっしゃったような気がします。

あと意外だったのは、メイヤー(Mayor)数をやりがいにしている人が全くいなかった(少なくとも会場で話した人は誰もメイヤーに興味が無かった事)でした。バッヂ好きのある方いわく「メイヤー争いをし始めると人が不幸になるけど、バッヂ集めは人を不幸にしない」とのこと。

確かに、4sqはここ数年人口もかなり増えて、メイヤー数をやりがいにしている人はどんどんメイヤーを取られてしまい、さらにメイヤーを奪うこともできず、やりがいを無くして4sqに魅力を感じなくなり、知らないうちにやめていくのかもしれません。後は不正チェックインや通過チェックイン(4sqのハウスルールで用語とともに定義されていますが、通過チェックインは禁止とされています)のようなチート手段を使うようになるかですが、そうなると根本的なところでゲーミフィケーション性を感じなくなって終わりという事もあるのかと思います。私も数年4sqをやり続けて、今のメイヤー数は最もメイヤー数が多かったときの半分くらいですから、メイヤー数をやりがいにしていたら今ごろ4sqなんてやっていないだろうな、と思いました。

さすがこういう場だけあって、4sqから一般ユーザより強力な情報修正権限を与えられたスーパーユーザー(SU)と呼ばれる方も多数おられて、そういった方々のべニュー修正方針等をうかがえたのも面白かったです。私もSU検定を受けたことがあるものの一度落とされた経験があります。ただ、この4sq熱が冷めやらぬうちにと、後日再チャレンジしました。結果はまだきていません。ドキドキ…;。

私の好きな「バス」をキーに、「バス停」やそれに関連する「鉄道駅」のベニューをどうするかといった議論も、同じ趣向を持ったSUの方と議論を交わしたりできたのは面白かったですね。

個別に会って嬉しかった方々のご紹介はここでは割愛しますが、本当に面白くて良い人達が集まっていた事は事実です。この場に来るまでに「メイヤー争いなんかを話題に殺伐としていたらどうしよう」と思っていた私はとてもホッとしたと同時に、勇気を出して参加して良かったなと思った次第です。

一次会は2時間ほどで終了して、人数収容の問題もあって二次会はカフェ・ラーメン・飲みの3パーティに分かれました。私は飲みのパーティについていったのですが、意外にも一番人数が少なく(自分を含めて5人だったかな)、その分濃い話ができたのは良かったなと思いました。

来年の4sqDayTokyoも催されればぜひ参加したいですし、今後もこういった4sqのイベント的なものがあれば積極的に参加して、ロケーションベースサービスに興味を持ったりアンテナを張ったりしている方と積極的に交流が出来ればなと思いました。とても有意義な会をありがとうございました。

2012年4月の公開スケジュール

こんにちは、昨年の夏くらいからアクティブに活動していきたいと思い、色々なところに顔を出し始めた おがた です。

4月ももう中盤ですが、今月私が参加するイベント等のスケジュールをお知らせします。基本的に誰もが参加できるイベントばかりなので、興味がある方は一緒に行きませんか?

4月16日のfoursquare Meetupは、全世界で「foursquareの日」である4月16日に行われるイベントの東京バージョン。4の2乗(square)で16だから4月16日は「foursquareの日」というシャレ。foursquareを使って数年経ちますが、何回かこの「foursquareの日」に行われるfoursquare Meetupの話を伝え聞いて、「どんなものなんだろう?」と興味だけ持って行かずという感じでしたが、今年は勇気を出して参加してみることにしました。たぶん、foursquareのAPIを使って何かサービス開発を…という事ではなくて、単純にfoursquareのユーザ交流会のようなものだと思います。foursquareを使っていてfoursquareが好きな方、foursquareを含めたロケーションベースサービスに興味がある方、一緒に参加してみませんか

数年前から、ほぼ毎月のペースで活発に行われている「東京エリアDebian勉強会」ですが、こんなにDebian好きな私なのに一度も参加したことがありません。土曜日の昼から夕方、何かしら用事が入ったり体調が悪かったり疲れていたりする事が多いんですよね。現時点(at 2012/04/12)ではまだ申し込みをしていませんが、今回こそ参加してみようかなと考えています。

