月別アーカイブ: 2012年2月

月末やうるう年を判定して実行するかどうかcronで条件分岐

うるう年にブログを更新するのがアツいという世間の流行に乗せられている おがた です。

特にネタは無いなぁと思いつつ、お仕事からうるう年っぽいネタを出してみます。

シェルスクリプトを「月末に実行する」「毎月29日に実行するけど、うるう年ではない2月の場合は3月1日に実行する」といった要請があって、cronの日付指定だと難しいケースがあります。

そういう時に、月末やうるう年を判定して、それをステータスコードを返して “&&” や “||” で後続のコマンドを実行するかしないか判定するコマンド “end-of-month.sh” と “leap-year.sh” というシェルスクリプトを作ってみました。

#!/bin/bash
# Usage:
#   # crontab: need to run some-command at end-of-month.
#   0 15 28-31 * * end-of-month.sh && some-command

set -o errexit

arg=$1
if [ $(date +%m -d "$arg tomorrow" ) != $(date +%m -d "$arg" ) ] ; then
    exit 0;
else
    exit 1;
fi
#!/bin/bash
# Usage:
#   # crontab: need to run some-command at leap-year or not it.
#   5 18  1 3 * * leap-year.sh || some-command
#   5 18 29 2 * * some-command

set -o errexit

arg=$1
if [ "$arg" ] ; then
    year=$arg
else
    year=$( date +%Y )
fi

if [ $(( $year % 4 )) = 0 ] ; then
    if [ $(( $year % 100 )) = 0 ] ; then
	if [ $(( $year % 400 )) = 0 ] ; then
	    exit 0
	else
	    exit 1
	fi
    else
	exit 0
    fi
else
    exit 1
fi

使い方はソースコードに書いてある通りです。

2月29日中にブログを更新したくて、中野の地下の飲み屋でビールを飲んでおでんを食べながらのブログ更新です。本当なら今日は健康診断だったので、バリウムの都合でアルコールは飲まないようにと言われているのですが。まぁ一杯だけ…。お店の良い雰囲気の中、3月を迎えることになりそうです。でも健康的になるべく早く帰って就寝する予定です。

第4回 Twitter API勉強会に行ってきました #twtr_hack

こんにちは、日々Twitterで情報収集やテレビ実況を楽しんでいる おがた (@xtetsuji) です。

(とりあえずアップします。今のところ、もう少し加筆予定です at 2012/02/27)

先日、2月23日になりますが「第4回 Twitter API勉強会」に行ってきました。

公式サイトは無いようです。上記ZussarのURLのタイムテーブルより。

  • 19:00〜19:40 @yusukey 「Webサイト向けAPI」
    参考図書: Twitter APIポケットリファレンス
    (書いてある内容+αを話すだけでお持ちでなくても大丈夫です)
    http://bit.ly/twtr-ref
  • 19:40〜19:50 グルーブに分かれて簡単に自己紹介
  • 19:50〜19:55 デジタルハリウッドよりご挨拶
  • 19:55〜20:35 @twtrfk 「Virtua Fighter5 Final ShowdownのTwitter連動機能について」
  • 20:35〜21:00 LT
    @kimukou_26 「TwitterSphere of Twitter4J」
    @making「Twitter Bootstrap入門」
    @bina1204 「ApiDemos of Twitter4J for Android」

こんな感じでした。

今回足を運んだきっかけは、2012年1月28日に行われた「第3回Twitter研究会」のUstreamをたまたま観ていて面白かったことです。「Twitter研究会」は年1回の行事とのことで、特にそのUstreamで興味をひいたTwitter4JとTwitter APIについての @yusukey さんのトークで知った「Twitter API勉強会」は頻繁に行われている、というのがきっかけでした。しかも @yusukey さん主催。

今回初参加となりましたが、迷うことなくZussarで懇親会を含めて参加申し込みをして、「Twitter APIポケットリファレンス」を事前に購入して会場に向かいました。

詳細なメモは取っていないので、ざっくりとした感想をつらつらと書いていこうと思います。

まず @yusukey さんのお話。前述の「第3回Twitter研究会」でのお話とそれほど大差ないお話でしたが、生で聴くのはまた違いますね。とても面白かった。ちなみに @yusukey さんはTwitter社の中の人であり、JavaライブラリのTwitter4Jの作者でもあります。

