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Posterousが2013年4月30日に終了するので色々面倒なことになった

こんにちは、Posterousでブログを開設して失敗したと思っている おがた (@xtetsuji) です。

Posterousが2013年4月30日に終了することが決定しました。アナウンスあり (どうせこれ自身もPosterousブログだし、無くなるだろうからウェブ魚拓)。ITmediaでニュースにもなりました

posterous-is-closing-down

しかし昨年3月にTwitterに買収されてから明らかに開発が滞って、Twitterアカウントでも連日障害報告をしていたり、いたるところでサービス終了を匂わせてはいたのですが、やはり終わってしまうのかという感じです。ユーザ視点で見ると買収も良し悪しですね。Twitter大好きなのでなんともいえない気分です。Posterousの遺伝子がTwitterに受け継がれることを祈るばかりです。

さて、Posterousからブログを引っ越す必要があるわけですが、上記のリンクからも分かる通り、バックアップをZIPファイルで取得できるようです。

posterous-blog-backup-interface

バックアップを予約して、ブログの規模にもよりますが、程なくしてバックアップは完了します。「所定のメールアドレスにメールするね」って書いてありますがこなかった。クソ…;。

で、ダウンロードしたZIPをほどくのですが、以下のような構造になっていました。

ogata@langdechat:~/Downloads/space-3273122-xtetsuji-222e60b8d71f5c7095fab6dd8ea7723d$ ls -l
total 1152
-rw-r--r--@  1 ogata  staff   10342  2 16 14:30 exports.css
-rw-r--r--@  1 ogata  staff     925  2 16 14:30 head.xml
drwxr-xr-x   3 ogata  staff     102  2 16 14:30 image/
-rw-r--r--@  1 ogata  staff    4303  2 16 14:30 index-2.html
-rw-r--r--@  1 ogata  staff     718  2 16 14:30 index-3.html
-rw-r--r--@  1 ogata  staff    4555  2 16 14:30 index.html
drwxr-xr-x  51 ogata  staff    1734  2 16 14:30 posts/
-rw-r--r--@  1 ogata  staff  550443  2 16 14:30 wordpress_export_1.xml

MT形式でのインポート形式への対応ファイルがあるかなーと期待していましたが、どうもそんな考えは甘かったようです。いちおうindex.htmlを開けばそれだけで完結した形式で閲覧はできるので、これ一式をどこかのウェブサーバに持っていけば閲覧は引き続きできると思います。

wordpress_export_1.xml ってのは WordPress へのインポートファイルなのかと思いましたが、中を見たらマルチバイト文字列が化け化けで使いものになりませんでした。これには失笑。posts/ 以下にある XML と HTML、こちらはUTF-8形式で文字化けもせず各記事が1ファイルになって保存されていました。ここから復旧するしかないでしょうね。

数が少なければ、新しいブログに一つ一つ手で入れていくっていうのもアプローチとしてはアリかと思いますが、画像関連が面倒くさい。

ちょっとこれらを著名な日本のブログサイトやブログシステムにインポートするスクリプトを書くことになりそうです。大した仕事では無いと思いますが。少なくとも「MT形式」にさえしてしまえば後はどうにでもなるでしょう。

私は幸い、独自ドメイン post.tetsuji.jp をPosterousに紐付けて使っていました。なので誘導に関しては比較的融通がきくだろうし検索サイトの誘導も比較的容易だと思うのですが、Posterous のサブドメイン ***.posterous.com でブログやっていた人は「住所変更」もできず悲しいことになりそうです。これはPosterous側がposterous.comのドメインでどうアフターケアするか見守るしかありません。

新しいブログ先はどうするか?今回の件で私はブログサイトの永続性に大いに疑問を持ち、正直懲りました。無料のブログサイトでは永続性は期待できない、有料のも疑心暗鬼になっています。本当は自分でホスティングするのが面倒だし自分のオペレーション的な信頼性も低いかなと思って当初他のブログサイトPosterousにホスティングしていたのですが、ちょっともう無いかなと。面倒でも自分でWordPressかMovableTypeを立てるよ、って感じです。

「日本で何年も続いているブログサイトあるよ?」とか「Tumblrは業界最大手だし大丈夫じゃない?」って反応もあるかとは思いますが、前者は前者で無料はちょっと…;有料のもコストがかかる。後者は個人的にリブログという仕組みが肌にあわないというか著作権的に大丈夫なのって気になって使えない。

Posterousの創業者が永遠に終了しないブログサービスを作るって言っているようですが、自分の信頼が地に堕ちたことに気づいていないらしい。

Posterousのバックアップアーカイブを別形式に変換できるようなスクリプトが書けたらまたお知らせします。もしくはリクエストがありましたら Twitter @xtetsuji までお気軽にお寄せください。自分に出来る限りなんとかします。

JALマイルの還元率

こんにちは、普段は陸マイラーのおがた (@xtetsuji) です。

ポイント大好き。普段は近所のサークルKサンクスでEdyやカルワザポイントをためて、Tポイント(これは個人的に貯めづらい)、Pontaポイントなども貯めています。一度セッティングすると意識せずにポイントがたまって、後で数千円の「お小遣い」がもらえるのが嬉しい。逆に意識してやっちゃうと「ポイントを貰うために買い物をする」という本末転倒なことになりかねないので、意識しないフロー作りがポイントかもしれません。

ではポイント制度の代表格である航空券のマイルはどこかというと、私はJALです。Edy使っているならANAのほうがいいとか言われるんですが、もともと地元帯広にJASしか航路がなくてJASが買われてJALになって、最近になってANAやAirDoの便がとかち帯広空港に就航しても惰性でJALです。一度大きく傾きましたが、まぁ悪い会社じゃないと思いますよ。ずいぶん以前に株主優待目当てに株買おうと思って買わなかった事がありましたが、今思い出しても冷や汗が出ます。やっぱり自分に株や投機事は無理。

通常は飛行機に乗るともらえるマイルですが、普段の生活でもマイルを貯めることができて、そういう人のことを「陸マイラー」(おかまいらー)といいます。私もクレジットカードをJALカードにして公共料金等の支払いをそこに集約することで、毎月そこそこのマイルがたまっていきます。

陸マイラーの方法についてはプロがたくさんいますので、検索してみるとたくさん出てくると思います。挙句、マイルを貯めるためだけに飛行機に乗る修行僧という人達もいるくらい。

ここでは「ここでは○○円の買い物につき1マイルもらえる」といった話は省略します。純粋に既に手に入っているマイルが1マイルあたり何円かといった還元率について考えたいと思います。

(※「還元率」って言葉で正解かな。ちょっと心配。)

金券や電子マネーに交換する場合

JALはWAONと提携しているのでJALマイルをWAONポイントに変えることができます

  • 10000マイルで10000WAONポイント(100000円)
  • [キャンペーン時]10000マイルで12000WAONポイント(12000円)

キャンペーンの時を考慮しても、1円/1マイル〜1.2円/1マイルですね。

WAONポイントもそうですが、多くのポイントシステムでは1円/1ポイントです。これを下回ることはない。逆に言えば1ポイントあたりどれだけ多くのお金にするかが鍵となってきます。

他にもJAL提携店舗で使えるJALクーポンに交換することもできますが、こちらも10000マイルで12000円のようです。1.2円/1マイル。詳しくはJALクーポンマイルを参照。

パートナークーポンに交換する場合

パートナークーポン特典を参照。

数が結構あったり、古いものがなくなったり新しいものが出てきたり、移り変わりが激しいので、個別の比較はしませんが、大体1マイルあたり1円〜2.5円が相場。中には2000マイルで10000円相当(5円/1マイル)というのもありましたが、「安い」といっても別に欲しくもないものに交換する必要は無いでしょう。

パートナー特典に交換する場合

パートナー特典を参照。

基本的に、SuicaやPASMO、そしてPonta等の1円/1ポイントのサービスに交換するサービスです。

全部観たわけではないですが、ほぼ10000マイル→10000ポイントという相場のようです。つまり1円/1マイル。交換手数料を取られないだけマシといったところでしょうか。普段飛行機に乗らない陸マイラーだけど鉄道はよく利用するといった人には良いかもしれませんが、あまり還元率は得とは言えなさそうです。

JALとっておきの逸品に交換する場合

JALとっておきの逸品を参照。

一見相場が分からない色々な品物が10000マイルから交換できます。例えば10000マイルで交換できるものに10000円の価値があるか?ちょっと分かりませんでしたが、価格.comやAmazonを見れば最安店で10000円以下で手に入りそうな気もします。

本当に欲しいものがあるのか、といった点もポイント。無駄なマイル出費は控えたい。特に家電については型落ちですぐ値段も下がるので割りに合わない(1マイルあたり1円以下)こともありそう。

良くてせいぜい2〜3円/1マイルくらいではないでしょうか。私はあまり期待していない部分です。

フライトで使う

航空会社のマイルというポイントを貯めているのだから、頻繁でなくとも飛行機を利用する人が貯めているのがマイルだと思います。私も出張等で頻繁に飛行機には乗りませんが、年数回の帰省で必ず飛行機に乗ります。

国内線、国際線、提携航空会社と色々ありますが、ここでは一番需要が高そうな国内線について計算してみようと思います。マイル早見表も参考にしてください。

今回は国内線の中でもさらに一番需要が高いB区間について考察してみます。ドル箱路線と言われている羽田と札幌・福岡を往復する人は多いでしょう。片道利用と往復利用がありますが、明らかに往復利用のほうが割が良いのでそちらのみを考察します。

B路線の往復に必要マイル数は

  • 通常15000マイル
  • JALカード会員14000マイル
  • ディスカウントマイル期間12000マイル

ディスカウントマイル期間は閑散期に行われているものです。

ここで重要なのは「航空券を早く買えるか」。JALの場合は約1ヶ月前までに購入すれば先得割引といって航空券が半額程度になります。だいたい片道20000円弱。往復で40000円弱。そうなると通常マイルで換算するとだいたい40000/15000=2.7円/マイルくらい。驚くべき数字でもありません。

逆に直前に買う場合には片道30000円弱、往復で60000円弱になるので60000/15000=4円/マイルと結構割安になります。ただマイル枠という座席枠があるので、これも早く申し込まないと通常座席は空いているけどマイル枠の座席は無いという事態にも陥いるでしょう。

年末年始や大型連休の場合、片道は40000円、往復で80000円ほどに値段が跳ね上がって、これをマイルで交換するとさぞかし還元率が良いと思ってしまいますが、こういう時は確実にマイル航空券の対象外期間です。

それでも上記での、他の商品や他のポイントへ交換するよりも割が良いので、全然詳しい計算はしていませんが、交換できるのであればJALマイルは航空券に交換するのが良いのではないかというのが結論です。

閑散期に早く予約ができて先得割引がきけば、片道15000円、往復30000円程度でB区間を往復できます。そうなると1.5円/マイルと、それほど魅力的な数字ではなくなってしまいますが、こういうときにお金に余裕があるならキャッシュで乗ってさらにマイルを貯めるというのも手ではないでしょうか。

国際線や他の提携航空路線については私もよく分からないので計算していないのですが、他の商品や他のポイントに交換するよりはやはり還元率は良いのかもしれません。

国内線は事前に航空券を先得割引で買って細々とマイルを貯めつつ、陸マイラーでもマイルを貯めて、たまったマイルは先得割引が使えない時期に移動が決まったときや、海外旅行の楽しみなどに温存しておくというのも良いでしょう。

皆さんのマイル運用術についても知りたいです。Twitter @xtetsuji 等へご意見おきかせください。

モバイルSafariでアドレスバーを非表示にするscrollTo(0,1)はバッドノウハウ

昔からスマートフォンは iPhone ユーザの おがた (@xtetsuji) です。iPhone 3G→iPhone 4→iPhone 4S→iPhone 5←イマココ。

パソコンやMacで使っているブラウザがGoogle Chromeなので、同期が便利とかの理由で最近はiPhoneでのウェブ閲覧に標準のモバイルSafariではなくGoogleがリリースしたChrome for iOSを使っているのですが、最近よくアクセスするサイトでは以下のような現象が起こります。

  • ブックマークからアクセスする
  • ページが表示されたらすぐ目的の下方向にスワイプでスクロールする
  • Chromeのページ読み込み進捗バーが消えてページ読み込みが完了する
  • スクロールしていたのにページのトップに戻される

これって、モバイルSafariのアドレスバーを非表示にしたいがためのバッドノウハウなんですよね。Googleで「モバイルSafari アドレスバー (消す OR 隠す)」とかで検索するといっぱい出てくる。

要するに「ページ読み込み(DOM構築)が完全に完了した後に下に1pxスクロールすれば隠せるからJavaScriptでそれをやっちゃえ」っていう発想。ただChromeもそうだけど、モダンなブラウザはページ読み込みが完全に完了する以前からページの一部を表示しはじめる。だから、ブックマークからアクセスしてページが表示されたと思ってスクロールしていると、特にiPhoneはCPUがパソコンより遅いとかネットワークが遅いやらの関係で読み込み完了までの時間がかかるページだと、せっかく下にスクロールしたのに上に戻されるという結果になる。そもそも自分が使っているブラウザはChromeなのでアドレスバー隠すとか全く関係ないし、余計な事に巻き込まれて迷惑なことこの上なし。

検索してみるとjQueryバージョンとか色々あると思うけど、世間で主に流通しているシンプルなJavaScriptコードは以下のようなものだと思う。

window.onload = function() {
    setTimeout(function(){window.scrollTo(0,1);}, 100);
}

なんで0.1秒間を置くのかかよく分からない。このあたりもバッドノウハウたるゆえんじゃないかな。

告白しますが、恥ずかしながら自分も昔これを書いたことあります。昔気にならなかったのは、モバイルSafariを使っていたというよりは、ページレンダリングも何もかも遅くて気にならなかったんじゃないかなと思う。