こちらも最近毎月のペースで活発に行われている「Twitter API勉強会」。前回と前々回に参加して、前回は10分LT(スライドブログ記事)までさせていただきましたが、今回は発表はせずに聴講側に回ります。Twitter社とは無関係なイベントではありますが、Twitter社の中の人が主催していたり、Twitter社の中で国際化や短縮リンク開発をしている方の興味深いお話が聴ける貴重な場です。勉強会の趣旨から、どうしても楽しむためには開発寄りの知識が必要なトークが多いですが、それだけ濃い話が聴ける場でもあります。開発の知識がなくても「こんなサービス作ってみた」系の話は、開発者だけでなく企画者や運用者の方にも参考になると思います。参加費の面で優遇をすることで、プログラミング言語や開発全般を学習中の意欲的な学生も積極的に受け入れているという勉強会です。若い人の意欲的なお話を聴いて元気をもらう場でもあります。

「Perl Beginners #2」は、タイトルの通りPerlの初心者のために始められた勉強会の第2回目です。私もPerlを8年くらい書いているはずなのですが初心者の域を出なくて…。それが冗談かどうかは追求しないことにしても、先月3月からウチの会社に入社した開発部の新人さんに参加して刺激を受けてもらいたいということで参加することにしました。

…あ、新人さんには強制したわけじゃなくて「用事が無くて、実際の外の開発者の方々の生の声を聴いて勉強したいのであれば参加してみない?」と柔らかく言いましたよ。今も結構放置プレーで勉強したり過去の社内コードを読んでもらったりしていますが、前職がIT関連でないことを感じさせないほど、意欲的に勉強してもらって心強いです。「外に出る事=善、外に出ない事=悪」というわけでは決してありませんが、今の当社の開発部署は本当に少人数なので、私以外の多くの開発者の姿を見せたいという思いはあります。この思いについては書きたい事が色々あるので、別記事で書いてみようと思います。

「Hachioji.pm#16」は、前回勇気を出して参加した先月の「Hachioji.pm#15」の次のイベントです。Hokkaido.pmでもそうですがHachioji.pmでも「地方.pm」の小規模な居心地の良さを痛感しました。せっかくの東京在住ということで、常連を目指して今回も参加することにしました。このイベントの直前の日中に行われるハッカソン(開発合宿的なもの)には今回も参加しない予定ですが、前回(ブログ記事)は「食事をしながら昨今のPerl界隈やさらにその外周の開発事情をざっくばらんに話す」といった軽いイベントで非常に楽しめました

来月5月の予定は「Hokkaido.pm#7」が札幌で5月12日にあるのに参加する以外は特に決まっていません。「Hokkaido.pm#7」は、内々では5月12日開催が決まっていて会議室確保や参加表明が行われていますが、現状は公開イベント開催ページもできていないので、例示できるリンクが現状(at 2012/04/12)ではありません。来月5月についても、この記事と同様に「2012年5月の公開スケジュール」として記事を書こうと考えています。

今回列挙した上記イベントは全て公開イベントです。もし興味があるイベントがありましたら一緒に参加してみませんか?また、私の動向についてはTwitter @xtetsuji で逐次ツイートしていますので、私の動向に興味のある方は是非そちらもフォローしてみてください。

NMLノート 2012年3月版

クラシックは聴く専門の おがた です。

この記事、月初恒例にしようと思って、結局4月になって10日ほど過ぎて更新しています。ダメダメですね…。

過去の記事

NMLって何?」等は上記URLを参照ください。

今月は全然聴いていません。まぁ、2枚以上聴いたから元は取れているかなレベル。

▼フンメル:ヴァイオリン協奏曲/変奏曲 変ロ長調/ポプリ/アダージョとロンド・アラ・ポラッカ(シェリー)

http://ml.naxos.jp/album/CHAN10255 (2012/03/11鑑賞)