座るときに机の左側に座るように指定されたのですが、これが「グループに分かれて簡単に自己紹介」の時に、左側が社会人で右側が学生だという仕掛けだとわかります。学生と社会人の交流を促進する、面白い仕掛けだなぁって思いました。もっとも、私の隣にいた学生さんは、起業をしている学生さんで、半分社会人みたいな方でした。後ろ席の方ともコミュニケーションを取ったりしましたが、皆さんいい人達ばかりで話題に花が咲きました。

前回と会場が変わって、今回はデジタルハリウッドさんが会場を提供してくれたということでしたが、意外に駅から近くて、Wi-Fiも貸してくれて、とても広くて快適な会場でした。一瞬入学したくなったくらい。

第4回Twitter API勉強会のデジタルハリウッド会場の様子

交流タイムも終了して、次はSEGAの中の人 @twtrfk さんによる「Virtua Fighter5 Final ShowdownのTwitter連動機能について」。ゲームセンターの機器と直接Twitter連携しないで別途サーバを用意する等といったお話。サーバ側はLinux/C/C++/Javaだそうで、Linuxの上にWebSphereとDB2を載せているとのこと。SEGAのシステムはIBMと懇意なのかなぁと思ったり。大企業のシステムにしては、テーブル構造や処理ロジックの詳細等、突っ込んだ話が多くて、大いに興味をそそられました。「部内SNSであるAmitterというのを作ってデモをした」「Twitterのテストアカウントをテストだと分からないように地道に100個作った」(Twitterの規約では連番アカウントはグレーなんですね)といった面白い話も聴けました。部内SNSを作ってしまってデモとは見習いたい開発パワーですね。最後の方はマーケティングとして、初音ミクさんのお話等が盛りだくさん。ちょくちょく格闘ゲーム全般は触っているのですが、久々にバーチャファイターをやり込んでみたくなりました。マーケティングに乗せられてしまいました。

LTで特に印象に残ったのは@makingさんによる「Twitter Bootstrap入門」でした。@makingさん曰く「CSSフレームワーク」。以前から名前は聞いていましたが、ここまで簡単なものとは。あまりに簡単にTwitterライクなおしゃれなデザインが作れるので、他との差別化が難しいといった新たな難題が出てくるくらいだそうです。社内ツールに色付けをする使い方とかに良いなぁと思いました。

その後、懇親会のため移動。指定された場所に行ったら雑居ビルのようなところで一瞬不安になりましたが、会場である部屋の中は非常におしゃれで、これまた居心地が良い空間でした。

第4回Twitter API勉強会の懇親会会場の様子

懇親会でもそうだったのですが、全体的にJava Hackerの人口の多いこと多いこと。発表もJavaずくし。懇親会で話しかけた人が開発者だったらほぼ確実にJava Hackerという状況。まぁ、@yusukeyさん自体がJavaのTwitter4Jライブラリの作者で、その人徳で人が集まっているということも大きいのかもしれません。Perlしか書けない私に、なんとなくJavaも書いてみようかなと思わせるくらいの空気感。良い人だらけで、居づらいということは全く無く、どことなく自分から見た異文化を垣間見たようで楽しい空間でした。

しかし、Java Hackerの中でPerlのお話をすると「CGI(ry」「Perl6(ry」といった話を振られて、ちょっと困る場面もあったり…。PerlというかLLの外側の業界の人から見たPerlって、今も初心者がCGIを書くための言語という感じなんでしょうね、やっぱり。LL全般に言えることですが、Perlも日々相当進化しています。私が追いきれないくらいに。ここは「日本Perl改造計画」に期待したいです。

「PerlにはTwitterのStreaming APIを仕様通りに実装しているモジュールは無い」といった話をどなたからかうかがったのですが、AnyEvent::Twitter::Streamにも何か欠陥があるのでしょうか…。普段使いしていて大きな問題は無いのですが…(Proxy等にHTTPストリームを切られたときに再接続しない問題があるんだなということは最近把握しました)。