もしコレを本当にやりたいのであれば、スクロールしていない(Y座標が0である)ことを確認してから行うべき。

window.onload = function() {
    if(window.scrollY == 0)
        setTimeout(function(){window.scrollTo(0,1);}, 100);
}

上記は想像でコード書いたので上手く動くかはわからない。if付け足しただけだし、エラーにはならないと思うけど。

Googleで検索して真っ先に出てきた「千と千尋のアドレスバー隠し – スタジオ・アルカナ技術ブログ」でもこれについては言及していなかった。

本当にアドレスバーから解放されたいのであれば、ハードルは高いけど自分でiPhoneアプリを作るか、もしくは必要なページ遷移を全てAjaxで行うようにしてホームアイコンに置かせてアドレスバーを消すmeta要素を入れるといったほうが良いように思う。後者は典型的なAjaxウェブアプリをiPhoneアプリに見立てる方法として検索すれば色々情報が出てくるので、興味があったら検索してみると良いと思う。

同じこと思っている人はいるだろうと思っていたけど、とりあえず一つ見つけた。

Chrome for iOSを使って、このバッドノウハウが入ったよく使うサイトを快適に使うにはどうしたらいいだろう。開発元に連絡するしかないかなぁ、などと考えている今日この頃でした。

2013年に目指すべきもの

こんにちは、2012年末に記事をポストしてから、2013年はすっかりブログを放置していた おがた (@xtetsuji) です。いけないなぁ、もうちょっとブログ執筆の心理的負担を軽くしたほうがいいかもしれない。いつも文章を書き始めると重くなるのは悪い癖。

2013年も1月終了のお知らせが出て12分の1が終わろうとしている今日この頃ですが、改めて2013年をどうしていきたいか、ちょっと列挙していこうと思います。

2012年を越える

まずはこれ。2012年は9月にYAPCの大舞台に初登壇したりしましたが、そんな昨年を越える活動をしていきたいと考えています。

やっぱり今年もYAPCの発表をしたいなと考えてはいますが、まだこれといったネタは無い状況。

とりあえず大きめの勉強会発表始めとしては3月に札幌で行われるHokkaido.pm#9かなと考えています。場数を踏んで、トークもプレゼンテーション資料も日々進化させていきたいと意気込んでいます。

2012年にYAPCで宣言したmod_perlの活動も「やるやる詐欺」状態になっていますが、これも打開していきますよ。mod_perlの原義も「Perlを使って機能拡張ができる何か」に拡大解釈して、NginxのHttpPerlModuleなどにも進出していく所存です。

他の言語やテクノロジはやらないのかって?その時々のノリかなぁって感じています。JavaやRubyやHaskellもやってみたい。Perlは私にとって特別な存在だけど、しかしプログラム言語は手段であって目的にはあまりしたくない。2012年の終盤から細々と数学を学び直していますが、今年は数学でもっと何か発見をしたいと感じています。そのために何かのプログラム言語等を手段として導入する事があるかもしれない。その最たる例は(プログラム言語では無いですが)LaTeXですね。仕事でもいわゆるWordの糞っぷりに触るたびに憤るくらいなので、それをLaTeXで打開したい。その他にも中途半端にならない程度に色々なことを体験していきたいです。食わず嫌いが一番良くない。何でも体験です。

自分を象徴する何かを作る

私には「○○のおがたさん」という○○の部分が特にありません。「mod_perl」が入るのかもしれませんが、ただのハードユーザの一人でしかなくて、何か有用なプロダクトやモジュールを作ったというわけではない。

今年はサイトでもいいしモジュールでもいいので、何か私を象徴するようなものを作って世の中に公開し、そして人のためになりたいと考えています。

何かを作るという意味では、一度は書籍執筆をしてみたいと考えています。私に今できるネタとしてはmod_perlの何かでしょうか。今は電子書籍出版全盛の時代。電子書籍であれば紙の出版物よりもハードルは低そうです。これもチャレンジしたい。でも紙の出版物を出すことにも憧れます。本を読んだ人からサインを求めらるという体験をしてみたいから。

誤解がないように言うと、自分自身が有名になりたいという欲求はそれほどないです。有名税を払ったりしたくないし。でも有名になる何かは作ってみたい。この気持ち、分かりますかね。

健康に努める

ITの力で色々な物事を成し遂げている使命を持っている私ですが、どんな業界であっても身体が資本。2012年は年中身体を壊していましたが、2013年は健康をキーワードに、健康的な生活を心がけて、病気の元となりそうなものからは極力遠ざかるようにしたいです。

運動も一つのキーワード。かなり適正体重を上回っているので痩せる必要もあるのですが、健康的に痩せたい。そのためには代謝をつけるのが一番なんですよね。そのために、筋トレをしたりといった活動を安価に行なっていきたいと考えています。学生時代、あんなに大嫌いだった体育が自分の健康維持のために重要なものだったとは。社会人になってから痛感することは多いです。

お金に執着する

「人生ではお金で買えない大切なものが…;」と綺麗事を言うのは簡単ですが、お金が無いと日々の生活すらできないのは事実。資本主義社会に生き、会社に属する人間としても、公私共にお金を手に入れるということは必要な事だし、日々どうすればよいか考えるべきことだと感じます。あと、忘れてはならないことは、我々30代が60代になる30年後にはほぼ確実に年金制度は崩壊しているということ。そのための備蓄を今から始めなくてはならないなと痛感する次第です。

「執着する」というと汚らしい気もしますが、それくらいの気概を持っていかないとならないなぁと感じます。

ちなみに私は投機事、いわゆる株やギャンブルの類は本当に苦手で、そういう投機事ではなく、また違法・脱法行為や卑怯な手段ではなく、真っ当に仕事をした結果としての満足を提供した上で対価をいただくという事を念頭に置いて活動していきたいです。

どんな会社にも「副業禁止」という条項は就業規則にあると思うのですが、最近では個人でブログを持って、そこからアフィリエイト収入を得る事なんて珍しくもない時代。どんなものが副業なのか会社で色々な人に質問をしてみたら「確定申告の必要が出てくるほどの収入を得る作業」「会社の仕事に支障が出るほどの作業」といった答えが得られました。通信費全般とまではいきませんが、少なくともレンタルしているVPSの費用くらいはペイできる位の広告収入サイトや課金サイトを作って運営してみたいなと思っています。これは結構本気。

今、諸事情により絶賛貯金目減り中です。誰かおごってください。

英語を勉強する

やはり英語は大切だなと感じています。mod_perlを本格的に勉強しだした2007年頃に鈍器のような洋書を何冊も読みましたが、やっぱり英語という壁があって理解の速度や深まりが今ひとつ甘いんですよね。IT系の洋書を読みこなしてスキルを身につけたいのも、英語を勉強したい動機の一つ。

また、優れたモジュールやプロダクトの開発者が海外の方で、YAPC等で会って感謝の言葉を伝えたくても英語の言葉が口からほとんど出てこない。これは毎年悔しい想いをしていることの一つです。他愛もない中学1年生英語のレベルからスピーキングを脱して、多少の会話ができるようになるのも目標です。スピーキングはいいとして、ヒアリングが最も難しいんじゃないかなと感じています。その辺も強化できるよう、インターネット上の興味深いネイティブスピーカーの会話を何度もヒアリングしてヒアリング力を向上していこうと考えています。

芸術を磨く

中学高校時代は図画工作や音楽の授業があったりしましたが、社会人になってからすっかりそういう芸術方面への参画が無くなってしまいました。ちなみに昔からクラシック音楽が大好きですが、絵の方はからっきしです。

鑑賞者という意味では、クラシック音楽の演奏会に行ったりNMLで日々クラシック音楽を漁ったりしていますが、表現者という意味では全く活動しなくなってしまいました。

昔はリコーダーでモーツァルトの交響曲を器用に吹いたり、マリオペイントについてくるコンポーザーで自作曲を打ち込んだりしていたのですが、そういう芸術の表現者としての活動を再開していきたいです。

今だと発信媒体としてのニコニコ動画や高品質な音楽ソフトが充実している時代。そういうものを使いこなして何か形になるものを残せればと考えています。

あと大人になってしまいましたが、今からでもピアノを習いたいですね。これもお金との相談になりますが、今年の目標としたいです。

見聞を広める

2011年から精力的に色々な勉強会に出て色々な方と出会っていますが、今年はさらに出会いを大事にしたいと考えています。

また、技術や仕事に関係ない話ではありますが、旅行がしたいですね。できれば海外旅行。前述の「英語を勉強する」にも通じますが、驚きの出逢いをしたい。国内でもいいですが、海外だとさらに驚きの出逢いができるんじゃないかなと。そのためには先立つ英語力と金銭が必要なわけで…;。金銭は国内旅行にも必要なわけで、まずは必要なものを揃えるために鍛錬したいと考えています。

またこんなサブタイトルを掲げると「嫁はまだか」「彼女はできたんですか?」と聞かれる気がするので一応書いておこうかなと。私の理想は「話の合う歳の近い女性」だったのですが、三十路過ぎの女性の選り好みにとてもじゃないけどひっかからないことがよく分かりました。外見も良くなければお金も持っていない。外見を変えて金を稼げば良いのかと言われても、そうでもない気がする。特に若い子好きというわけではないし、同世代トークができない寂しさも感じたりするのですが、おこがましくもターゲットを若い世代に切り替えようとしています。…;といっても特に出会いもないし何か今作戦があるというわけではないんですけどね。こういうのは風向きなんだと思います。それよりも私には上述のようにやるべきことが山ほどある。

あまり関係ない話ですが、2012年に流行った「街コン」は今年が山でしょう。少なくない街コンが、地域商店街の閑散期を埋めるためのボッタクリイベントという正体が徐々にバレつつある。街コンに興味を持った時期もありましたが、そういうボッタクリイベントには近寄らないようにしようと思います。

好きな人を応援する

中学生以来アニメからはずっと遠ざかっていたのですが、2009年頃からチラホラとまたアニメを観始めて、2011年から2012年はどっぷりと「ジュエルペット サンシャイン」にハマってしまったのですが、その中で声優という職業の方々の魅力を改めて知りました。前述の「ジュエルペット サンシャイン」出演の声優さんもそうですが、最近観て面白かった「日常」に出演されていた若手声優さんも応援していきたいと感じています。

そのために、今まで得たITの技術を盛大に無駄遣いしたい。ファンサイトを作ったり、トレンドの統計をとったり…;。

ちなみに今応援している声優さんは誰かって?

  • 「ジュエルペット サンシャイン」で結構特殊な主役を演じた松嵜麗さん
  • 「日常」で独特なキャラクター「安中さん」を演じた佐土原かおりさん
  • 「日常」でツンデレキャラクター「立花みさと」が好演だった堀川千華さん

基本的に「20代」「10代から活動とか子役時代があるとか若年キャリアがあるわけではない」「独特の世界観を持っている」「まだそれほど多くの人が応援していない」がキーワード。例えば沢城みゆきさん等も20代で私も好きな声優さんですが(2009年に改めて観始めた「テガミバチ」は沢城みゆきさんが演じるラグ・シーイングが主役)、私が応援するまでもなく既に大御所ですからね。そんな感じ。

「声オタになるんですか?」「リアルに目を背けてそんな事をしていていいんですか?」とか言われそうですが、私の人生を決めるのは私なのでいいかなって感じています。それとこれとは全く別でしょう。そう、そういうのは風向きなんですよ。

環境を変える

社会人になって10年。その間、引越しを一度もしていないんですよね。ボロアパートで貧乏生活。これは前述のお金に関わってくる話になると思いますが、引越しとはいかないまでも、部屋の環境を変えたい、というか部屋の片付けをしたい。

実家の環境だと色々と着想が湧いたり安眠できたり生活リズムが整ったりするのですが、何故か東京の自宅ではこれらがあまり得られた気がしない。多分、部屋が汚いとか、寝具が買い替え時とかそういう事情なんだと思います。

昔から本当に片付けが苦手で、どうすれば片付けができるようになるのか、そういった部分も興味対象であります。部屋を片付けたり、寝具を新調したりしながら、健康面やより良い発想につなげていきたいと考えています。

その他・最後に

長々と書いてきましたが、他にもやりたいことが色々あるような気がします。たぶんカフェで2時間ボーッとしていたら何か一つは出てくる。ただ、それを実現するためにはそれなりの時間がかかるものもあるでしょう。ただ、時間がかかること等を理由に食わず嫌いをしたくはない、思考停止したくないというのは常に考えていきたいです。この辺りは考え方の問題であったり、タスク管理の問題であったりするわけですが、その辺りの環境整備も充実させていきたいですね。

あんまりたくさん掲げても、短い1年の中で実現できることは当然限られるわけで。とりあえずこれくらいにしておきましょうか。残り11ヶ月、年末に振り返って満足できるよう、2013年も頑張っていきます。

2012年を振り返る

こんにちは、おがた (@xtetsuji) です。

題の通り、2012年を振り返ってみたいと思います。いままでブログも遅筆だったり書くのに積極的ではなかったので、こういうエントリは初めてかも。

1月〜3月

仕事では、新年になって新しい技術者雇用をしようという話になった。いままで外部の人に会社の技術者の現状を話すと「よくそれでまわりますね…」と言われるほど少人数で綱渡り運用だったことは自分でも不安に思っていたことなので、一人採用という会社の方針でも非常に嬉しいことだった。うちの会社のネームバリューの無さから業界の大物といった人物を雇えないことから、育てる事を主眼に入れた未経験に近い人を雇用することになった。この会社に努めて10年近く経つ平社員だけど、面接にも同席して数名の方とお話をする中で今の後輩の入社が決まった。業務未経験ではあったものの、在野で勉強をしてIT業界にあこがれを持っていた事や、基本的なウェブアプリケーションをPerlで書けることが採用の決め手につながった。3月1日入社。