NML-CHAN10255

フンメルといえば、彼の代表作とも言えるトランペット協奏曲がスゴイ好きなんですよ。もう第一楽章はヘビロテ。でも、ただでさえメジャーとは言えない古典派の作曲家。その他の作品はCDショップでは見る機会も無いのですが、こういう時のNMLです。

交響曲というジャンルが好きな私にとって残念というか、フンメルは「交響曲の父」ハイドンと同じ時代に生きながら、交響曲というジャンルを一つも書かなかった作曲家でしたが、協奏曲などオーケストラの作品は多岐に渡るものが残っているようです。今回は、そんなフンメルのヴァイオリン協奏曲をチョイス。さすがにトランペット協奏曲ほど熱くは無いですが、これもなかなかの名曲でした。

▼フンメル:ピアノ協奏曲集/主題と変奏ヘ長調

http://ml.naxos.jp/album/CHAN9886 (2012/03/10鑑賞)

NML-CHAN9886

再びフンメルです。今度はピアノ協奏曲。先ほどと同じ「Chandos」というレーベルのようです。改めて調べてみたら、Chandosはフンメルの楽曲が相当充実している。Good Job! とはこのことです。

こちらの「ピアノ協奏曲集」は全集ではないようですが、2曲のピアノ協奏曲を収録しています。こちらもまた名曲です。

iTunesからダウンロード

▼ジョリヴェ/イベール:フルート協奏曲 フランスのフルート作品集 (ミラン/ロンドン市シンフォニア/ヒコックス)

http://ml.naxos.jp/album/chan8840 (2012/03/17鑑賞)

NML-chan8840

これはどういう動機で聴いたんだろうなぁ。メモが残っていない…。N響定期で演奏する曲の予習かな。イベールフルート協奏曲はメジャーな部類だと思いますが、今回初めて聴きました。古典派ばかり聴いていて(買うお金がなくて)、ロマン派とかパリ楽派とかにまで手が回らなかったんですよ、CDを買わないとまともにクラシック音楽が聴けなかった昔は…。

あ、これもレーベルがChandosだ。特にChandos縛りをしたわけでもないのに、偶然かな…。

iTunesからダウンロード

▼ティペット:交響曲第1番/ピアノ協奏曲(シェリー/ボーンマス響/ヒコックス)

http://ml.naxos.jp/album/chan9333 (2012/03/19 鑑賞)

NML-chan9333

全く聞きなれない名前の作曲家、ティペット。交響曲第1番がN響定期で演奏されるらしいので予習で聴いてみました。それまで名前すら知らなかった。現代イギリスの作曲家。

ただ、現代イギリスの作曲家と聴いて現代音楽のような不協和音を身構えて恐る恐る聴いたものの、現代音楽という感じはあまり無く、とても聴きやすかったです。ロマン派や近代楽派というよりも、初期の映画音楽のような感じ。こういうのもいいですね。

あ!またしてもレーベルがChandosとは。もうこれはNMLにあるChandosを制覇しろという天啓じゃなかろうか…。

…といったところで2012年3月はこのようなアルバムをNMLで聴きました。

もっとクラシック音楽の楽理解説(アナリーゼ)のような文章も書いてみたいと思いつつ、いつも惰性で平凡な感想を書いています。真面目なアナリーゼサイトを作ってみたいという野望もありますが、どれだけの要望があるでしょうか。そもそもこのブログのこの記事もどれだけの要望があるのやら。検索してやってきたNML加入者の方への新たな曲の「発見」のきっかけにでもなれば幸いです。

とはいえ4月以降、Chandosレーベルを本気で制覇しようかなと思い始めました。ここまで読んでくださった皆さん、また来月をお楽しみ〜。

「ジュエルペット サンシャイン」最終回までの感想と、これからの楽しみ方 #jewelpet

こんにちは、ここ二年くらいの間にアニメを再度観始めている おがた です。

つい先日、2012年3月31日に、アニメ「ジュエルペット サンシャイン」が最終回を迎えて、一年間(4クール)の放送を終了しました。

この記事を書いているのは2012年4月2日〜3日。2012年度の始まりですが、2011年度の始まりは決して明るいものではありませんでしたね。大震災とか原発とかの影響の真っ只中。そんな中、2011年度の始め、2011年4月9日からテレビ東京系ネットで放送開始されたのが「ジュエルペット サンシャイン」でした。