著者サイン!懇親会で機会をうかがって @yusukey さんからサインを頂きました。嬉しかったです。

Twitter APIポケットリファレンスにサインをもらった

Java以外の他の言語の発表も募集しているというお話だったので、機会があればPerlのTwitterライブラリについて発表してみようかなと思いました。発表をするかしないかは別として、次回も時間が許せばぜひ出席してみるつもりです。

「ゆでたまご」でまわす情報ネットワーク

こんにちは。引き続きゆでたまごが大好きな おがた です。

以前書いた『なぜ「ホウレンソウ」ではなく「ゆでたまご」なのか』が、面識のない方々にもTwitterでRTしていただいたり、無名な自分にしては結構な反響を呼んで驚きました。反駁や批判を覚悟していたのですが、好意的な意見は頂いたものの、批判的な意見は現状私が知る限り頂きませんでした。もしかしたら単に批判する層はスルーしてくださっただけかもしれません。

最近はFacebook等の「ソーシャルネットワーク」が全盛の時代。私も連日Facebookやmixiを使って知人とコミュニケーションを取り合ったりしています。

最近面白いなと思ったのは、Twitterの中の人はTwitter自身のことをソーシャルネットワークとは呼ばず「情報ネットワーク」と呼んでいるということでした。ソーシャルではなく情報。何が違うのか。MentionやReply等で多人数コミュニケーションも取れるけど、あくまでTwitterはソーシャルがメインではなく、情報を扱うプラットフォームなのだという自負なのでしょうか。

最近良く思うことがあって、それは「Twitterとブログは互いに補い合う関係でもあり、互いに似た部分もある」ということです。補い合う関係は、短文しか投稿できないTwitterと、長文を投稿できるブログという側面。似た部分は、どちらもアカウント登録無しでオープンに閲覧が可能な点。

もちろん、Twitterを「承前」でつなげていけば実質140*n文字の投稿(ちなみにTwitterの1日あたりのツイート制限があるので、nはたぶん1000以下です)ができますが、長文はブログ等にまとめて書いてURLをTwitterに貼りつけておいたほうが読みやすい場合が多いのではないでしょうか。

また、アカウント登録無しに閲覧が可能というのが、Twitterとブログの似ているところだと思います。今回は鍵付きTwitterアカウントは今回は考察しないことにします。「いまどきTwitterにアカウントの無い人なんているの?情弱?」と一蹴するのは簡単ですが、私の知人には「いわゆるガラケーと呼ばれるようになったケータイでメールやウェブを巡るのが精一杯」という人が確実にいて、実際そういう人達にとってアカウント登録という作業は相当大きな障壁なのです。だからこそケータイ公式サイトの登録フローの簡単さは革新的だったわけです。その簡単フローで食ったことのある・食っている人は、そのような人達をないがしろにはできないでしょう。その辺り、これからのスマホ時代にどうなるのか興味のあるところではありますが、その話については次回に譲ります。

Google+も深いURLを教えてもらえれば、全体公開の投稿は全くのログイン無しに閲覧できるのですが、Facebookも含めてここでは「ソーシャルネットワーク」サイトに分類されるサイトは割愛したいと思います。どちらも可能性の大きい素晴らしいサイトであることは間違いありません。

ちょうどよい閉鎖性があるソーシャルネットワークサイトの居心地の良さは、毎日Facebookを見るようになった私も認めるところですが、そこには以下の弱点があると思います。

とにかくソーシャルネットワークサイトは情報が短命

Google+は多少の過去の情報の検索ができるようですが、Facebookには友達の大昔の投稿を検索する方法は私が探した限りでは現状存在しないようです。Facebookでも友達から有用な情報がもたらされることが多々ありますが、一度とりこぼしてしまうと記憶の断片があっても遠い過去の投稿を検索を使って探すことはできないことになります。ひたすらその友達のウォール/タイムラインをたどる方法ならあるかもしれませんが。

それこそTwitterも大量の情報が滝のように流れている場所であり、同じように情報が刹那といえますが、Twitterにはエコシステムがいろいろあって、Twilogのような個人のログ蓄積サービスから、Togetterのようなまとめ(キュレーション)サイトがあり、その欠点を解消してくれています。Facebookも注目を引く情報は「シェア」され継がれて、時の流れの中で「生き続ける」ことができますが、Twitterの公式RTのほうがこの点でも有利なように思えます。理由はよくわかりませんし、私がそう思うだけ(この記事全体もつまるところ私がそう思うだけ)なのかもしれませんが、操作のカジュアルさの違いなのでしょうか。