上司が書くコードに対して、mod_perl技術への助言などを行うほどmod_perlについて見識を貯めたつもりだったが、ひょんなことから某案件でApache worker MPMとPerl ithreadsを使うことになった。Perl ithreadsは危ないと散々反対したものの、結局紆余曲折あってそれでKVSより少し融通が効くようなサーバを作ることになった。入念なテストは行って、大丈夫だと手応えが出てくるうちに最初に反対したことは忘れて、mod_perlの貴重な経験ができて良かったと思うようになった。この案件にはPerl ithreadsで動くコードを納品することになって、多少トラブルがあったものの、最終的には当初の構想とだいたい同一のものが動くことになった。ただ、しばらく後で上司と飲み会でこの話をした時にあれだけ私の反対を押し切った上司が「あれはもうちょっと時間があればAnyEventとかの別実装のほうがよかったよね」と言っていて多少仰天した記憶があるけど、10年近く働いている中で結構こういうことはあるので、それほど驚愕はしなかった。

仕方がなかった事だけど、2月に会社がDebianプロジェクトに資源を提供していたg15プロジェクトが終了してしまったのは残念だった。一つ自分の肩書きが減った、といっても自分は大したことはしていなかったけど。

2011年5月にHokkaido.pm#5で初トークしてから、YAPC::Asia Tokyo 2012を目指して、それ以降はトーク経験を積んだ。地域PMに限らず、Twitter API勉強会(#twtr_hack)等でもLT登壇。これはあまり上手く行かなかった思い出があるが、場数を踏むという点では良かった。

主なブログエントリ。

4月〜6月

3月に入社した後輩の教育がさかんになった季節。もともとPerl CGIでウェブアプリケーションを作れるスキルはあったが、LinuxやApacheの基礎だったり、社内開発の独特の流れや、mod_perlについての解説等、教え好きの自分の面目躍如だった。ありとあらゆることを教えた。まずはいじり壊しても影響がない社内ツールを教材に、IRCボットをPOE::Component::IRCベースからAnyEvent::IRCベースに書き換えてもらったり機能強化してもらったりと、ウェブアプリケーション以外でもスキルは確固たるものだということを見せつけられた。採用に狂いはなかったなと確信した。開発者という集まりで社内勉強会が開始されたのも4月だった。

社内には私と上司を含めて2名しか事実上専業プログラマーがいない(プログラミング出来る人はいるけど職務上は基本的にしない)という状況だったので、前職がIT系ではなかった後輩には「プログラミングやプログラマって世間ではこうなんだよ」という広い世界を知って欲しかった。そこで、手頃な勉強会を探して @ytnobody さん主催の「Perl Beginners#2」にめぐり合った。後々も毎回参加することになって、後輩に広い世界を知ってもらうよいきっかけになった。自分も振り返りの機会としてとてもよい勉強会だった。

4月から裁量労働制がフレックス制に変更になって、働き方が変わった。後でも振り返ると思うけど、通年を通して色々と病気していた一年間だったものの、裁量労働制のおかげで自宅で仕事…ということがフレックス制によりできなくなり、遅刻という概念が生まれることになった。

4月16日の「foursquare Meetup」といった毛色の異なるイベントにも出席した。foursquareのファンというだけのつながりのイベントだったけど、とても面白いイベントだった。2013年も4月16日に行われることになりそうだけど、ぜひ行ってfoursquareや最近のロケーションベースサービスについて語りたい。

仕事やプログラミング以外では、スゴイ面白くて好きだったアニメ「ジュエルペット サンシャイン」が3月末で終了してしまったことが寂しかった。この後、DVD-BOXを買ったり声優さんのイベントに乗り込む原動力となるのだが、熱い想いを書いたブログエントリが非常に大きな反響を呼んだのには驚いた。

私のトーク活動の出発地点となったHokkaido.pmも第7回目となり、Hokkaido.pm#7にも出席した。

主なブログエントリ。

7月〜9月

9月末にYAPC::Asia Tokyo 2012でトークをするために走り抜けた期間。緊張の申し込みから入念なトーク資料の準備、そして当日の発表まで、大変だったけど結果が良かったので非常に満足な期間でした。

(書き途中なので少し待ってね)

10月〜12月

(書き途中なので少し待ってね)

まとめ

ザ・インタビューズで「今年の漢字は?」と聞かれたときに「集」と答えたように、今年は会社の後輩から勉強会での新しい出会いや古い出会いの温め、そしてYAPCで登壇したことによる新しい出会いなど、私にしては例年にないほど多くの出会いがありました。2013年もこの勢いで多くのよい出会いを作っていきたいと想います。

昨年2011年もそうでしたが「病気のデパート」と言われそうなほど年中身体を壊して、特にYAPCが終わった10月以降は力尽きてしまった感もありますが、来年は体調管理をしっかりしたりすることで2013年はできるだけ健康に過ごしたいと思いました。

俺得開発を細かく行ってはいましたが、個人開発物としてまとまった成果をOSSやウェブサービスの形で外に出すことができなかったのは心残りでした。YAPCで宣言した「mod_perlのエバンジェリストとなって情報サイトや啓蒙活動を行う」というのもその後の体調を崩したりしたことで言いだしっぺで止まっているのも気になるところです。2013年はこの点を払拭して、トーク活動以外の有用なアウトプットをしていくことを目標にします。

皆さん、2012年はありがとうございました。2013年もよろしくお願いします。

久々に大書店「ジュンク堂書店池袋本店」に行ったけど、やっぱり良かった話

昔はかなりの読書家だった おがた (@xtetsuji) です。

今日、本当に久々にジュンク堂書店池袋本店に行ってきました。言わずと知れた日本最大級の売場面積を誇る大書店。

以前は大学が池袋のジュンク堂書店の近所にあったので、専門書(数学科だったので主に数学の専門書)を買いに毎週のように通っていましたが、社会人になってから足が遠のきつつありました。

特に忙しくなってから、一通り仕事での専門書(プログラマーになったので主にコンピュータ書籍)を買うと大体買い方が分かってきたので、ネットで流行をウォッチしてネット書店Amazonで買うという流れが定番になってきました。最近は娯楽でマンガを買ったり、コンピュータ系の雑誌を買ったりすることもありますが、自宅近くの小さめの街の書店で買うことが多いです。

どうして大書店から足が遠のいたか考えてみましたが

  • 自分の拠点から遠くなった
  • 大書店は人の集まるところにあるので、人混みが苦手な自分はそれを避けるようになった
  • 売り場が広いのでついつい歩きまわってみてしまって、結果疲れる

といった要因があるようです。ネット書店や街の書店にはこういうのは無い。

ただ、大書店ならではのメリットというのは確実にあるなぁとも思いました。

  • 品揃えが随一
  • 実際に手にとって見ることができる
  • 棚を俯瞰することができる
  • 新しい本との出会いが多い
  • 運動になる

ネット書店の手軽さを享受したい思いや、街の書店を大切にしたい思いもありますが、たまには大書店に行ってみるのも悪くないですね。新しい本との出会いが多くて、金や読書時間がいくらあっても足りないという新たな悩みも発生しますが…;。

今日購入した書籍は以下。

今回購入した書籍 - 2012年12月

今回はコンピュータ書籍フロア(5階)と、理工学書フロア(6階)を回ってきました。本当は数学書を買うつもりは無く(自宅をまさぐれば、学生時代の数学書はいくらでも出てくるから)、たんに2010年に改訂版が出た「解析概論」の中身を見てこようと思っただけでしたが、「そういえば解析学ばっかりやっていて、ガロア理論は学生時代からさっぱり分かっていないなぁ」と思って一冊買ってきました。表紙はヌルそうな感じですが、中身はしっかり書かれていたので、これをチョイスしてみました。数学書は本当に数が多い。コンピュータ書籍よりもずっと数が多くて、しかもページ数の割に値段も高くて、自分の一冊を見つけるのは本当に苦労します。学生時代は書籍を買うためにバイトをしていたくらいです。

解析概論の改訂版は、中身が本当に綺麗に組版されていて、本当に買う直前まで行きましたが、金がない事と、荷物が重くなること、第3訂を持っている事を考えて、今回は買いたい気持ちをグッと堪えました。

過去の改訂版を持っているから買わなかったといいつつ、「LaTeX2e美文書作成入門」(通称:奥村本)は買ってしまいました。というか、この書籍は学生時代は初版から版が変わる毎に買っていたくらいのLaTeXマニアでした。最近はLaTeXからはすっかり離れてしまっていましたが、MathJaxをいじりはじめたり、仕事の文書作成でもLaTeXを利用してみようかと思い始めたこともあり、最近のLaTeX事情を知るために購入してみました。

「Webサービスの作り方」は今話題のコンピュータ書籍です。Amazonで買おうかと思いつつ思いとどまっていたのですが、店頭に並んでいるのを見てつい買ってみました。

オライリーの書籍も買おうかと思いましたが、池袋ジュンク堂書店ではまだ「2012年秋のオライリーセレクションフェア」が始まっていないようだったので、購入を控えました。良書とネットで散々話題になっている「リーダブルコード」や、Haskellの書籍「Real World Haskell」など以前から興味があった書籍を手にとって買う気まんまんだったのですが、そんなわけで次回へ見送ることに。

オライリーのフェアについては店員さんに聞いて、開始したら電話してもらうことになったので、そうしたらまた足を運びたいと思います。

久々に行ってみた大書店はとても良くて知らない書籍との出会いも結構あったので、Amazon等のネット書店や街の小さな書店と使い分けて、これからも億劫がらずたまには足を運ぼうと思いました。

電子書籍が流行っていますが、紙の書籍もいいものです。ただ、東京の狭い自宅では書籍の保管スペースが…;。もう既に部屋には積み本タワーがいくつも…;。何事もトレードオフなのかもしれませんが、難しい問題ですね。

FacebookとTwitterの連携に対する一つの考え

こんにちは、最近はTwitterで開放的に発言しているおがた (@xtetsuji) です。

ネットを検索していると「TwitterとFacebookを連携すべきか」「Twitterの投稿をFacebookに流すべきか」「Facebookの投稿をTwitterに流すべきか」という疑問が散見されました。私もどうするのがいいのかと思っていたので、興味深く読みあさってみましたが、後述の理由によりあまり参考になりませんでした。

この場合、「すべきです」という「主張」は少なくて、そういう人は主張するまでもなく「やり方」を書いて終わりにする人が多いようです。2012年11月現在であれば、https://twitter.com/settings/profile にアクセスしてTwitter社が提供するTwitter→Facebookの連携投稿が設定できます。Facebook→Twitterの連携投稿も https://apps.facebook.com/twitter/ 等でできるんじゃないでしょうか、以上、って感じです。すべきメリットとかの主張は無し。あらら。

一方、「すべきではない」という主張をする人も一定数いて、特にFacebookに思い入れのある方の一部がそういう主張をしている事が多いようです。ただ、理由が論理的でないところが笑いどころで、「TwitterとFacebookは空気感が違うからです!!!!!!」なんてキリッと言ってしまうところが意味不明。空気感って何だ?文字数の違い?こういう回答をしている人は大抵「Facebook◯◯の会」「SNS◯◯の会」といった肩書きを名乗っているのも面白かったです。思い入れ強いんだね。

…;とは言っても、私のTwitter TL、Facebookニュースフィード、両方じっくり見ていても、そんな空気感の違いがあるようには思えない。Twitterでも承前承前を繰り返して140文字をはるかに越える議論を展開した挙句Togetterでまとめられるケースもあったり、比較的長文が投稿できるFacebookでも一言二言しか投稿しない人がいたり、投稿内容や投稿文字数が醸し出している空気感という違いは無いように感じます。Twitterはエコシステムが発達しているので、画像を添付したりも擬似的にできますし、その点の機能についてはFacebookと大差ない。

まぁ、Twitterは不幸自慢、Facebookはリア充自慢が蔓延している傾向といった違いはありますが、リア充自慢はSNSの歴史が始まってからの伝統みたいなものがありますから。Twitter社はTwitterのことをSNSではなく「マイクロブログ」と読んでSNSではないと否定しているわけで、私もそれに賛同する派です。

ただ、TwitterにはRTがあったり、Facebookには「いいね!」やシェアがあったり、両者には機能的に違うものがあるのは確かです。同じTwitterでも、ウェブで見るのと各種クライアントソフトで見る場合では風景が違うように見えるのは気のせいではないでしょう(Twitter社は現在、Display Requirementsを開発者に強要する事でその違いを排除しようとしているようですが)。

ではどうするべきか、考えてみました。

Twitter→Facebook連携の場合

「Twitter→Facebook連携」と仮に名づけてみましたが、Twitterの特定のアカウントに投稿した内容をFacebookのウォールやページに投稿することです。

この機能はTwitter社が提供していて、2012年11月現在 https://twitter.com/settings/profile にアクセスすればすぐに設定することができます。Facebookでもサードパーティが作った機能もあるけど、たぶん似たり寄ったりだったりTwitter社のDisplay Requirementsで排除されるかもしれなかったり、流動的なので、もしやるのであったらTwitter社公式の機能を使ったほうがいいんじゃないかな、というのが私の考え。

ただ、この機能はTwitter社公式(?)の機能にも関わらず、連投したツイートを本当によくこぼす。後述の議論にもありますが、これでは色々と使えない。

「ところで、Twitter→Facebook連携はすべきなの?すべきでないの?」の私なりの答えをしていませんでした。

私なりの回答をしますと「文脈を持ったツイートをFacebookにフィードするのはやめたほうがいいのではないか、それ以外はご自由にどうぞ」といった感じになるでしょうか。

