2015年5月に京都を再訪した話

2015年5月に京都を再訪した話#interest_aeおがた (@xtetsuji) です。

2015年5月13日から15日までの3日間、実は京都を再訪していました。

これで人生3回目の京都ですが、大昔の修学旅行のときの「カメラ屋珍道中」は果たして京都に入れていいものか(参考:高校時代の修学旅行と「怪盗セイント・テール」のお話)。

もともと無職中の予定はオープンにしていたものの、この予定は直前まで決まらずに唐突に行って帰ってきた感じでした。

登場人物や3月の京都訪問については以下の記事がまとまっています。

毎度お約束ではありますが、このブログ記事では当たり障りないところのみピックアップして書いています。今回は末尾に用語集を付けて、京都・北海道・クラシック音楽・数学についても学べるような学習教材テイストとなっています

どちらかというと、人生に翻弄される私というのが今回のテーマだったかもしれません。

行くことにしたキッカケ

2015年3月の京都訪問のブログ記事からの引用。

4月以降の朝クラでこのピアノソナタ第6番を取り上げる予定だったという話を聴いて、驚いただけでなく、それはぜひ行って聴かないとという気持ちになりました。なんという偶然。

3月に京都を訪問した時にも、演奏するならまた来るよって実際に言っていました。

とはいえすぐに演奏会に組み入れられるとは思っていなかったし、さほど気にしていなかったら、2ヶ月後の5月の朝クラで演奏することを知って驚きます(参考:5月の朝クラについて – おとのき~ピアノ時々ピアニカ)。

貯金があるとはいえお金も無くなってきたし、どうしようか悩んでいたものの、ジェットスターが頭おかしいとしか思えない料金設定をしていたので、とりあえず後先考えず航空券を買ってしまいました。「JR北海道で帯広から札幌に行くより安いの、さすがにおかしいでしょ」って。

LCCの話は何度かしていますが(参考:東京・帯広間をジェットスターで安く移動する)、成田・関空間はまだ体験したことがなかったどころか関空に行ったことすらなかったので、いい機会かなと思ったのも一つです。

宿泊先や復路は考えていなかったことと、やっぱり行かないで航空券を行使しないという可能性もあったので、最終的に予定が本当に確定したのは成田空港で飛行機に乗る直前でした。あまりにも行き当たりばったり過ぎた。なので多くの人には突然京都に行ったように映ったと思います。

今回は人を驚かせるのが目的ではなかったので、訪問先の方々への連絡は事前にしました。

関空経由だし、ついでに大阪も見て回れればいいなとか、京都で就職口を見つけられれば願ったり叶ったり、という考えもありました。ちなみに大阪はというと、修学旅行では通過しただけだし、社会人になりたての時にLinuxのカンファレンスに行くために出張したのが唯一の大阪訪問体験です。

京都までの道のり

前回は新幹線だったけれど、今回は成田から関空。航空券は買ったものの、その他の予定は本当にノープランでした。しかも自宅を出るのが遅くなって、今回は飛行機の時間に本気で間に合わないと思った。

アクセス成田のシャトルバスでは間に合わないと、東京駅で成田エクスプレスに乗ったのが正解でした。ギリギリ間に合った。バスに比べて出費はかさんだけれど、まぁ飛行機に乗れないよりマシ。

無事に飛行機に乗れて、人生初の関西国際空港に降り立ちます。急いでいたので、写真は撮っていませんでした。

この後の交通機関も完全にノープランだったのですが、南海電鉄京都アクセスきっぷが安いらしいということで、それを選びました。本当はバスに乗りたかったのですが、時間もなかったし電車も座れそうだったしということで。

南海電鉄の安いきっぷ案内

関西国際空港から出てすぐのところに関西空港駅があって、そこで対面できっぷを購入することが出来ます。京都アクセスきっぷは片道1230円でした。

南海電鉄の京都アクセスきっぷ

南海電鉄で天下茶屋駅(てんがちゃやえき)まで行って、そこから大阪市営地下鉄と阪急電鉄に乗り継いで京都市内まで行けるというきっぷです。

ジェットスターで案内される交通手段は、たしか大阪市内の難波駅あたりまで1000円くらいだったので、大阪を通り越して別の場所に行くという場合、南海電鉄は安い有力な選択肢の一つでしょう。

宿泊先は確保しておく必要があるので、定宿になりつつある菊香荘に前々日あたりに電話して宿泊先を確保。京都駅周辺で宿泊先を確保するのはもう至難の業なので、太秦にある菊香荘の安定っぷりには本当に助けられます。