そういう意味では「Twitterは情報ネットワーク」という言葉に妙に納得してしまう私なのでした。同様に検索サイトにインデクスされて、長い間多くの人達に参照される可能性のある多くのブログも情報ネットワークに似たものを感じます

さて、前段が長くなってしまいましたが、「ゆでたまご」で情報ネットワークをまわして、多くの人にオープンな情報を提供していくにはどうすればよいか、ここからはサクサク持論を展開していきます。あくまで「ゆでたまご」自体が私の創作でしかないので、もちろん他の方法論も様々かと思いますが、「最近Twitterばかりでブログ書いていないなぁ」と漠然と思っている人への何かのきっかけになれば幸いです。

ゆ:言っておく:Twitterで発言しておく

まず「ゆ:言っておく」は、単純に「Twitterで発言しておく」。ただ、Twitterも1日に「ビール飲みたい」「腹減った」「うなぎ食べたい」とか何十何百ツイートもしていると、確実にフォロワーにウザがられること間違いなし。

意識して有用な発言ばかりしろとは私も偉そうで言えないです。息抜きの発言やReplyで会話を楽しむのもTwitterの楽しみ方なのは間違いありません。ただ、後でブログにしたいネタの種のようなものをメモ的につぶやいてみると、それに興味がある人がReplyしてくれたりRTしてくれたり、反響が分かってブログを書いて反響を得られるかの事前リサーチになると感じます。

まぁ、私の場合は、反響があろうとなかろうと、書きたいことをブログに書いているだけなのですが…;。私にとっては、Twitterも未来の自分へのメモ、ブログも未来への自分のメモ、だと位置づけています。この記事だって一番の読者はたぶん未来の私です。「個人的なメモはチラシの裏にでも書いておけ」と言われればそれまでですが、その情報で助かる人もいるかもしれないこの世の中、オープンにして害悪になるので無いのであれば、そういうのも悪くない。あなたのブログの一番の読者もあなた自身かもしれません。知りたいことを検索して冒頭に出てきた記事が以前自分が書いたブログ記事だった、という話は実は結構よく聞く話。

そういう意味ではFacebookやGoogle+、そしてmixi等のソーシャルネットワークサイトに投稿する内容は、あくまで他者へ向けた刹那的な情報、そしてそれに連なるであろう他者とのコミュニケーションを楽しむための情報であり、それらのサイトの機能的な制限から、未来の自分へのメモにはならないのが現状です。特にそれが悪いと言っているわけではありません。あくまでそういう性質を持っているのではないかという考察の一つに過ぎません。

私がTwitterをメモとして利用して、後で自分のツイートを検索できるようにするために使っているツールはTwilogTwistoryの2つです。これについての話も個人的に興味深いので次回以降ブログでご紹介出来ればと思います。

で:できないことも言っておく:Twitterで発言しておく

意外にTwitterで重宝がられる情報は「できないこと」なのではないかと思います。

あ、ここでいっているのは「挫折ツイート」や「自己嫌悪ツイート」等の類ではありません。例えば

  • 電車が止まって駅で待ちぼうけ
  • 渋滞していてバスが動かない
  • 地震や雷でうちの地域のライフラインが寸断されている
  • さっきリリースされたソフト◯◯を入れるとフリーズする
  • 今やっている◯◯がどうも上手くいかない

等々。東日本大震災でTwitterが役に立ったのも、受け手を選ばずリアルタイムにこのような情報を発信できたからなのかもしれません。

私もバスの渋滞情報をTwitterに投稿して、見知らぬ人が災難を回避できた例もありました。また、今作業していることが上手くいかないと投稿してアドバイスをもらえたこともありました。

あまり「教えて君」になってはいけませんが、教えてとは言わず、できないという事実を伝えるだけであれば嫌味も減って、アドバイスをもらえるラッキーなこともたまにはあるでしょう。それに期待しすぎてはいけませんし、自分が投稿した情報に対する見返りを求めてもいけません。世の中は長い目で見てギブアンドテイクなのです。困っている人のツイートを見て自分が解決策を持っている場合は、おせっかいにならない範囲で教えることって良いことだと思いませんか。