では「文脈を持ったツイート」とは何かというと

  • 承前を繰り返して複数のツイートで140文字以上の発言をTwitterでする場合
  • 公式RTをした直後に、その公式RTをしたツイートについて言及する場合
  • 非公式RT
  • ハッシュタグを伴ったもの、特に実況、いわゆる「tsudaる」行為

等のこと。

先ほども挙げた通り、Twitter→Facebook連携は、よくツイートをこぼします。例えば A B C Dとツイートを連投した場合、B をこぼすことは結構あります。また、Facebookの恣意的なエッジランクにより、他者のFacebookニュースフィードでは、A B C D の順で表示されるとは限らないという点もポイントです(その人のウォールに行けば順序そのものが見られますが、そこまでする人が一体どれくらいいるでしょうか)。最悪、「Bをこぼされる→FacebookのエッジランクによってニュースフィードからCが重要でないと見なされ表示されない→時系列無視されて D A の順で表示される」といった無茶苦茶なことがこのシステムでは起こりえます

この場合「文脈を持たないツイート」つまり1ツイート完結の話題であれば何の問題もありません。こぼされても、エッジランクで淘汰されても他に影響ありません。ただ、そのツイートが文脈を持っていた場合、他のツイートへのフォローや他のツイートからの参照となっていた場合、時と場合によってはFacebookのニュースフィード上で意味不明となる事があります。

特に上記の現象は連投によって起こる事が多く、実況(tsudaる)行為をする人は、普段Twitter→Facebook連携をしていても、実況時には一時的にオフにするくらいしたほうがいいと思います。他者のニュースフィードを埋めて迷惑をかけるからではなく、文脈無視の無茶苦茶な時系列での情報連投になるかもしれないからです。

RTの話では、公式RTは、たぶん標準のTwitter→Facebook連携ではフィードされないはずです。それなのに「さっきのRT…;」というツイートがFacebookにフィードされても意味不明であることは確かでしょう。非公式RTも文脈を持っていて、Twitterの世界の人はそれを追いやすいかもしれませんが、Facebookの世界に閉じこもっている人にとっては、単体でそれを切りだされても分からないといった問題をはらんでいます。RTを実際のツイート上の文脈で語るようなTwitterの使いかたをしている人には、少なくとも私はTwitter→Facebook連携はおすすめできません。私はそれほどFacebook愛がある人ではありませんが、Facebook愛のある人に嫌われるのはTwitterのRT文脈をFacebookに持ち込むことなんじゃないかと勝手に想像しています。

それ以外の一話完結のツイートの場合、Facebookにフィードされたおかげで、Facebookの返信で話題が盛り上がったり、良いこともあるんじゃないでしょうか。連携関係なく、Facebook内部での投稿の場合は、Facebookのコメント機能を利用することが多いので、それがいわゆるスレッドとして機能することで文脈を表現することができます。

Facebook→Twitter連携の場合

今度は逆のケース、Facebookのウォールに投稿した内容を、Twitterの特定のアカウントでツイートする内容です。

これに関しての私なりの回答をしますと「自分のウォールを公開設定にしている人、そうでない人は投稿時の公開範囲設定を理解した人なら問題無さそう。ただ、140文字を越えるポストを繰り返すとTwitterから読むときにリンクを踏むのが相当面倒くさいと思われる」でしょうか。

なんか複雑になってしまいましたが、これの否定形をしているFacebook→Twitter連携のツイートの見え方を考えると良さそうです。

まずは自分のウォールを公開設定にしていない人は、140文字で収まらない長文投稿や、画像等の添付がある投稿は “fb.me” URL を伴ったツイートとして投稿されます。この先にアクセスすれば投稿内容を見ることができるからTwitterにツイートしても問題無いと思われる人もいるかもしれませんが、私はこれが面倒でなりません。たとえブラウザでFacebookにログインしている状態の人でも、iPhone/Android等のスマートフォンではTwitter専用クライアントを使っているケースがあります。そういう場合、URLクリックをアプリ内ブラウザで開こうとするわけです。そこで自分のFacebookウォールを公開設定にしていない人は「Facebookにログインしないと見られないよ」というページを見ることになるわけです。これは面倒臭い。Twitterのオープンな世界と相容れないと感じます。

Facebook→Twitter連携をしている人でも、普段は「友達のみ」の公開範囲で投稿している人はTwitterへのフィードは発生しないはずです。そういう人はFacebookの「公開」で投稿した場合にのみTwitterへのフィードが発生することが分かっているので、そういうときはTwitter向きのコンパクトな発言をしようと理解するクッションが生まれるはずです(と期待しています)。「友達のみ」にはじっくりとFacebookで長文を語り、世間に「公開」する発言はボソッと一言であれば、Facebook→Twitter連携の親和性が生かされることになるでしょう。

その他のアプリとのFacebookやTwitterの連携の場合は?

FacebookやTwitterは事実上の標準となったことは異論がないと思います。

その他のアプリとのFacebookやTwitterの連携はどうすると良いでしょうか。この場合、2通りの大別をしてみましょう。

  • SNSやマイクロブログ
  • それ以外

SNSやマイクロブログというのは、例えばmixiボイス等のことですね。この場合、mixiボイス→Twitterという連携が考えられます(逆は通常の方法ではできない)。この場合も文脈の議論を持ち出せばいいと思います。mixiボイスならmixiの世界の文脈をTwitterに持ち出したとして、Twitterのみの世界の人に通じるかという思考。mixiボイスで一話完結したボイスをTwitterにフィードするのは何の問題もないと思います。{その他のSNSやマイクロブログ}→Facebookのような連携も同様でしょう。

それ以外のアプリも、TwitterやFacebookへの連携投稿をサポートしているものはたくさんあります。例えばInstagramやFoursquare等。Instagramなどは「写真SNS」などとSNSに強引にくくられるケースもありますが、「いわゆるSNS」と、何らかのキー(Instagramであれば写真)を軸としたゆるいコミュニケーションサイトは別に考えたいところです。

こういうサイトの場合は「一話完結」している場合がほとんどなので、InstagramでTwitterやFacebookに写真投稿、FoursquareでTwitterやFacebookに位置情報投稿というのは一つの話題として良い活用法だと思います。ただ、なぜかはよく分かりませんが、私のTLでは #nowplaying (今聴いている曲) は嫌われる傾向にあるようです。この部分は、通常の投稿同様、何事も限度があって、つまらない写真をInstagramで投稿フィードし続けたり、どうでもいい位置情報をFoursquareで投稿フィードし続けたりしたら、まぁ私でもウザイなぁと思いますね。私はFoursquareのヘビーユーザですが、比較的人の興味をひくと思われる場所のみフィードして、バス停や鉄道駅などへのチェックインはフィードしないようにしています。

じゃぁ、あなたは今どうしているの?

以前はTwitter→Facebook連携をしていましたが、前述の「こぼす」問題、あと私があまりFacebookで好まれるような「リア充投稿」をしないので「ちょっと馴染まないなぁ」ということで、現在は連携を切っています

ただ、Facebook世界の人たちの興味を引くような一話完結のツイートは、別途手作業でFacebookにもクロスポスト(?)するようにしています。私の場合は、Twitterクライアント「夜フクロウ」「Tweetbot for iOS」に投稿するときにツイートをコピーしておいて、Facebookにも合うかなと思った投稿を、OS X / iOS 標準の Facebook 投稿機能でペーストして投稿するというスタイルをとっています。

そういうのが面倒な人の場合、HootSuite等は標準でクロスポストをサポートしているので、そういうクライアントを使うのがおすすめです。私の場合は、Twitterクライアントはユーザストリーム対応じゃないとというこだわりがあるので、夜フクロウやTweetbotを使っているだけに過ぎません。

Instagram、Foursquare等のサイトの投稿は選別しつつTwitterとFacebookにフィードしています。前述の通り、バス停や鉄道駅などのFoursquareチェックインは除きますが、大体はフィードしていますね。その他のアプリについても、だいたいそんな感じ。ただ、ハッシュタグ付きポスト等、Twitterの文脈を強く持っているInstagramやFoursquareの投稿やチェックインの場合はFacebookには投稿しない、といったこともします。

Twitter→FacebookもしくはFacebook→Twitterという連携をしている場合、他のアプリからTwitterとFacebookに同時投稿をした場合に、どちらかに多重投稿をしてしまう可能性があるのもデメリットではあります。私がTwitter→Facebook連携を切った一つの理由でもあります。Facebookのニュースフィードで「それは情弱の所業」と断罪していた人がいたのもキッカケでした。まぁ、Facebookのエッジランクに期待とはいえ、同じ内容の投稿が複数流れてきて気持ちいい人はあまりいないでしょうね。

「TwitterがRSSを殺した」という言葉もあるようですが、ブログの投稿などもTwitterとFacebookに自動ポストするようにしています。私の場合は2012年11月現在Posterousというブログサービスを使っていますが、現在の大抵のブログサービスにはTwitterやFacebookへの更新通知機能は存在するでしょう。そういう点では、RSS/Atomなどのフィードリーダーを知らなかった人も、半リアルタイムで情報をプッシュできるTwitter/Facebookは新しい時代のフィードリーダーといっても過言ではないのかもしれません。

Google+はどうですか?他はどうですか?

Google+も使ってみたいのですが、久々に行ってみたら見事に廃墟になっていて、退散してきました。TwitterのEvil化(API改訂など)、Facebookの独占などが騒がれますが、現状Google+はそもそも書き込みAPIも持たず、それゆえエコシステムも育たないので、そこが解決されない限り使い勝手は悪いよなぁというのが印象です。ウェブの作り込みは見事なんですけどね。

Google+の投稿読み込みAPIは存在するので、Google+を起点としてTwitterやFacebookへフィードするという使い方もあるようです。

Google+の最近は、ハングアウトなど、TwitterやFacebookよりもミーティングや議論に適した機能などがあるので、一度は使ってみたいものですが、人が集まらない限りはどうしようもないなという感想です。

TwitterやFacebookがEvil化しようと不穏な動きをしようと、多少のことでは現状は揺るがないでしょう。3年先はどうか分かりませんが、少なくともここ1年2年はそうであると言えます。プロプライエタリなシステムが嫌いだと公言している人もTwitterやFacebookを(仕方なく?)使っている時代です。SNSは言うにおよばず、Twitterが属するマイクロブログというジャンルも乱立の時代を経て淘汰され、今後はせいぜい「特化型」が細々と生き残るのではないでしょうか。

「使い分け」なんて考える必要無いんじゃない?

全てに平等に情報をフィードして、全てを平等に使うというのももちろんアリかと思います。この記事では「…;すべし」といった強制はしていませんので、この記事が何かの参考になれば幸いです。

はてなブログでMathJaxを使う

こんにちは、ずいぶん昔に数学科で数学を勉強していた おがた (@xtetsuji) です。

2014年3月5日追記: 2014年3月現在、はてなブログはhead要素中に任意の要素を差し込めるようになっています。ダッシュボードからブログを選択して、設定→詳細設定→headに要素を追加、にMathJaxのタグを追加してやるだけで良いです。

はてなブログの設定でMathJaxを全域で有効にする

というわけで以下は古い情報です。

………

さる2012年11月7日はてなブログが1周年だそうで、当時作ったっきり何も書いていなかったはてなブログ ogata.hatenablog.com を思い出しました。「とりあえずサブドメインスクワッティングで ogata 取れるかなー」と思ったら取れちゃった感じ。普段は日本中のオガタさんやテツジさんに負けているのに、たまたまでした。

このメインブログ(?)は2012年11月現在Posterousで運用させてもらっている(色々細かいところが気に食わないので今後変えるかもしれない)のですが、何か別の使い方ができないかなーって考えて、はてなブログのほうは数学とMathJaxの実験場にしてみるかと、数学の記事をいくつか書いてみました。

MathJaxとは、LaTeXやMathMLの記法で数式が書けるJavaScriptライブラリ。Ajaxでいろいろやってくれるスグレモノ。この分野だと、昔はLaTeX記法をクエリ引数に渡して画像化してくれるmimeTeXなんてのものがあって、はてなダイアリー(ブログじゃない古いほう)でも対応しているようだけど、なんとなくMathJaxのほうが手元で実験して良かったなと思った。

理由:

  • mimeTeXは img 要素の src 属性の中に数式情報が入っちゃうけど、MathJax は HTML のソースコードの中に LaTeX 記法がそのまま見えるので、再利用性はさることながら、アクセシビリティという観点からも好ましい。
  • MathJaxが出力する数式のフォントクォリティが意外に良かった。mimeTeXの出力はアンチエイリアスされていないガタガタの線画数式GIF(?)って感じで、Web 2.0 から数年経っているのにコレはないよって感じ。
  • メインブログではもう容易に試せない状態だった。既にPerlの記事がたくさんあって、HTML中に書かれたASCIIのドル記号が数式の区切りや特別な意味を記事全体で持つなんて、今さらできないですよね。
  • 新しいものを試してみたかった。

「アクセシビリティって何?」という方は、全盲や弱視の数学学習者や数学者を想定するといいかなと思います。そういう方に対しても、スクリーンリーダーでLaTeX記法が読みあげられれば意図が伝えられます。結構大事。実は私の学生時代のゼミの先輩も全盲でした。

MathJax では LaTeX のようにASCIIのドル記号で囲む事でインライン数式を表現できるのですが、Perlの記事がたくさんある状態でそれをやったら…。インライン数式とブロック(ディスプレイ)数式の始点と終点の記号をMathJaxの設定で選べはするのですが、なんか面倒だし最初から複雑な事はやらないでおこうということで避けました。

MathJax は LaTeX 記法だけでなく MathML 記法も解釈するらしいですが、手書きで MathML を書く人がいるとは思えないので説明は省略します。