そういえばテレビ東京さんはブレないとネットではもっぱらの評判。他のテレビ局が特番を流していても平気でアニメを流したり通常放送をする。このスタンスは批判されたり嘲笑のネタとなったりすることがありますが、個人的には大震災直後で凄惨な映像を見続けていた3月11日以降、平常通りの放送に救われました

「ジュエルペット」「ジュエルペット サンシャイン」って何?

「ジュエルペット」とは、サンリオとセガトイズが共同開発したキャラクターのようです。詳しくはWikipediaの当該ページを参照してください。サンリオということで、キティさんとかの仲間みたいなもので、サンリオピューロランドとかでも会えたりするらしいですが、詳しいことは分かりません。女児向けの分かりやすいキャラクタービジネスですね。あぁ、夢のない大人の発言。

ジュエルペット サンシャイン」(参考: Wikipediaの当該ページ)はこのジュエルペットを題材とした第3作目のアニメ。テレビ東京では毎週土曜日の朝9時30分から30分間放送していました。2009年4月から一年間放送されたものが「ジュエルペット(通称: 無印)」、2010年4月から一年間放送されたものが「ジュエルペット てぃんくる」というらしいですが、こちらは観たことがありません。2011年4月から一年間放送された第3作目である「ジュエルペット サンシャイン」の第一話から観始めたのがジュエルペットアニメを観始めた最初です。

何で30代のおっさんの私が「ジュエルペット サンシャイン」を観始めたかというと、その放送の一ヶ月前くらいに、女児の娘を持つとある父親からジュエルペットの玩具である「ジュエルポッド」の話を聞いたのがきっかけでした(参考: ジュエルペット商品紹介ページ)。ジュエルポッドを検索してみると、まるでiPhoneの廉価版のような外見をしているではありませんか。「女児の玩具までもがスマートフォンの時代なのか!」と驚いて、ウェブの業界人として物語でそれがどういう描写がされるのか気になって「ジュエルペット サンシャイン」を見てみようと思ったのでした。

実際に「ジュエルペット サンシャイン」を観た感想は?

第1話から最初の数話までは、とにかく普通に面白く出来ているなと素直に感心しました。そして、メインキャラクターであるとともにサンリオのキャラクターでもあるジュエルペットという存在と、アニメ版のために描かれた普通の人間と、あと擬人化された動物、そして擬人化も何もされていない普通のヤギなどが共存していている教室。それに誰も疑問を抱かず説明もないという状況が、なんだかシュールでカオスで面白いという感想を持ちました。ちなみに舞台は、人間界とは別の(ただ比較的気軽に人間界と行き来できる設定である)「ジュエルランド」という場所にある高校です。

そういったちょっとした好印象が「次回も観てみようかな」という原動力になったんだと思います。

それが第7話あたりからでしょうか、カオスに「加速」がかかったのは。スタッフが、昭和時代の映画やドラマやアニメのパロディを随所に盛り込み始めたのです。時には、というか後半以降はほぼ立て続けに昭和ネタを繰り返し、テレビ東京が音楽著作権を包括契約しているということを武器にか、昭和作品に出てきた原曲をそのまま使用してカオスな雰囲気を醸し出しはじめました。「これ女児わからんだろ」という感想。昭和を生きた30代40代を笑わせるには十分なネタ。特に「オレたちひょうきん族」の「ひょうきん懺悔室」を15分まるまる本当に忠実に再現した回(第38話)には本当に感服しました。