できないことツイートが後々ブログのネタになることは少ないかもしれませんが、できないことに対するアドバイスをもらえたのであれば、同じようにできないことで困っている人がいるかもしれないということです。その人達のためにブログを書いて検索サイトから来てくれて問題解決の一助になるだけでも素晴らしいことだと思いませんか。

た:確かめる:デマの類を拡散しない

TwitterはRTなど拡散手段がカジュアルで手軽です。また、2ch等のデマだらけのインターネット時代を経験したことのない若い世代も多く参加しているためか、ものすごい勢いでデマの類が拡散されていくことが度々あるように見受けられます。公式RTならメール時代のチェーンメール問題のような資源の食いつぶしは起こらない(Twitter社にとっては迷惑?)にしても、特に【拡散希望】と書かれたものに私はあまり良い印象を抱きません。

最初から悪意のある人でない限り、間違った情報を広めようとする人はいないでしょう。Twitterだからブログだからというわけでなく、情報源が正しいかといったことを把握するために、常に一次情報源(ソース)を確認する癖をつけたいです。

ま:まとめる:ブログを書く

「ゆ:言っておく:Twitterで発言しておく」でも言及した通り、Twitterで発言した内容を見返してみて、人々の反響や自信の執筆欲からブログのネタになりそうなものを選びます

Twitterの発言がTwilogで保持できたとしても、承前を繰り返してTogetterで自分自身の発言をまとめたりしても、やはりブログで文章をきれいに推敲して書いたもののほうが読みやすいのではないでしょうか。同じ論説をしたとしても、推敲してまとめたブログ記事のほうがTogetterのまとめよりも検索エンジンの順位的にも優位な気がします。SEOをしようと言っているわけではなく、せっかくあなたが書いた貴重な情報へアクセスできる人が一人でも多いほうが、みんなが嬉しいと思います。

ご:誤解がないように務める:誤解がないように務める

最後はまさに字句通り。「ご:誤解がないように務める」。

Twitterは短文ゆえに誤解が生まれるケースもあるでしょう。ブログだって長短関わらず同じ文章ですから、誤解を完全に避けては通れません。

私のブログだけでなく私の言動は、私個人の意見の表明や「方法論の一つ」に過ぎないのであって、よほど明言していない限り「意見の押し付け」にならないように気をつけて文章を書いているつもりです。脱法行為や倫理観の欠如等は別ですが、たかが私が思いついた方法論の一つに過ぎないことを押し付けても仕方がないことです。そういった「意見の押し付け」をすることで、他者が自信の方法論を否定されたと感じて誤解が生まれるケースは一番避けたいと思っています。私の意見は、都合の良い気に入ったところだけつまみ食いしていただけるのが一番嬉しい。もちろん、会社や学校などの規律社会の中での発言はまた別ではあります。

自戒を込めて言う事ですが、特に誤解が生まれやすいのは「暗に他者を批判したりする」ケースではないでしょうか。誰かを暗に名指ししてネガティブな事を書いてしまった場合、本当は違うのに、特に知人が書いたものだと読んだ人は自分が批判されたのかもと心配になる。私も若い頃は皮肉も込めてそういう文章を書いて、色々な人から避けられたり嫌われたりした苦い思い出があります。それなら、そういうネガティブな文章は書くべきではない、それでも書きたいのであればいっそ個人情報が許す限りハッキリ書いてしまうかしたほうがいいです。後者の場合であれば、分からない人には少なくとも自分ではない、分かる人には自分ではないあの人だと分かる、という風になっていれば、嫌われる可能性があるのはハッキリ断定した当人とそのシンパくらいです。その人達なら、こちらから嫌われてもいいと諦めが付くでしょう。

誤解はネガティブな文章から生まれることが多いと思います。ネガティブな文章は書かないに越したことはありません。私もすぐネガティブ思考に陥ってしまい困ることが多いですが、何か具合が悪いことを人や環境のせいにしたりせず、せっかくの人生ポジティブに行きたいですね。