といった前段を済ませたところで、はてなブログに MathJax を埋め込む方法を解説します

MathJax は自分のサーバに設置することもできますが、MathJaxのCDNがあるのでそれをそのまま利用させていただきます

まずはてなブログを一つ作っておく必要があります。既に作ってあるはてなブログで記事を新規作成するわけですが「見たまま編集」から「HTML編集」に切り替えて、冒頭に以下のHTMLを入れます

<script type="text/javascript" src="http://cdn.mathjax.org/mathjax/latest/MathJax.js?config=TeX-AMS-MML_HTMLorMML"></script>
<script type="text/javascript">// <![CDATA[
MathJax.Hub.Config({
  tex2jax: {
    inlineMath: [['$','$'], ['(',')']],
    displayMath: [['[',']']]
  }
});
// ]]></script>

MathJax公式サイトのCDN(Contents Delivery Network)を使って読み込みます。本当はhead要素内に書けと指示されているものなのですが、それができないのでここで書きます。

はてなブログのバグのようなのですが、上記のHTMLを空白の「HTML編集」画面にコピペするとブラウザがフリーズするようです。もしフリーズが発生するようであれば、ダミーで何か文字を書いておいてコピペするとうまくいくと思います。

複数の記事を作る場合も、都度同じscript要素のHTML断片を冒頭に入れましょう。その記事がこのHTML断片を含んだ他の記事と一緒に表示されるかは分かりません。一意URL(Permalink)から特定記事だけ表示されるかもしれません。また、重複してこれが書かれていても無駄なリクエストは発生しないはずです (HTTP的に言えば、重複してsrc要素へGETをしても重複リクエストへはCDNが304 Not Modifiedを返すか、ブラウザが賢ければJavaScriptファイルをキャッシュするでしょう)。ただ MathJax.Hub.Config() の設定値はブログ全体で統一しておいたほうが良いでしょう。

設定値は色々ありますので、興味があればMathJax公式サイトを参照ください。設定項目のページも参照。

上記の設定は

  • インライン数式の始まりと終わりをASCIIドル記号 “$”、または “(” と “)” の組で宣言
  • ブロック(ディスプレイ)数式の始まりと終わりを “[” と “]” の組で宣言

という内容です。JavaScript のシングルクォート中の “” 記号 (0x5C、円マークかバックスラッシュ記号) の扱いのため、それ自体の表現は と二重で書く必要があります。

サンプルは「OGATA Tetsuji の数学ブログ」 ogata.hatenablog.com で見られますので(2012年11月現在)、HTMLソースを表示させて雰囲気を感じてみてください。

改めて(というかほぼ初めて)触ったはてなブログもそこそこの使い勝手でしたが、MathJaxいいですよー。これほどまでにきれいな数式記号が再現されるとは…。なんか自分、数学好きというか記号好きなのかもしれない。最近は当時勉強した数学を思い出したりしているので、MathJax/LaTeXの体験も兼ねてぼちぼち更新していこうと思います。

2012年9月の予定

こんにちは、ブログ記事を書く心理的なとっかかりがなかなか無くて、いつもブログを放置して反省している おがた (@xtetsuji) です。

9月の始めは体調不良で寝込んだりしていたのですが、だいぶ回復してきたのと、各種チケット類を買って予定が固まったので、その予定を少し公開します。というか、月末に向けて体調万全でいかないとならない!というのは後述。

まずは北海道へ行く予定。主に帰省と札幌入り。

  • 9月14日(金)午後:東京→帯広
  • 9月14日(金)〜9月19日(水)午前:帯広、というか実家に滞在(予定はあまり無い)
  • 9月19日(水)午後:帯広→札幌
  • 9月19日(水)夕方〜9月20日(木)終日:札幌滞在
  • 9月21日(金)午後:札幌→東京

実家滞在中は特に主だった予定はありません。時間が空けば9月末の資料作りをしているでしょう。

札幌滞在中は Hokkaido.pm Casual#5 に参加する以外は今のところ予定はありません。予定があっても、都合がついた親戚や知人に会うかも程度。今のところ20日は終日予定がありません。本当に何もなければ、札幌観光かホテルにこもって9月末の資料作りやリハーサルをしていると思います。

そして9月末は YAPC::Asia Tokyo 2012。27日(木)の前夜祭から、28日(金)の1日目、29日(土)の2日目、通して参加する予定です。予定というか2日目はトークします。タイトルは「モダンmod_perl入門」。YAPC::Asiaトーク初デビュー。本当、トークが採択されて感激です。いや、感激している暇があったら聴講に来てくださる方のために資料を作りこまないといけないといった意気込みです。今までのmod_perlの知識を集大成したような、そんなトークを予定しています。

YAPCは日本での年に一度のプログラム言語Perlの一大お祭りといったものです。他のプログラム言語を知っている方ならPerlを専業にしていなくても楽しめるイベントだと思います。既にチケットは売り切れてしまいましたが、私はチケットを買ったもののトーク枠で入場できるので、私と知人の方であれば「チケット買いそびれたけどYAPCぜひ行ってみたい」という熱意のある方であればチケットをお譲りしてもいいですよ。Twitterか何らかの連絡手段でお知らせください。

あと個人的にNHK交響楽団の新シーズンが始まって9月の定期公演楽しみだなとか、そんな趣味の予定はいくつかあります。どうでもいいですね。

9月初旬は体調不良でキャンセルした勉強会もいくつかあるのですが、細々と体調が良い時を見計らって行っている勉強会もあります。その部分については私のATNDやZusaarのページを御参照ください。一緒に勉強しませんか?

他にも色々計画していることやタスクが山積しているのですが、なかなか体調が追いついていないといった状況。お披露目出来るものができたら都度ブログでご紹介していきたいと考えています。あと、前月までの勉強会等のブログ記事レポートを書いていないというのは承知しておりまして、これも追って書いていきたいと考えています。遅れたとしても、場の雰囲気を伝えたい、主催者の方へブログ記事という形で貢献したいという気持ちは持ち続けています。遅筆で本当に申し訳ない

北海道の方々、またYAPCで久々の再会となる方々、9月のこれからが楽しみです。ぜひ私と近接するという方がいらっしゃったら声をかけてください。こちらからも気になった方に声をかけていきます。一緒に飲んだり語ったりしましょう

今年も胃腸炎で苦しんだ

こんにちは、いつも病弱で困っている おがた です。

突然ですが、Twitterによってもたらされた大きな情報として何だと思いますか。私は「世の中こんなに腹痛を持っている人がいる」ということを知ったことでした。フォロワーが100人以上いれば、たびたび「腹痛」「#ponponpain」などとつぶやいている人を発見することでしょう。

私も小さい頃から腹痛持ちで、普段から腹が緩いことはもう気にしていない(暴飲暴食を避けたり整腸剤を服用している程度)のですが、これが一歩進むんで病名が付く病気となると大違い。医者によると「ウィルス性胃腸炎」に罹ってしまいました。

2012年6月2日の土曜日。二週間に一回の睡眠導入剤などを処方してもらった帰り、昼食を食べた後すぐから腹痛がしてきました。いつものことだと気にしていなかったのですが、その腹痛の猛威は普段以上なのは明らか。その日の夜に飲み会の予定があったので、自宅のトイレに予想外にこもって遅刻しつつも、その日は飲み会に行きました。飲み会中は一時的に腹痛は収まった感じでしたが、帰宅してから猛烈な腹痛が続く…。横になっていると多少は楽なのでベッドに横たわるしかないわけですが、結局トイレとベッドの往復を日曜日月曜日と続けて、会社を休んで火曜日に「これはいつもの腹痛ではない」と危機感を感じて自宅の一番近くの病院に行くことにしました。そこで診断された病名が「ウィルス性胃腸炎」

私は偏執的なライフロガーなので、普段食べるものの写真を撮ったり、入った外食店はfoursquareでチェックインしています。なので、何を食べたかという記録を遡るのは簡単なのですが、今回は原因となるような(例えば生ものとか)ものが全くわからない。医者によると「胃腸炎には食事以外の感染経路もある」とのことで、公共のモノを触れた手を洗わず口に付けたりすると病原菌やウィルスが感染してしまうこともあるようです。手洗いは本当に大切ですね。

実は昨年2011年の5月にも「ウィルス性胃腸炎」に罹ったことがあり、その時は2日前に立ち飲み屋で鳥刺しを食べていたのが明らかな原因でした。納得がいなかったのは、その場で一緒に鳥刺しを食べた自分以外の誰も胃腸炎にならなかったことでしょうか(笑)。大体ウィルス性胃腸炎の潜伏期間は2日とのことで、これ以外の原因は無いと断定できるほどでした。鳥刺しを食べたのは、そこに出てきてみんなが自然に食べているので別に何も気にせず食べた以外の理由はありませんでした。

ユッケやレバ刺し等の生肉の規制が話題になる昨今ですが、私はそれを食べるのは自己責任だとは思いつつ、自分はもう絶対に食べないし、子供や老人や私のような腹の弱い人に説明無しに食べさせるのは無しだなという立場です。生肉は自分は食べない立場でも、これが生魚とか生卵に波及してくるのは嫌じゃないですか。魚の刺身が食べられなくなったら人生の楽しみが半減です。

もともと腹が弱い自分。結局3週間くらい会社を休むことになり、自宅で静養するしかありませんでした。罹患してから2週間くらい経って、薬のおかげで腹の調子が上向いた時を見計らって会社に行くも、完全復帰するまで相当な時間がかかっています。昨年もそうだったなと思い返しました。

胃腸炎と一口に言いますが、結局、感染経路が食事であることが明らかであれば胃腸炎は食中毒と同じ意味なんですよね。食中毒と聞くと非常に物騒な響きですが、そんなのに二年連続でなってしまうとは…。これからは食事には細心の注意をするとともに、帰宅時の手洗いは絶対に欠かさないようにしようと心に誓った次第です。

実際、医者を始めとした色々な人に聞いたところによると、胃腸炎等の下痢時に避けたほうが良い物の例は

  • 牛乳
  • 炭酸飲料
  • アルコール類
  • 塩分・香辛料の強い食品
  • 食物繊維の多い食品・生野菜など

だそうです。油や刺激物や消化に負担があるものがダメなんですね。自覚症状が出た日に、事前に予定されていた飲み会に行ったことは医者にも咎められました。でも普段から腹が緩いんだから、そんなの気にしていたら飲みに行けないじゃん!とは思いましたが…。

逆に、胃腸炎等の下痢時によい食べ物の例は

  • うどん
  • おかゆ
  • とうふ
  • 軟らかくゆでた野菜
  • バナナ
  • スポーツドリンク

だそうです。私は自炊を一切せず普段コンビニ生活の人間なので、うどんととうふを買って毎日食べていました。でも、そんなので栄養が付くわけがない。起き上がるだけで本当に大変なほど体力が落ちてしまいました。今では胃腸炎の腹痛はすっかり治まりましたが、落ちた体力の回復までは至っていません。そして睡眠リズムは乱されたままです。

後は脱水症状にならないように水の摂取は欠かさなかったのですが、水ばかり飲むのも問題だと後で指摘されました。塩分等の電解質が摂取されず排泄される一方だからだそう。そういう時はスポーツドリンクを飲むと良いそうです。私はスポーツドリンクの味が大嫌いなのですが、そういう時は仕方がないとして飲むしかないのかなと思いました。

うどんととうふだけの生活で落ちた体力を取り戻すため栄養摂取のために野菜ジュースを時々飲んでいたのですが、野菜ジュースもダメだと二軒目に行った(症状が治まらず悪化の一途をたどって我慢の限界だったときに一軒目の医者が休みだったので)医者に言われてしまいました。「軟らかくゆでた野菜」と同じだろうと思っていたのですが、結局繊維質なものが残っているのが野菜ジュースだということです。知っている人に言わせれば「バカか」と言われそうですが、そんなの分からんって…。

冒頭で睡眠導入剤を処方…というように、もともと睡眠リズムもまるで上手くいっていない私ですが、胃腸炎で数週間昼夜関係無くトイレとベッドの往復を余儀なくされたおかげで、睡眠リズムもすっかりズタズタに崩れてしまいました。これもまた昨年も同じだったなぁ…。睡眠リズムは5月末から調子が良くなかったのですが、6月2日の胃腸炎発症でトドメをさされた感じですね。

結局ほぼ一ヶ月まともな活動ができなかったような気がします。会社にも途切れ途切れにしか行けない、書きたいブログエントリも書けない、書きたいプログラムも書けない…といった状況でした。今ようやく胃腸炎から脱し、こんなエッセーブログ記事が書けるようになった、そんな状態です。

腹痛も無くなり、後は失われた体力を取り戻して睡眠リズムを整えるだけです。「失われた6月」を少しでも取り戻すために、6月残りの一週間弱を仕事とプライベートの生産的な活動に当てたいと思います。色々とご迷惑やご心配をおかけした皆様にお詫びとお礼を申し上げます。

2012年5月11日から15日までの北海道での予定

こんにちは、地元が北海道の おがた (@xtetsuji) です。

このブログを書いている今が2012年5月11日なので急といえば急なのですが、2012年5月11日から15日まで北海道に行きます。

  • 5月11日(金)の夕方に会社を出て、羽田空港→新千歳空港、と移動
  • 5月11日(金)の夜に札幌入り→そのままホテルにチェックイン
  • 5月11日(金)の夜は、いとこと会う予定
  • 5月12日(土)はHokkaido.pm#7とその懇親会 (これがメイン)
  • 5月13日(日)にホテルをチェックアウトして、気が向いたタイミングで実家(帯広)へ向かう
  • 5月13日(日)の夕方までには実家に到着
  • 5月14日(月)は実家で静養 (部屋の片付け等の雑事や、親戚周りをしているかも)
  • 5月15日(火)の朝に実家を出て、とかち帯広空港→羽田空港→会社、と出勤