安い移動手段はそれだけ時間もかかります。思った以上に時間がかかって(というか関空から先の移動手段を考えていなかったし)、電車で関西を北上している間に菊香荘に電話をしたら「22時過ぎになるのであれば、一度チェックインに来てください」とのことで、一度菊香荘に行くことにしました。

途中、天下茶屋駅で乗り換えが発生するのですが、この時は大阪都構想の住民投票の直前だったこともあって、駅前は政治家達の街頭演説ですごいことになっていました。「まるで大阪みたいだな〜」って思った瞬間「あ、ここ大阪府だったわ」と。観光のついでに政治的に関心が集まる場所に行ってみるというのも社会勉強としては面白いのかもしれません。

京都アクセスきっぷは西院駅でおしまい。ここから嵐電に乗って太秦へ。

阪急の西院駅は「さいいん」なんですが、嵐電の西院駅は「さい」なんです。これにはビックリした。烏丸を「からすま」と読むのもそうですが、日本でも有数の歴史を誇る京都は、他の地域以上に地名の音便が多い気がします。

想定していたよりかなり遅くなってしまいましたが、菊香荘に無事チェックイン。

必要な荷物だけ持って、待ち合わせ場所の四条烏丸交差点へ向かいます。次は市営11菊香荘からの交通手段で一番便利なのは、JR西日本でも嵐電でもなく、この市営11の太秦開町バス停じゃないかなとすら思います。

また四条烏丸へ飲みにやってきました

東京などで京都に行ったことを話すと、ブログを読んでいない多くの人が当然のように神社仏閣の話を期待するんですが、そもそも全然見てないし「飲み会して八ツ橋買っただけ…」って言うと向けられる、こいつ無職なのに何やってんだっていう視線が痛気持ちいい毎日です。人生はネタ。

というわけで、市営11で四条烏丸(しじょうからすま)交差点に到着。晴れているし気温もちょうどいいしで、快適そのもの。

しばらくして @azumakuniyuki さんと合流。そう、3月に盛り上がったあの飲み会の続きです。

最初は、3月に行って良かった京料理の店を再び…と思ったんですが、そこが満席で、もう大衆居酒屋でいいよねということで、周辺のビジネスマンが飲みに行く普通の酒場に行きました(もともと四条烏丸はあまり観光客の行くところではなく、ビジネス街であり金融街です)。この店も美味しいものばかりで、大満足。しかしどんどん京都成分が無くなって、ネタとして面白いです

まずは、北海道大好きなあずまさんにおみやげということで、あの池田町バナナ饅頭をお渡し。そんじゃそこらの北海道土産では筋金入りの北海道通をうならせることは出来ないという私のチョイスです。実際、バナナ饅頭は本当に美味しい。池田町を象徴するものはワインでもドリカムでもなく、バナナ饅頭じゃないかと思うほどです。

意外性のあるものだったこともあって、喜んで頂けてよかった!

思った以上に京都への到着が遅れてしまい、遅くの飲み始めとなりましたが、今回も盛り上がりました。

西院駅を使う観光客は少ない?

前述の通り西院駅で乗り換えたわけですが、西院駅は普通の観光客はあまり使わない駅だそうです。「西院で降りたチェックイン見たとき、今回も朝クラ行くってわかりました」って言われて、京都の人に京都で隠し事はできないなって思いました。隠していたわけじゃないんですけれど。

3月朝クラのお話

3月の京都訪問は、最初にあずまさんとの飲み会があって、次の日の朝が朝クラでした。

あずまさんは、私のブログ記事で朝クラに行った顛末を知っているだけで、詳しい話を実際に対面でするのはこの場が最初になります。

心温まるお話でしたと言われると、ブログ記事を書いたかいがあるというもの。数少ない熱心な読者の方の応援の言葉、本当に嬉しいです。

「あのブログ記事、男性ウケはすごいいいんですが、女性ウケがすこぶる悪いんですよねぇ。過去にこだわるのカッコ悪いとか、そういうことなんだと思いますが…。合コンネタに関しては、それこそもう男女の反応は正反対です(笑)」と私が言うと、あずまさんは結構意外そうでした。女性の前で他人の悪口を言うのは当然ながらご法度だとよく言われますが、女性との会話で他の女性を褒めすぎるのも実は良くないということを最近学習しました。

詳細はかなり細かくブログに書いたので、ブログに書かなかった・書けなかった細かいお話が中心でした。あれだけ詳細をブログに書いておくと、自分も後で見返して楽しいし、皆さんにも会ってお話する手間がだいぶ省けるので良いです。