最後に

なんだか免責事項のように繰り返してクドイ感じもしますが、この記事もこのブログも、私が考えた方法論の一つでしかありませんし、決してすべてを万人に押し付けようとしてはいません。誤解がないように務めるが故、文章が冗長になりすぎるのも私の良くない癖だなと感じているので、これについても精進しようと思います。

中段に書いたことに戻りますが「最近Twitterばかりでブログ書いていないなぁ」という方へ、これは面白いなと思った部分をつまみ食いして参考にしていただければ、これほど著者が嬉しいことはありません。

みなさんの素敵なTwitterライフ・ブログライフを願っています。それではまた。

NMLノート 2012年1月版

こんにちは。2月になって心新たに邁進していきたいと考えている おがた です。

以前からEvernoteに書いていた「NMLノート」を2012年になってから1ヶ月単位でブログで公開することにしようかなと思い立ちました。今回が記念すべき1回目。

「NMLって何?」という方に説明。時々Twitterで私がつぶやいたりしていますが、正式名称は NAXOS Music Library月額1890円でNAXOS自身をはじめとした40,000枚以上のクラシック音楽(と一部ジャズ音楽)の膨大なライブラリが聴き放題となるサービスです。これは安い。とても安いと言われているNAXOSのCDでさえ1000円弱なので、1ヶ月2枚聴けば元が取れる計算になります。

CDにお金を払うことに特段の抵抗はないのですが、買ってきたCDをリッピングする手間、クラシック音楽特有のデジタル管理上の諸問題(後述)、そして買ってきたCDを保管する場所の確保の問題や売る手間…、といったことを諸々勘案した結果、月額1890円のNMLに加入して、クラシック音楽のCDは原則的に買わない・借りない事にしました。

上述で「クラシック音楽特有のデジタル管理上の諸問題」と書きましたが、クラシック音楽が持つ情報は他のジャンルの音楽よりも特に複雑だと感じます。例えばベートーヴェンの有名な第5交響曲(いわゆる「運命」)一つを取っても、演奏家違いの同じアルバムが大量にあったりします。協奏曲となると、指揮者・独奏者・オーケストラと演奏家が増えて、とてもアーティスト欄の一行で管理しきれません。同じ悩みを持っている人やこういう問題を放り投げた人が世の中には様々おられるようで、CDDBから降ってくる情報に一定のフォーマットとはあるとは到底言えず、時に全く適当な情報さえ降ってくる始末。結局、自分ルールを作って曲名を手動入力していくことになるのです。これが結構骨が折れる。でもそうしないと後で一定のルールで探せない。であれば、いっそのことCDから完全に離れて、NMLや生演奏に行こうではないか。そういう風に思ったのです。

ちなみに、クラシック音楽以外の音楽については、iTunesストアを利用したり、オンラインレンタルサービスでCDをレンタルしたりしています。でも、保管コストを考えてCDを買うことは本当に稀になりました。買うCDと言えば、iTunesストアにもオンラインレンタルサービスにも無いCDでどうしても欲しいもの、またはNMLで相当ヘビロテしているクラシック音楽のCDくらいです。

余談はこのくらいにして、2011年1月にNMLで聴いたアルバムをご紹介します。今月はそれほど聴いていません。

ビレット・コンチェルト・エディション 1 – シューマン:ピアノ協奏曲/グリーグ:ピアノ協奏曲(ビルケント響/ヴィト)

http://ml.naxos.jp/album/8.571270 (2012/01/09)

NML-8.571270

王道のカップリングですね。シューマンとグリーグのピアノ協奏曲イ短調。私のGoogle日本語入力なんて、「ピアノ協奏曲」と打った時点で「イ短調」が補完されるくらい。グリーグは先輩であるシューマンのピアノ協奏曲を参考に同じイ短調のピアノ協奏曲を作ったと言われるくらいなんですよ。