札幌や帯広で上記日時周辺で都合が付いて会いたいという方がいらっしゃったらぜひ連絡下さい。遊び語りましょう。

「ゆでたまご」でまわす情報ネットワーク

こんにちは。引き続きゆでたまごが大好きな おがた です。

以前書いた『なぜ「ホウレンソウ」ではなく「ゆでたまご」なのか』が、面識のない方々にもTwitterでRTしていただいたり、無名な自分にしては結構な反響を呼んで驚きました。反駁や批判を覚悟していたのですが、好意的な意見は頂いたものの、批判的な意見は現状私が知る限り頂きませんでした。もしかしたら単に批判する層はスルーしてくださっただけかもしれません。

最近はFacebook等の「ソーシャルネットワーク」が全盛の時代。私も連日Facebookやmixiを使って知人とコミュニケーションを取り合ったりしています。

最近面白いなと思ったのは、Twitterの中の人はTwitter自身のことをソーシャルネットワークとは呼ばず「情報ネットワーク」と呼んでいるということでした。ソーシャルではなく情報。何が違うのか。MentionやReply等で多人数コミュニケーションも取れるけど、あくまでTwitterはソーシャルがメインではなく、情報を扱うプラットフォームなのだという自負なのでしょうか。

最近良く思うことがあって、それは「Twitterとブログは互いに補い合う関係でもあり、互いに似た部分もある」ということです。補い合う関係は、短文しか投稿できないTwitterと、長文を投稿できるブログという側面。似た部分は、どちらもアカウント登録無しでオープンに閲覧が可能な点。

もちろん、Twitterを「承前」でつなげていけば実質140*n文字の投稿(ちなみにTwitterの1日あたりのツイート制限があるので、nはたぶん1000以下です)ができますが、長文はブログ等にまとめて書いてURLをTwitterに貼りつけておいたほうが読みやすい場合が多いのではないでしょうか。

また、アカウント登録無しに閲覧が可能というのが、Twitterとブログの似ているところだと思います。今回は鍵付きTwitterアカウントは今回は考察しないことにします。「いまどきTwitterにアカウントの無い人なんているの?情弱?」と一蹴するのは簡単ですが、私の知人には「いわゆるガラケーと呼ばれるようになったケータイでメールやウェブを巡るのが精一杯」という人が確実にいて、実際そういう人達にとってアカウント登録という作業は相当大きな障壁なのです。だからこそケータイ公式サイトの登録フローの簡単さは革新的だったわけです。その簡単フローで食ったことのある・食っている人は、そのような人達をないがしろにはできないでしょう。その辺り、これからのスマホ時代にどうなるのか興味のあるところではありますが、その話については次回に譲ります。

Google+も深いURLを教えてもらえれば、全体公開の投稿は全くのログイン無しに閲覧できるのですが、Facebookも含めてここでは「ソーシャルネットワーク」サイトに分類されるサイトは割愛したいと思います。どちらも可能性の大きい素晴らしいサイトであることは間違いありません。

ちょうどよい閉鎖性があるソーシャルネットワークサイトの居心地の良さは、毎日Facebookを見るようになった私も認めるところですが、そこには以下の弱点があると思います。

とにかくソーシャルネットワークサイトは情報が短命

Google+は多少の過去の情報の検索ができるようですが、Facebookには友達の大昔の投稿を検索する方法は私が探した限りでは現状存在しないようです。Facebookでも友達から有用な情報がもたらされることが多々ありますが、一度とりこぼしてしまうと記憶の断片があっても遠い過去の投稿を検索を使って探すことはできないことになります。ひたすらその友達のウォール/タイムラインをたどる方法ならあるかもしれませんが。

それこそTwitterも大量の情報が滝のように流れている場所であり、同じように情報が刹那といえますが、Twitterにはエコシステムがいろいろあって、Twilogのような個人のログ蓄積サービスから、Togetterのようなまとめ(キュレーション)サイトがあり、その欠点を解消してくれています。Facebookも注目を引く情報は「シェア」され継がれて、時の流れの中で「生き続ける」ことができますが、Twitterの公式RTのほうがこの点でも有利なように思えます。理由はよくわかりませんし、私がそう思うだけ(この記事全体もつまるところ私がそう思うだけ)なのかもしれませんが、操作のカジュアルさの違いなのでしょうか。

そういう意味では「Twitterは情報ネットワーク」という言葉に妙に納得してしまう私なのでした。同様に検索サイトにインデクスされて、長い間多くの人達に参照される可能性のある多くのブログも情報ネットワークに似たものを感じます

さて、前段が長くなってしまいましたが、「ゆでたまご」で情報ネットワークをまわして、多くの人にオープンな情報を提供していくにはどうすればよいか、ここからはサクサク持論を展開していきます。あくまで「ゆでたまご」自体が私の創作でしかないので、もちろん他の方法論も様々かと思いますが、「最近Twitterばかりでブログ書いていないなぁ」と漠然と思っている人への何かのきっかけになれば幸いです。

ゆ:言っておく:Twitterで発言しておく

まず「ゆ:言っておく」は、単純に「Twitterで発言しておく」。ただ、Twitterも1日に「ビール飲みたい」「腹減った」「うなぎ食べたい」とか何十何百ツイートもしていると、確実にフォロワーにウザがられること間違いなし。

意識して有用な発言ばかりしろとは私も偉そうで言えないです。息抜きの発言やReplyで会話を楽しむのもTwitterの楽しみ方なのは間違いありません。ただ、後でブログにしたいネタの種のようなものをメモ的につぶやいてみると、それに興味がある人がReplyしてくれたりRTしてくれたり、反響が分かってブログを書いて反響を得られるかの事前リサーチになると感じます。

まぁ、私の場合は、反響があろうとなかろうと、書きたいことをブログに書いているだけなのですが…;。私にとっては、Twitterも未来の自分へのメモ、ブログも未来への自分のメモ、だと位置づけています。この記事だって一番の読者はたぶん未来の私です。「個人的なメモはチラシの裏にでも書いておけ」と言われればそれまでですが、その情報で助かる人もいるかもしれないこの世の中、オープンにして害悪になるので無いのであれば、そういうのも悪くない。あなたのブログの一番の読者もあなた自身かもしれません。知りたいことを検索して冒頭に出てきた記事が以前自分が書いたブログ記事だった、という話は実は結構よく聞く話。

そういう意味ではFacebookやGoogle+、そしてmixi等のソーシャルネットワークサイトに投稿する内容は、あくまで他者へ向けた刹那的な情報、そしてそれに連なるであろう他者とのコミュニケーションを楽しむための情報であり、それらのサイトの機能的な制限から、未来の自分へのメモにはならないのが現状です。特にそれが悪いと言っているわけではありません。あくまでそういう性質を持っているのではないかという考察の一つに過ぎません。

私がTwitterをメモとして利用して、後で自分のツイートを検索できるようにするために使っているツールはTwilogTwistoryの2つです。これについての話も個人的に興味深いので次回以降ブログでご紹介出来ればと思います。

で:できないことも言っておく:Twitterで発言しておく

意外にTwitterで重宝がられる情報は「できないこと」なのではないかと思います。

あ、ここでいっているのは「挫折ツイート」や「自己嫌悪ツイート」等の類ではありません。例えば

  • 電車が止まって駅で待ちぼうけ
  • 渋滞していてバスが動かない
  • 地震や雷でうちの地域のライフラインが寸断されている
  • さっきリリースされたソフト◯◯を入れるとフリーズする
  • 今やっている◯◯がどうも上手くいかない

等々。東日本大震災でTwitterが役に立ったのも、受け手を選ばずリアルタイムにこのような情報を発信できたからなのかもしれません。

私もバスの渋滞情報をTwitterに投稿して、見知らぬ人が災難を回避できた例もありました。また、今作業していることが上手くいかないと投稿してアドバイスをもらえたこともありました。

あまり「教えて君」になってはいけませんが、教えてとは言わず、できないという事実を伝えるだけであれば嫌味も減って、アドバイスをもらえるラッキーなこともたまにはあるでしょう。それに期待しすぎてはいけませんし、自分が投稿した情報に対する見返りを求めてもいけません。世の中は長い目で見てギブアンドテイクなのです。困っている人のツイートを見て自分が解決策を持っている場合は、おせっかいにならない範囲で教えることって良いことだと思いませんか。

できないことツイートが後々ブログのネタになることは少ないかもしれませんが、できないことに対するアドバイスをもらえたのであれば、同じようにできないことで困っている人がいるかもしれないということです。その人達のためにブログを書いて検索サイトから来てくれて問題解決の一助になるだけでも素晴らしいことだと思いませんか。

た:確かめる:デマの類を拡散しない

TwitterはRTなど拡散手段がカジュアルで手軽です。また、2ch等のデマだらけのインターネット時代を経験したことのない若い世代も多く参加しているためか、ものすごい勢いでデマの類が拡散されていくことが度々あるように見受けられます。公式RTならメール時代のチェーンメール問題のような資源の食いつぶしは起こらない(Twitter社にとっては迷惑?)にしても、特に【拡散希望】と書かれたものに私はあまり良い印象を抱きません。

最初から悪意のある人でない限り、間違った情報を広めようとする人はいないでしょう。Twitterだからブログだからというわけでなく、情報源が正しいかといったことを把握するために、常に一次情報源(ソース)を確認する癖をつけたいです。

ま:まとめる:ブログを書く

「ゆ:言っておく:Twitterで発言しておく」でも言及した通り、Twitterで発言した内容を見返してみて、人々の反響や自信の執筆欲からブログのネタになりそうなものを選びます

Twitterの発言がTwilogで保持できたとしても、承前を繰り返してTogetterで自分自身の発言をまとめたりしても、やはりブログで文章をきれいに推敲して書いたもののほうが読みやすいのではないでしょうか。同じ論説をしたとしても、推敲してまとめたブログ記事のほうがTogetterのまとめよりも検索エンジンの順位的にも優位な気がします。SEOをしようと言っているわけではなく、せっかくあなたが書いた貴重な情報へアクセスできる人が一人でも多いほうが、みんなが嬉しいと思います。

ご:誤解がないように務める:誤解がないように務める

最後はまさに字句通り。「ご:誤解がないように務める」。

Twitterは短文ゆえに誤解が生まれるケースもあるでしょう。ブログだって長短関わらず同じ文章ですから、誤解を完全に避けては通れません。

私のブログだけでなく私の言動は、私個人の意見の表明や「方法論の一つ」に過ぎないのであって、よほど明言していない限り「意見の押し付け」にならないように気をつけて文章を書いているつもりです。脱法行為や倫理観の欠如等は別ですが、たかが私が思いついた方法論の一つに過ぎないことを押し付けても仕方がないことです。そういった「意見の押し付け」をすることで、他者が自信の方法論を否定されたと感じて誤解が生まれるケースは一番避けたいと思っています。私の意見は、都合の良い気に入ったところだけつまみ食いしていただけるのが一番嬉しい。もちろん、会社や学校などの規律社会の中での発言はまた別ではあります。

自戒を込めて言う事ですが、特に誤解が生まれやすいのは「暗に他者を批判したりする」ケースではないでしょうか。誰かを暗に名指ししてネガティブな事を書いてしまった場合、本当は違うのに、特に知人が書いたものだと読んだ人は自分が批判されたのかもと心配になる。私も若い頃は皮肉も込めてそういう文章を書いて、色々な人から避けられたり嫌われたりした苦い思い出があります。それなら、そういうネガティブな文章は書くべきではない、それでも書きたいのであればいっそ個人情報が許す限りハッキリ書いてしまうかしたほうがいいです。後者の場合であれば、分からない人には少なくとも自分ではない、分かる人には自分ではないあの人だと分かる、という風になっていれば、嫌われる可能性があるのはハッキリ断定した当人とそのシンパくらいです。その人達なら、こちらから嫌われてもいいと諦めが付くでしょう。

誤解はネガティブな文章から生まれることが多いと思います。ネガティブな文章は書かないに越したことはありません。私もすぐネガティブ思考に陥ってしまい困ることが多いですが、何か具合が悪いことを人や環境のせいにしたりせず、せっかくの人生ポジティブに行きたいですね。

最後に

なんだか免責事項のように繰り返してクドイ感じもしますが、この記事もこのブログも、私が考えた方法論の一つでしかありませんし、決してすべてを万人に押し付けようとしてはいません。誤解がないように務めるが故、文章が冗長になりすぎるのも私の良くない癖だなと感じているので、これについても精進しようと思います。

中段に書いたことに戻りますが「最近Twitterばかりでブログ書いていないなぁ」という方へ、これは面白いなと思った部分をつまみ食いして参考にしていただければ、これほど著者が嬉しいことはありません。

みなさんの素敵なTwitterライフ・ブログライフを願っています。それではまた。

Evernoteに「挫折」なんて無い

こんにちは、ライフハックや仕事術の方法論を考えるのが好きな おがた です。

昨年参加したイベントでのプレゼンテーション発表の際に、デスクトップをプロジェクターに投影するテストを行っていたときにEvernoteのウィンドウが映って、イベントの終了後に「Evernote使っているんですね」と話しかけられました。

それこそ世の中の「ライフハック」のサイトやブログには「Evernoteはこう使う」「Evernoteにあらゆる情報を放り込む」といった話題が毎日のように投稿されています。そんな中、私のEvernoteの使い方は…

「オンライン対応のメモ帳」

…くらいの使い方しかしていません。「使っているんですね」と言われて大した使い方をしていないことを正直に打ち明けたのが恥ずかしいくらい。それでも便利です。自宅のWindowsマシン上のEvernoteでメモした内容が、普段作業用のMacBook Air上のEvernoteで見られるし、その逆もできる。さらにiPhoneでも読み書きできる。それだけで満足なんです。