あずまさんに「てつじさん、もう毎月朝クラのために京都来ればいいじゃないですか?そうすれば毎月てつじさんと酒が飲める」と言われて、「時間と金があれば毎月でもそれしたいですが、常にどちらかは無いんですよねぇ」と返答。本当、毎月京都であずまさんと酒を飲めたらどんだけよいことかと思うんですが、それならもういっそ京都に活動拠点を移してもいいんじゃないかとすら思います。それにしても、インターネットの発達でITエンジニアはどこで仕事をしても大丈夫になったはずなのに、社会が(というか非IT人種の考え方が)追いついていないのは本当に残念なことです。

朝クラで撮影した写真や動画をあずまさんにお見せしたりしました。ブログに公開するには差し障りのありそうなプライベートなものなどを中心に。

私のブログ記事に書いてあった黒縁メガネの女性の話になって「黒縁メガネの女の子、どうなんですか?」とか聞かれたので、「なかなかの美人でしたよ。明日会ったら話を深めるか、会えなくても仁藤さんに紹介してもらうように頼みますよ」と答えます。

しかし25歳ごろには結婚しているだろうと思っていた幼い頃の自分に、30歳過ぎてもフラフラと日本全国をさまよっているよって答えたら、一体どんな顔されるだろう。もうひと踏ん張りしなければならないですね。

福岡と日下部さんと合コンと

前述の朝クラもそうですが、3月に京都へ行った後に福岡へ行ったので、前回あずまさんと飲み会をしたときには福岡の話は訪問計画のみでした。

しかしPerlの勉強会への参加という当初の目的以上に、フタを開けてみたら合コンだったりカオスな展開が待っていたという話は以前のブログ記事に書いたとおりです(参考:福岡で出会う博多美人)。

飲み始めて、そういえば前回の京都訪問から、福岡の話があったなぁと思うや否や、あずまさんが一言「日下部さん、いったい何者なんですか?!」

率直な感想だと思います。いろんな人に同じこと聞かれていますし。私も日下部さんの溢れ出るパワーに圧倒されるばかりですから。

日下部さんのプロパティをざっとお話しました。それでも、アラフォーのオジサンがハタチ前後の合コン女子を集めてくるのは驚くばかりです。あずまさんも「京都は修学旅行生が多く来はりますけど、烏丸で仕事していてもハタチ前後の女性には出会わないですからね」という感想でした。

大丈夫です。教師とかでもなければ、どこで仕事をしていても普通は会いません。

もう最近の日下部さんは合コンモード全開で、もしかしたら8月の YAPC::Asia Tokyo 2015 の開催に合わせて東京で「日下部合コンinYAPC」が開催されるんじゃないかと思うほど。この勢いは見習いたいですね。

「合コンは最低でも週一回」「見習うべきは風俗のスカウトマン」すごい。

2015年8月末、将来絶対有望な未婚男性ITエンジニアを集めて東京で合コンをするかもしれませんので、女性の皆様の応募をお待ちしています。

気分は菅原道真公

「京都から福岡に行くなんて、菅原道真公じゃないですか」とあずまさんから指摘をされて、我ながらすごいって思ったり(いや、すごくない)。むしろ、そういう発想ができるあずまさんの方が教養があってすごいです。日本史を習う理由は、大人としての素養なのだと痛感します。

京都に行ったにも関わらず神社仏閣巡りは全然していなかったんですが、今度は北野天満宮に行った後で福岡の太宰府天満宮に行きたいですね。あ、ちなみに福岡では光雲神社には行ったんですよ。

学問の神様は恐れ多いので、狭い領域で神様の使いみたいなことができれば嬉しいです。Perl入学式の神様の使いとか? Perl入学式の神様って誰だ? @__papix__ 校長か? 確かに神様っぽくある感じもする

水曜どうでしょうも驚愕の北海道周遊

あずまさんは京都人を体現しつつも無類の北海道好きであることは以前のブログ記事でご紹介しました。

ビールを飲みながらあずまさんと北海道の話をし始めた時、あずまさんが唐突とこんなことを言いはじめました。「僕が以前北海道を二周したとき…」

北海道一周といいうのは時々ききますが、二周という予想外の単語に驚いて「ほぁぇ!?」って変な声が出て、すぐにこう返答します。「何の目的があって二周したんですか!?!?」

あずまさんの口からは海辺の寂れた漁港しかない町の名前も出てきたり、京都人なのにその北海道の知識の量に圧倒されるばかりです。大衆居酒屋で飲みながらディープ過ぎる北海道の話に、ここが京都であることを何度も忘れそうになるほど…。