好意的に解釈すれば、女児と一緒に視聴しているお父さんお母さんへのサービスかと思わせるものですが、終盤は「これはお父さんお母さん世代でも分からない古さだろ!」というくらいのネタさえ持ち出す始末。たとえ元ネタが分からなくても、何か軌道を外れたその雰囲気からカオスという狂気な面白さを感じることはうけあい。私も、放送後に元ネタをネットで知って「復習」することもしばしばです。

「女児向けアニメ」のはずなのに「大きなお友達(大友)も楽しめるよ」と説明すると、何か卑猥なネタでもあるのかと誤解されそうですが、さすがに深夜アニメでもない朝9時30分のアニメにそんなことはありません。サンリオが関わっているわけですし。でも、そのネタのカオスさ故に、動画サイトのMADには「深夜33時30分アニメ」というタグが付くことは常です。スタッフの暴走(?)は続き、「サンリオはこれを許したのか!?」と疑うような回も後半は多くなってきました。

感想は、Twitterの #jewelpet タグ、そして 2ch のジュエルペットスレ で観ていましたが、みなさんは毎回大変楽しんでいたようです。

「ジュエルペット サンシャイン」最終回を観た感想は?

これから観る方へのネタバレになるので詳しくは書かないですが、私としては「サンシャインらしいカオスさを残しつつも、ちゃんと終盤のドタバタをまとめきった。そしてうかつにも感動させられた。」という感想です。

ネットで観ていても「一年間楽しませてもらったし最終回も楽しく感動させてもらってありがとう」といった好意的な言葉が多いですが、一抹のひっかかりがあった人も何割かいたようです。

ただ

  • 原作が無く、1年間52回放送した
  • 最初から、また中盤で、どれだけ最終回までのプロットが固まっていたか分からないものの、途中でキャラの肉付けや、明らかに後付けと分かる設定をおりまぜた

という中で万人を満足させる最終回は難しいとは思います。上記条件を満たした今作以外の作品にも言えることですが、特にSFの類やタイムスリップ、唐突な時間の経過が絡むと、すぐに矛盾や謎が生じてしまいます。

原作があって1クール(3ヶ月)程度の放送であれば、原作の矛盾解消や1クールに収めるための策をアニメ化の際に講じることはできると思いますが、「ジュエルペット サンシャイン」を含んだ上記のようなアニメだと、最終回に賛否両論が起こるのは避けられないかなと。それでも、ネットで見ていると「最終回まで楽しめてよかった派」が多く、私もそう思う派なので、この作品は30代40代にオススメと断言します

これから「ジュエルペット サンシャイン」を楽しむにはどうすればいい?

これを書いているのは2012年4月2日ですが、2012年4月9日からキッズステーション再放送があるようです。平日の午後3時に集中的に放送していくようなので、キッズステーションを観るための契約と録画機がある方はそれを録画して、週末に2時間使ってまとめ見すると良いと思います。キッズステーション放送版は昭和ネタの際に使った原曲をそのまま流すそうです。ここもポイントですね。これを書いている現在、第2作目「ジュエルペット てぃんくる」もまだキッズステーションで再放送されているようですし、しばらくはキッズステーションでの再放送が繰り返されるのではないかと思っています。

レンタルDVD版も続々リリースされています。また、コアなファンのためにDVD-BOXも発売されています。DVD−BOX版の内容はレンタルDVDに準拠しますが、キャストやスタッフによるオーディオコメンタリーが収録されているという、ちょっとした特典付きとなっています。ただ、レンタルDVD版/DVD-BOX版は版権の都合で昭和ネタの際に使った原曲がフリー音源に差し替えられているので、本放送当時もしくはキッズステーションで放送される内容よりも衝撃度が低いという難点があります。なので、キッズステーション視聴環境+録画機がある方はそちらのほうがより楽しめるのではないかと思います。

まとめ

「カオス」「これはひどい」「女児置いてきぼり」「スタッフ頭おかしい」「やらかした」は褒め言葉。昭和を懐古しよう。若いってすばらしい。だけど若くなくても心は若くあれ。

一人でも多くの方が「ジュエルペット サンシャイン」の楽しさに気づいてくれることを願って止みません。