使っていくうちに、少しずつ機能を開拓して行くこともできました。私にも多少の学習能力があったようです。ただ、機能を開拓したと言っても、いくつかのタグを作ったことと、頻繁に見るバスの時刻表をウェブクリップしたことくらい。アイデアメモをのノートを作ってアイデアを書き溜めるとか、NMLで聴いたクラシック音楽の感想を書き溜めるノートを作ったとか、別にEvernoteでなくともテキストファイルとメモ帳をフォルダに分類するだけでもいいくらいです。ジャケット画像をノート中に取り込むくらいはできて、メモ帳以上のことがWikiやブログよりも手軽にできることに少々驚きました。でも使う動機の一番は、オンライン対応でEvernoteを入れたどの端末でも同じものが見られる、それがいい。大した量のデータも入れないので、当然ながら無料プランです。

こと、一昔前からの「ライフハック」ブームで、ライフハックサイトやライフハックブログは日々増加、それこそアルファブロガーによって注目のサービスやアプリは徹底的に使いこなし術が開拓され、さらに次々にリリースされるアプリやサービスをことごとく拾って使って紹介していく。いささか情報過多とも思える時代のような気もします。個人的に残念ではありますが、そもそも「ライフハック」という言葉自体が既に使い尽くされバズワード化しつつあるとも思えます。

特にEvernoteの場合、注目されているサービスだけあって、巷で紹介されている「使いこなし術」の多さは驚くべきものがあります。今やパソコン雑誌やビジネス雑誌の記事だけでなく、Evernoteの書籍が何冊も登場しているくらいです。必然的にそういう情報を見たりしますが、個人的感想として「ちょっとやり過ぎでは…」と思う使い方もあったりします。

ライフハック全般に言えることなのですが、これらの情報を「あるべき論」と捉えて、それを試みたものの出来ないから「自分はダメだ」と思う風潮もあるようですが、それは違うと思います。本来は方法論の一つでしかないはずなのですが、著者の思い入れの強さからか「あるべき論」にしか見えない記事も少なくありません。それが原因か、ライフハックサイトに書かれた膨大なEvernote使いこなし術に圧倒されて、「Evernoteに挫折」という概念まで生まれているようです。

本来は、多くの使い方、多くの機能の紹介の中から、自分が必要だと思った機能だけ使えればいいじゃないですか。そして自分に必要が無ければ使わなければいいだけ。探せば自分に合った代替はきっとあります。もしかしたらそれはアナログツールかもしれない。

多くの人が使っているソフトウェアを例に挙げれば、Windowsのメモ帳に「挫折」する人がいないように、また膨大な機能があってそれを森羅万象を知り尽くして使いこなしている人が世界中に何人いるのかと思わせるWordやExcelに「挫折」する人がいないように、Evernoteに「挫折」することはおかしいことです。メモ帳が低機能だから使わなくなったからと言って「挫折」したわけでもないですし、Excel全体のほんの少しの機能しか使えないからと言って「挫折」したわけでもないでしょう。

「Evernoteに挫折」することは、「Excelの森羅万象の機能を使わないとExcelを使ったことにならない、という無理難題を真に受けてExcelを触るのが嫌になる暗示をかけられる」という比喩に似たものがあると思います。今まで述べてきたことを振り返れば、Evernoteに「挫折」なんて無い。いかがでしょうか。

この記事を書く際に特に参考にしたわけではありませんが、TogetterにEvernoteと挫折についてというまとめがあります。様々な方の意見がまとめられており興味深いです。

最後に。自己言及的でありますが、今まで述べたことも「あるべき論」ではなく「方法論の一つ」に過ぎない、私という一個人の考えの一つに過ぎないことも心に留めておいてください。Evernoteはオンライン対応のメモ帳程度のように使わないといけない訳でもありませんし、Evernote使いこなし術に邁進してもいいし、Evernoteなんて存在そのものを忘れてもいい。この私の考えの中で面白い・興味深いと思う部分だけを「つまみ食い」してくれれば嬉しいだけです。

私もそうですが、この情報過多の時代、全てを取り込もうとして消化不良になりがちです。気楽に情報の取捨選択をして、自分にあったものだけを取り入れるだけでいいんだと思います。私もしばらくはEvernoteを使い続けて、余裕があれば少しずつ使ったことの無い機能を試してみようと思います。

今のIT時代は情報の量もスピードも圧倒的ですが、急いだり焦ったりせず、でも着実に少しずつ成長していこうではありませんか。

なぜ「ホウレンソウ」ではなく「ゆでたまご」なのか

こんにちは、食べ物でも「ゆでたまご」が好きな おがた です。

以前、「ホウレンソウ」が嫌いとTwitterに投稿をしました。

[tweet https://twitter.com/xtetsuji/status/159143577241399296]

正直、投稿するとき「社会人の基本をないがしろにしやがって」とか批判されるんじゃないかと内心ビクビクしていましたが、TwitterでもFacebookでも好意的な意見ばかりで安心しました。

その後に、フォローの意味を込めてこんな投稿をしました。

[tweet https://twitter.com/xtetsuji/status/159146287428677632]

画像からも分かる通り、2009年3月に私自身が考え出したもの。

Twitterでは余白が少なくて語れなかったことですが、なぜ「ホウレンソウ」ではなく「ゆでたまご」なのか。これは書きたいと思っていたことなので、このブログに書いておこうと思います。

なお、以下はあくまで個人的な感想です。真っ向から「ホウレンソウ」という言葉を滅ぼしてやろうとか、そういうことは思っていません。批判や改善点は好意的に受け入れいますが、どうか若造の戯言だと思って優しく読んでやってください。

「ホウレンソウ」のダメなところ

非常に個人的な感情かもしれませんが、「ホウレンソウ」という言葉はお偉い上層部の人達が下々の部下から楽して情報を引き出すという文脈で使い古されていることが最もダメだと思う点でしょうか。

よく考えてみると、部下が上司に対して「〇〇(上司の名前)さんは「ホウレンソウ」がなってないよなぁ」という文脈で「ホウレンソウ」という言葉が使われることって無いですよね。これが「下から上へ楽して」を体よく表現した「ホウレンソウ」の真実。でも、実際にマネジメント能力が欠如した上司や、すぐに仕事を抱え込んで部下に秘密を作ってしまう上司というものが確実にいて、部下に情報を下ろしてくれないという事態は意外と存在します。当然ながら、会社という組織をまわすためには上司が部下に対しても情報を提供する義務はあるわけです。「ホウレンソウ」という言葉は、生ぬるい文脈で使われ続けてしまい、そういうことすら言及できていない。既に腐っている。そう思えるわけです。

次に、これには反論も多いかと思いますが、「報告」と「連絡」の違いが曖昧、それを明確にしたところで「報告」も「連絡」も今のITの世の中では使うツールの違いでしかない、という点。

確かNHKの「会社の星」という番組でしょうか。20代の若い新入社員に社会人のイロハを教える番組。そこで「ホウレンソウ」の特集が組まれていた回があって観ていたのですが、そこに出てきた営業のお偉いさんらしき人が本気で最低でした。ここでは「営業部長」と呼ぶことにしましょう。

その営業部長は常に国内や海外を飛び回っているらしく、会社にいることは本当に稀。で、会社に帰ってくると、たくさんの部下がその営業部長に「ホウレンソウ」をしに行くという絵面でした。それだけなら忙しくて儲かっていそうな会社だなぁ程度の感想でしかないのですが、問題なのはその営業部長の偉そうなこと偉そうなこと。部下の報告がダメだと一蹴すること一度や二度ではない。部下のインタビューを聞いても、ある種神格化されて恐れられているんだなと思わせる印象。そのために、その営業部長が帰ってくる前から、部下たちはいかに手短に的確に報告ができるか、必死に時間をかけて資料作りをしているという絵面だった記憶があります。

何が問題か。

  • 「ホウレンソウ」以前に、この営業部長は直属の部下が明らかに多すぎです。だって、自分が「ホウレンソウ」を「受信可能な時間」に明らかに部下のそれをさばききれていないんですから。比較的大規模な会社だったと絵から見受けられましたが、それを改善出来ていないことには組織的な問題が見え隠れします。「会社にいる時間を適度に短くすれば自分の神格化がされて既得利権を得られるからそうしている」と思われても仕方がないです。
  • 部下が「ホウレンソウ」の資料作りをする時間が無駄です。部下たちは営業部長を恐れているので、報告事項は相当時間を掛けて練りこんでいるようです。もう一度言います。時間の無駄です。
  • 無駄に叱りつけたり怒ったり無下に一蹴したりすることで、部下の相談意欲をそぎます。この手のタイプの人は、時々飲み会を催したりして「飴と鞭」を使い分けて人心掌握をする傾向にありますが、それでも私はこんな上司に積極的に相談したくありません。
  • なぜこの営業部長は、会社に居ない時間に部下の「ホウレンソウ」を受信しないのでしょうか。まぁ、緊急の場合は電話くらいは使える脳みそはあるのでしょうが、移動中は常に忙しいのでしょうか。そんなことはないでしょう。部下から、メールでもいいしIMでもいいし、もっと良いのはCMSの類でも導入して、随時部下からの「ホウレンソウ」を聴くことです。長い報告を体裁をまとめて…では、部下の時間が無駄です。そこには「まとめ方が悪い」「時間がないんだ手短に話せ」という新たな怒りの種も生まれてくることでしょう。それとも単に部下に怒り散らしたいだけなんじゃないでしょうかとすら思えてくる。随時どこに居ようとも、本当にリアルタイムに一行「△△を現在進行中」「□□で行き詰まっている」というストリームが各部下から飛んでくるような仕組みを作ったほうが、その「単なる一行の事実」には無駄に怒る要素が入ることも少ないだろうし(怒ることで神格化や既得利権を進めようとしているのなら別ですが)、部下の時間も確実に節約できます。その「情報の洪水」を捌けないのだとしたら、IT時代の落伍者です。さようなら。

こう並べてみると、IT社会の現在での「ホウレンソウ」特に「報告」と「連絡」はツールの使い方をどうするか、なのだと思います。

報告?簡単に言えばメールを使えばいいですよね。メールが重いと思うならIM、さらにいいのは社内Twitter(Yammerとか)のようなものやIRCがあるといい。私の知らないもっと良いツールがあるかもしれない。連絡だって、グループウェアの選択肢は相当あるし、Google Appsなら無料で使える時代。持っているケータイがガラケーやらくらくホンでも、外から会社のメールをセキュア見るサービスがある時代なんですよ!それくらい金をかけて何とかしなさいと言いたい。そうでなきゃ、組織を変えて部下を減らして、もっと対面で部下と「ホウレンソウ」が出来る環境を構築すべきです。

こう俯瞰していくと、本当に悪く言ってしまえば、「ホウレンソウ」という概念は老害が若造を叩くためのバズワードに成り下がっていると思わざるを得ません。

「報告」と「連絡」は対面で話せないのであればITツールの使い方に移譲できると話を持って行きましたが、心情面が重要な「相談」はツールだけでは解決できないものでしょうね。そもそも「相談」を聴かない上司(最悪「俺そんなこと知らないし」と真顔で他人台詞を吐く上司は世の中にいる)をどうするか「ホウレンソウ」は回答を示してくれません。だって、「ホウレンソウ」は「おかみ」のためのバズワードなのですから。ただ、あまりにも普段から怒り散らしていたり他人事のようにしていたら、相談意欲がそがれるのは明らかです。もちろん、部下の失態にも怒る要素があることはままありますが、これは前述のように「報告」「連絡」を綿密に行う(行ってもらう)ことで多少は解決できることではないでしょうか。

勘違いしないで欲しいのは、「部下を甘やかせ」と言っているわけではないのです。ただ、わざわざ自分の怒りを増長するような貧相な「ホウレン環境」の中で無駄に怒るのは損だと言っているだけです。自戒の意味を込めて言うことですが、仕事云々関係なく怒るということは損です。私も(万年平社員なので部下を持ったことは今まで一度も無いものの)ダメな後輩を叱った事はありますが、それは最終手段でしたし、後輩が至らない部分は最後まで優しく導いたつもりです。そうしないと、常日頃から怒り散らしている人に積極的に相談したいと思う人なんて、そうそう居ないでしょう。

ここまでのまとめ

  • 報告:対面で話そう。対面で話せる時間が無いのであればIT技術を使って何とかしよう。
  • 連絡:グループウェアを使おう。
  • 相談:怒ることは損。相談を遠ざけるどころか人望すらを下げる。

「ホウレンソウ」にはカバーできない領域があることが見えてきました。

「ゆでたまご」の登場

色々な体験の中で「ホウレンソウ」は使えないなと思ったわけですが、何かを否定するのであれば代替案をあげなければならないのは世の常だと思うのです。そこで「ホウレンソウ」に足りないものはなんなのか考えました。また「ホウレンソウ」と同様に、標語っぽく頭文字を並べて食べ物の名前として覚えられるものがいいなと思って思索を巡らせていたら、手元にあったのがコンビニで買ってきた「ゆでたまご」でした。

「報告も連絡も何らかの社内情報ストリームで言い放っておくでいいよなぁ」とか、「言い放った大量の言葉を検索する仕組みはITに譲るとしても、どこかでまとめないと、上司でもないけど後でその仕事を引き継いだ人が情報を得る時に困るよなぁ」とか、語呂合わせのために信頼している上司に仕事をする上で何が大切かヒアリングしたりしながら、ひとつの標語が完成しました。それが「ゆでたまご」です。

  • ゆ:言っておく
  • で:できなくても (報告などをしたり言っておく)
  • た:確かめる
  • ま:まとめる
  • ご:誤解がないように務める

この「ゆでたまご」は誰が誰に対しても心がけるべきこととして打ち立てました。なので、私のような万年平社員が上司に「ゆでたまご」をすることは当然として、上司も部下に対して「ゆでたまご」をして欲しい。そういう願いを込めました。作った私が「悪い文脈」で使うことをよしとしていないのでまだ腐ったりはしていないと自負していますが、そもそも今回Twitterで発言するまでは、社内どころか私の机を良く見る隣の上司くらいしか存在を知らない標語でしたから、現在進行形で新鮮です。