私はあまり演奏家チョイスはしないので、演奏家のことはよくわかっていないのですが、両方の曲の第3楽章の盛り上がりは名演だと思いました。

帯紹介文より:協奏曲のレパートリーだけでも100 曲以上。驚異のレパートリーを誇るトルコの女性ピアニスト、イディル・ビレット。ここでは、極めてオーソドックスな2 つの協奏曲を華麗に弾きこなします。2 曲とも、滝のようになだれ落ちる冒頭のパッセージが魅力的ですが、陰鬱さの中に激しい情熱を秘めたシューマン、凛とした表情と熱い心を併せ持つグリーグと、その表現はかなり違いを際立たせないといけません。ビレットの演奏は全く文句なし。そして、オーケストラをまとめるのはNAXOS きっての名手、アントニ・ヴィト。どちらの曲も終楽章の盛り上がりが半端ではありません。

iTunesからダウンロード

ディッタースドルフ:3つの標題シンフォニア(ファイローニ管/グロット)

http://ml.naxos.jp/album/8.553975 (2012/01/09)

NML-8.553975

私は「古典派」と呼ばれる時代のクラシック音楽が好きなのですが、「古典派」の作曲家で知られているのは、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンくらいで、その他の作曲家はすっかり歴史の中に埋もれてしまっています。古典派の前の「バロック時代」や、後の「ロマン派」はよく知られた作曲家が多いのに…、と子供の頃から不思議に思っていました。実際、他の時代と同じくらいの時代のはず。それもそのはず。クラシック音楽の商業主義の中では、売れる知名度の高い曲ばかり演奏者を変えて出すという風習がありました。NAXOSというレーベルは、演奏家や作曲家の知名度が低くても良い曲であれば積極的にアルバムにしていこう、という素晴らしい旗印のもと立ち上げられたレーベルです。

このディッタースドルフも古典派の作曲家ですが全くといっていいほど知名度がありません。NMLを漁っていて、たまたま見つけたようなもの。でも、このシンフォニアは聴き心地がよかったです。ディッタースドルフの他の曲も開拓していこうと思いました。

帯紹介文より:ウィーン生まれの作曲家、ディッタースドルフは極めて多くの作品を残しましたが、ほぼ同時代のハイドンに比すと、その僅かな古臭さのゆえか、無視された存在になりがちです。しかし実のところその作品は、ハイドン顔負けの新奇性が聴くものを驚かせるほど、フレッシュな魅力に溢れています。「感情の戦い」の「狂気」や「憂鬱」といった楽章で半音階的進行を交えながらの暗い響き、「作曲家の錯乱」(凄いタイトル!)冒頭での激しいシンコペーションには、ドッキリするものがあります。一方舞曲調の曲が中心ということもあり、明るい楽章はどれもウキウキするような音楽です。

ハイドンやモーツァルトは名曲中の名曲をいくつも作ったことは事実ですし、もちろん悪態つくわけではないのですが、彼らの駆け出し時代に作られた素人の色がまだ垣間見える曲を商業主義がフィーチャーするのであれば、こういう歴史に埋もれてしまった古典派の作曲家の円熟期の作品ももっと掘り出して欲しいと思います。その点においてNAXOSの姿勢は素晴らしい限りです。

モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」, 第40番

http://ml.naxos.jp/album/7082 (2012/01/22)

NML-7082

モーツァルトの後期交響曲の傑作の2曲。

もちろん、CDも何枚も持っていてリッピングもしているほどの有名曲ですが、プラハの第一楽章で演奏と音源が良くて、疾走感を感じるほどの速度で演奏された曲がないか探してみて見つけたのがこの一枚。

後期から晩年にかけてモーツァルトの交響曲のフーガといえば最後の第41番「ジュピター」の最終楽章が有名で、本当に神がかった名曲だと思います。フーガ好きで古典派好きにとっては何度聴いても夢ごこち。ただ、プラハも第1楽章の展開部で展開されるフーガ(フガート?)も緊張感があって好きです。遅い速度の演奏もありますが、その展開部が活き活きとして聴こえるのは適度に速度のある演奏だなぁとこの一枚を聴いて思った次第です。

iTunesからダウンロード

シューマン:ピアノ協奏曲/ドヴォルザーク:ピアノ協奏曲(ヘルムヘン/ストラスブール・フィル/アルブレヒト)

http://ml.naxos.jp/album/ptc5186333 (2012/01/22)

NML-ptc5186333

ドヴォルザークのピアノ協奏曲が聴きたくなって、検索して一番上のものをチョイス。名演かどうかはよく分からないけど、音源は良かったです。シューマンのカップリングのほうもツボを押さえたオーソドックスな良い演奏。しかし、このカップリングは珍しいですね。普通なら前述のようにグリーグがきそうなものなのに。