まずは「ゆ:言っておく」。最初から少し語呂合わせが強引ですが、ホウレンソウで言及されていた「報告」も「連絡」も、カナメはこれです。特に「声を出して言葉を出せ」というわけではなく「迅速に伝えろ」という意味合いを持たせています。うちの会社には社内IRC環境がありますが、私は日頃「◯◯開始しました」「◯◯終了しました」「〇〇簡単だった」「〇〇手ごわい」という発言をそこでバンバンしています(最近では私くらいしかしないのが寂しいのですが…)。上司はそれを見ていて、私が何をしているのかリアルタイムに把握できる。ひたすら事実を述べる短文をとにかく迅速に伝えることが大切です。この変化が激しい世の中、余程忙しいとかでない限り、これくらいの情報ストリームは出来る限り受け取って欲しいし受け取りたい。これを実現するツールにメールは少々「重い」ですが、物理的に同じ空間にいる場合には本当に声を出してこまめに伝えたりすることでITツールを使わなくても実現可能なことでしょう。ITツールで言えば、IMや、社内Twitter(Yammerとか)的なもの、おすすめなのはIRCがこれを実現させてくれるツールではないでしょうか。ITツールを使えば物理的距離が離れていても情報共有ができる(ツールにもよりますが)ことがメリットです。そして、アナログの対面対話であってもデジタルツールであっても逐一記録を残すことは重要です。メモを取るなり機械的にログを取るなりしておくべきです。これの実践によって膨大な情報ストリームが蓄積され一種の共有知が出来上がることを考えると、デジタルツールでのログ収拾を前提として、さらにそれに対して機械検索が出来るとなお良いでしょう。

そして「で:できなくても」。ホウレンソウは「報告」の重要性を説いていますが、特に組織が大きくなると都合の良いことしか報告をしないという人が必ず現れるようです。本当に大切な「報告」は、必要なこと全てを正しく報告すること。ホウレンソウはこれの曲解に言及していません。実際、昔某社でコテコテの大阪弁を発して開発の人間を恫喝してまわっていた営業部署で一番偉く海外の子会社のトップにまで登りつめたとある役員は、当時の社長に対して良いことのみ報告して、悪いことはひたすら隠し続けたそうです。ほどなくして、その周辺事業は徹底的に瓦解してその会社全体が傾くことになるのですが、これは「悪いこと」「できなかったこと」をひたすら隠して良いことだけを報告し続けた末路です。「で:できなくても」はできなかったこと等の悪いことも含めて必要なことは打ち明けようという「報告」であり「相談」でもあります。悪いことを溜め込んでしまうと打ち明けづらくなりますが、前述の「ゆ:言っておく」の迅速さとこまめさで言いやすくする狙いもあります。

ここまでは「伝える」ことに重点を置いてきましたが、次は「た:確かめる」です。「ゆ:言っておく」があまりに素早いと、いくらその情報ストリームを観察している人が卓越した情報処理能力を持っていても、忙しい等の理由で見逃すことがあるでしょう。私も大量の情報ストリームを漏れ無く把握する自信はありません。ある程度以上重要なことは本当に相手に伝わっているか確かめることは必要でしょう。また、自分が依頼されて作業していることや他の人に依頼した作業が間違った方向に進んでいないかも定期的に確かめることは大切です。「相談」はホウレンソウの実践者が問題意識を持ったときに初めて発生するフックのように語られることが多いように思えますが、「た:確かめる」はその点を定期的にレビューしようという意味合いも込めています。

こうして「ゆ:言っておく」から始まる活動で大量の情報ストリームが生成されるわけですが、その蓄積された情報は玉石混交です。また、その仕事は近い将来、別の人に引き継がれるのが世の常。その時に引き継ぎ先の人間や、時間を経てすっかり忘却した当時の作業者が、この備蓄された情報を時系列に追って必要な情報を拾い集めることは非常に労力を使うでしょう。また、情報ストリームをすべては追いきれない人や状況があることも考慮する必要があります。そのために、情報を定期的に「ま:まとめる」ことが大切です。日報・週報・月報の形でまとめるのも良いのですが、それらも結局時系列情報であり、時系列情報を追って当時の情報を再構成する事はそれなりに大変な作業です(ただ当時の雰囲気は味わえますけどね)。できればテーマごとに何らかの形で文書がまとまっていると望ましいです。堅い案件であればオフィス形式のファイルで作成した仕様書や作業書の形で、緩い案件であれば社内Wikiなどが候補となるでしょう。今のIT時代、全てを手書きで残す全面アナログ形式の「まとめ」は少ないかもしれませんが、アイデアベースで手書きしたホワイトボードの図や、印刷した紙資料等をファイリングしたりといったアナログ作業もおろそかにしてはいけません。昨今のインターネット用語にある「キュレーション」にも似たものがあると思いませんか。

そして最後に「ご:誤解がないように務める」。複数人で早い流れの仕事をしていると、どうしても誤解が発生するケースが出てきます。言葉の解釈の違いから、言った言わないの論争まで…。「た:確かめる」は「ゆ:言っておく」ことが相手に認識されているかの確認でありましたが、同時に誤解がないことの確認と捉えることもできるでしょう。それでも標語で繰り返しているのは、仕事に限らず広義のコミュニケーションには誤解がつきものだからです。こればかりは特定のITツールが解決してくれる問題ではなく、対面や会議での認識合わせや、日々相互理解に務めることが大切なのだと感じます。

…さて、「ゆでたまご」が言わんとしていることはこんな感じです。ブログとしてもとてつもなく長い記事にここまで付き合ってくれた方がいるとは到底思えないのですが、もしここまで読んでくださった方がいらっしゃったら本当にありがとうございます。

最後に一つ。食べ物の「ほうれん草」は大量摂取すると、それに含まれるシュウ酸によって体内に結石を発生させる要因となるらしいです。対して食べ物の「ゆで卵」は、卵のコレステロールが高いので「一日n個以上食べてはいけない」という昔話もありましたが、近年の医学や生物学では特にそういった制限は無いとされています。

あの板東英二が今も健康でいるので、「ゆでたまご」はどんどん皆さんのお仕事に取り入れていただいて問題無いと思いますよ!

b-mobile Fairのプランを1GB定額(30日)にしたらフェアじゃなくなった

2014/03/18 追記: 2014年3月現在、@nifty で契約した WiMAXを最低料金で補助回線として持ちつつ、ServersMan SIM LTE を入れたNexus 5で生活をしています。

………

こんにちは、帰省中の おがた です。

帰省中、実家にはインターネットの固定回線が無いので、ポータブルWi-Fiルータ「光ポータブル」に b-mobile Fair の SIM を入れてインターネットに接続しています。

モバイルデータ通信にも色々な選択肢がある昨今ですが、以下のような消去法で、現在は b-mobile Fair に落ち着いています。

  • ドコモのデータ通信→ランニングコストが高くて普段維持できない
  • e-mobile→実家が田舎なのでギリギリ圏内だけど、イラつくほど繋がらない
  • WiMAX→実家が田舎なので完全に圏外
  • 他の b-mobile シリーズ、U300=300Mbps、イオンSIM=100Mbps など→遅い。特にSSHやVPN等のステートフル通信では耐えられない遅さ

b-mobile はドコモのMVNOですし、手持ちのガラケードコモの電波がバリバリ入る実家で使えることはなんとなく分かっていたので最初はU300を所持して帰省したのですが、職業柄SSH無しでは生きられない自分にとっては、回線の遅さにSSHの遅さが加わって、とてもじゃないけど平穏に使える速さではありませんでした。ただEnterを押しただけでプロンプトが返ってくるまで数秒から十数秒待てますか?という話。

その後、e-caでイー・モバイル端末をレンタルして実家で使ってみましたが、本当にギリギリ圏内。よく切れる切れる。b-mobile U300 のほうがトータルでマシかと思ったほどでした(最終的には業を煮やしてU300のほうにした)。イー・モバイルにエリア改善を投稿してみましたが、その後どうなったかなぁ。

WiMAXは、帯広駅周辺以外は完全に圏外だったので、最初から諦めました。将来に期待。

というわけで b-mobile Fair に落ち着いたわけです。

b-mobile Fair は「通信のフェアなかたち。」をキャッチフレーズにしたデータ通信用SIM。要するに「定額制にすると一部の人間が調子にのってP2Pとか動画観たりとかやりたい放題するから、他のお客様に迷惑がかかる」というコンセプトで、ある種の従量制を敷いたもののようです。他の客へ迷惑がかからないというのもポイントですが、MVNOをしている通信事業者側から見た「フェア」であるなと思います。

b-mobile Fair の SIM には二種類の選べる料金体系があります。

  • 「Fair 1GB」 8,350円 → 通信量が1GBを越えるか、チャージ日から120日を経過するまで有効
  • 「1GB定額(30日)」 3,100円 → 通信量が1GBを越えるか、チャージ日から30日を経過するまで有効

通勤中に作業をするための普段使いとして Fair 1GB を契約しています。通勤中だけであれば、一ヶ月せいぜい250MBも使わないので1ヶ月あたり 8350/4=2088円 は非常にお得です。

ただ、帰省中はこれで四六時中通信をするので、一日100MB程度、多いときでは300MBほど使ってしまうようです(マイページから数時間前までの通信可能残量を確認できます)。今回の帰省中も、契約していた Fair 1GB が足りなくなってしまったので、一時的に 1GB定額(30日) に切り替えました。

まぁ、純粋な従量課金制ではありませんが、両方ともプリペイド的な従量課金制ではあります。通信すればするだけ天井無しに階段状に課金されていくことには変わりありません。「やりたい放題する人」は固定回線よりコストパフォーマンスの高い回線で金を払い続けるだけの話です。これぞフェアですね!

…というところもあり、b-mobile Fair の FAQ に「パケット通信を大量に行なった際のペナルティは設けていない」旨の記述があったので安心していたのですが、1GB定額(30日) を新たにチャージした後で来たメールにこんなことが書かれていました。

◆注意事項

・1GB定額サービスはオートチャージ専用サービスとなります。

・1GB定額サービスの有効期限終了後は、10日間のみオートチャージ設定することができます。(音声付サービスをご利用のお客様は、契約期間中はいつでもチャージを行うことができます。)

・当日を含む直近3日間の当日を含む直近3日間の通信量の合計が300万パケット(360MB相当)以上となった場合、通信の速度を制限します。

・P2Pアプリケーションなど、連続したデータ通信にはトラフィック制御を行う場合があります。

1番目と2番目はいいとして、3番目と4番目は「えー、聞いてないよ!」という話。

ちょっとこれは…と思って調べてみると、Fairと1GB定額は、同じSIMで選べるサービスであるけれど、実は全く違うサービスのようです。1GB定額SIMのほうのFAQには上記のようなことがFairとは別に書かれているのを発見しました

しかしまぁ、3日間360MB(1日120MB)って、固定回線の普段使い感覚で使えば、すぐに到達する額です。そのための 1GB定額(30日) じゃないの?と少し文句を言いたくなる気持ちをグッと抑えました。

また、4番目も私にとっては問題でした。「P2P」という言葉にネガティブな側面もあるけれど、私は普段大量通信をするP2Pアプリケーションを使わないので当初問題ないと思ったのですが、ここでいう「連続したデータ通信」ってステートフル通信全般を指すんじゃないか。つまり、私の生命線であるSSH等も当然入るだろうなと。普段はSSH圧縮をオンにした上で自宅のプロキシサーバを使ってウェブ閲覧をしているのですが、言われてみれば帰省当日よりも今のほうが通信が遅くなった気もします(あくまで気がするレベルです)。

「やりたい放題する人」を実質的な従量課金制にしてフェアになったとb-mobile側は自負していると思うのです。まぁ、1GB定額(30日) のほうはフェアじゃなくて「俺たち通信事業者が3100円/30日で出血大サービスをした商品だ」「ドコモの回線をMVNOしていて3100円/30日は苦しいんだ」という言い分も分からなくは無いです。ただ、悪い事をするわけでもない、実質的な従量課金を受け入れている私のような客に対して、これほどまでに些細な量や質の通信に制限をかけるのもどうなのかなぁ、って少しどころじゃなく疑問に思ったので書いてみた次第です。b-mobile Fair を 1GB定額(30日) にしたら、こっちにとってフェアじゃなくなった、ってちょっと笑い話じゃあないなぁと…。詳しく調べていないのですが、ドコモ本体等の他の通信事業者のほうが、価格的に1ヶ月あたりの料金はFairより安価で、かつこういう縛りはないのではないでしょうか(他の縛りはありそうですが)。改めて東京に戻った時にでも競合製品を調べてみようと思いました。

とはいえまぁ、通勤中にだけちょこっと使う、緊急時の作業のための回線、といった側面で見れば、期間契約縛りがない(好きな時にやめられる、これ結構重要)「b-mobile Fair / 1GB定額(30日)」は有力な選択肢であり、これからも東京で自宅と会社に固定回線がある環境では当分の間使い続けるサービスとなりそうです。

まぁ、こんな話は、実家にインターネットの固定回線を引けば良いだけの話。一昨年の引っ越し前は安価なADSLとISPを契約していたのですが、引っ越し後の地域は光化区域のようで、安価なADSLを引くことができないとのことでした。うちの母親はそんなにインターネットを使う人間ではないので、ほとんどの間自分が居ない場所に維持費の高い光回線を引くのは現状見合わないかなと感じて、今も固定回線については悩み中であります。次の帰省の時までにどうするか、いろいろ考えようと思います。