ちなみに、ドヴォルザークは交響曲作家として有名です。日本では第9番の「新世界より」がとても人気。そのいくつものフレーズを聴いたことがない人が居ないくらいです(第2楽章の「家路」や、第4楽章の冒頭等)。協奏曲としてはチェロ協奏曲が特に有名ですが、その他の協奏曲はあまり注目されず演奏頻度も低いようです。確かに、私も生演奏で聴いたドヴォルザークの協奏曲はチェロ協奏曲だけかも。チェロ協奏曲には劣るかもしれませんが、ピアノ協奏曲もドヴォルザークの面目躍如が散りばめられた名曲だと思います。

ハイドン:鍵盤のための協奏曲集(ショルンスハイム/デュッセルドルファー・ホーフムジーク/ウティガー)

http://ml.naxos.jp/album/c5022 (2012/01/23)

NML-c5022

古典派の作曲家の協奏曲を聴こう!という一環。

古典派の時代は、鍵盤楽器が入れ替わった時代でもありました。オルガンやチェンバロ(ハープシコード)が主流だった時代に、当時のピアノ(フォルテピアノ)が入ってきました。まだ当時のピアノは今のピアノような豊かな音色ではなく、ちょっと乾いたような音色です。

ピアノがない時代に作曲されたバロック時代のバッハの「チェンバロ協奏曲」を「ピアノ協奏曲」として演奏したりといったアルバムは多い(チェンバロ奏者よりもピアノ奏者のほうが大量にいるでしょうから)ですが、個人的にはちょっとなぁ…と思います。全て古楽器を使えとは言いませんが、チェンバロとピアノは完全に別だろうと。

このアルバムを聴こうと思ったのは、写真にも顔を出しているショルンスハイムさん。フォルテピアノ、オルガン、チェンバロと、マジ演奏多彩。帯紹介文によると音楽学者でもあるらしい。しかも音を聴いた限りでは当時のピアノを使っているっぽい。同じ鍵盤楽器だと言えど、ここまでプロとして各楽器を演奏出来る人はいませんし、過渡期だったハイドンの協奏曲を当時の楽器で演奏しようとしているその姿勢は素晴らしいと思います。今後もウォッチしたいです。

帯紹介文より:ハイドンのピアノ・ソナタ全曲演奏に偉大なる金字塔を打ち立てたショルンスハイム、今回は協奏曲で目覚ましい活躍ぶりを見せてくれます。2009年のハイドン・イヤーに合わせて録音されたこのアルバムでは、彼女は3種類の楽器を弾き分け、各々の曲の美質を明らかにします。国際的に音楽学者としても名高い彼女だけに、楽器の特性を存分に生かした輝かしい演奏と解釈は、かなりのハイドン通でさえうならせること間違いありません。グルックやホミリウスなどの録音で高い評価を受けている新デュッセルドルフ宮廷楽団のバックも冴えています。指揮をしているのはヴァイオリニストでもあるウィスコンシン生まれのメアリー・ウティガー。ムジカ・アンティクワ・ケルンやレザデューなどのバロック・アンサンブルと共演を重ねる実力派です。

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チャイコフスキー:交響曲第2番「小ロシア」, 第3番「ポーランド」(ソビエト文化省響/ロジェストヴェンスキー)

http://ml.naxos.jp/album/ALC1103 (2012/01/31)

nml-20121-5

NAXOS推薦盤だったのでチョイス。古典派だけでなくチャイコフスキーのような後期ロマン派も大好物です。とくに第3番は大好きな部類。確かに録音も良い。

チャイコフスキーといえば、4番、5番、6番の三大交響曲が有名で演奏機会も多いですが、若い番号の交響曲も好きです。4〜6番は自分の心境を表した曲だとすれば、1〜3番を例えるなら郷土愛に溢れているようにも思えます。

…と、1月に聴いたNMLノートでした。せっかく聴き放題で1890円払っているので、苦手な曲を聴く・接するという機会も込めて、NML上で定期的に流されるNAXOSの推薦盤ももっと聴いてみようと思いました。

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