そして夜が更けていく…

20時過ぎ、結構遅くに飲み始めた今回の飲み会も、時間が経つごとに盛り上がりが加速して、前回同様時間が全然足りないという状況になりました。日本の北から南まで、仕事から恋愛、伝統文化からプログラミング、あらゆる話が本当に尽きない。

(前回の土砂降りの雨と打って変わって)「晴れていて気分もいいし、もう最終バス過ぎてもタクシーで帰ればいいですよ」って感じで、25時過ぎまで飲んで、タクシーで菊香荘まで帰りました。結局前回同様、5時間くらい飲んでひたすら楽しかったです。そしてまた「今に伝えるメールの技術」の話をしなかった!!!合コンの話はしたのに。もう新得町で美味い酒を飲んで美味い蕎麦食べて泊まりがけで語りたい!そんな気分。どこかで新得町飲みは企画したいですね。いつがいいかなぁ。

風呂に入って就寝したのはやっぱり午前3時過ぎ。果たして2時間後の朝5時に起きられるのか!?

また古心庵へ朝クラを聴きにやってきました

人間、強い使命感に駆られると起きられるもの。2時間睡眠でバッチリ目が覚めます。

今回は特にドッキリもないので、緊張も準備もせず会場にやってきます。日が昇るのが早くなって、2ヶ月前より明るい。

仁藤さんには事前に行くことを伝えていました。3月の朝クラで客席にいたとき、私はまだ仁藤さんには何者か認識してもらっていない一般客でしたが、それでも彼女は初見の客である私の存在に緊張していたらしいので、驚かせてしまって演奏を乱してはいけないということもあります。演奏家と客の距離が至近なこういう場所ならではという感じ。

5時50分ごろに古心庵に入ると、既に奥からピアノの音色が流れてきます。入口で500円を払って奥のホールへ。早くから来ていた数人のお客さんに軽く挨拶をしつつ、試し弾きを中断して後ろを振り返ったドレス姿の仁藤さんと目があったので、手を振って挨拶。

手元にコーヒーが運ばれてきて、それを飲みながら6時の開始を待ちます。

5月の朝クラの開始前の風景

お客さんはだいたい14人ほどでした。日曜日開催となると30人ほどが集まるそうです。この会議室に30人は、かなり盛況な感じがします。

今回も色々な演奏がありました。

時代をさかのぼるように、最初はバッハなどのバロック、そして古典派へ流れ、ロマン派へというプログラムでした。主に春を思わせる曲のラインナップ。

前半は軽い感じの曲で、超有名というわけではないものの、多くの人が一度は耳にしたことがある曲でしょう。

バッハのインヴェンションは、どれも精巧で聴くものを惹きつけます。始まりに相応しい明るいハ長調の「インヴェンション1」と打って変わって、今回のプログラムにあるハ短調の「インヴェンション2」は小規模ながら真剣かつ荘厳な響きが魅力的です。数学の大学院生時代の私は、数学の研究に疲れたらよく幾何学の大学院生室にある電子キーボードの前で無心になって「インヴェンション1」と「インヴェンション2」を弾いていました。そういう意味でも懐かしいです。

ベートーヴェンの「ピアノソナタ第6番」。前回は夜に断片を弾いてもらって20年ぶりの生演奏にいたく感動したのですが(この辺りは3月の訪問時のブログを参照)、今回は落ち着いて聴くことができました。仁藤さんの演奏は本当にエネルギッシュで、約20年前と同様の若さを感じます。第3楽章を聴いているときは約20年ぶりの高揚感を体験しました。

一通りの演奏が終わったところで、仁藤さんから聴衆への挨拶に入ります。そこで「今日は中学時代の同級生が来ていて…」と紹介があって、会場の後ろの方に座っていた私にお客さんの視線が集まります。少し驚きつつも私が手を振って皆さんに挨拶をしたら、仁藤さんより「中学時代に思い入れがある曲」として、スメタナの「わが祖国」より「モルダウ」のアンコール演奏がありました。これ合唱コンクールだわ〜!嬉しいサプライズでした。

40分間の演奏が終わって、会場撤収のお手伝いをしながら「さて今日はどうしようか」と考えていたら、仁藤さんより10時過ぎに手が空くから嵐山でも案内してあげるとのお誘いが。この後の予定も無かったので、ぜひぜひということで乗ることにしました。

嵐山へ向かう

旅館に戻って一息つきます。5月の京都、5月の菊香荘は本当に快適な環境です。

菊香荘の朝 - 庭1

菊香荘の朝 - 庭2

菊香荘の朝 - Macとテーブルと椅子

菊香荘の朝 - アイスコーヒー

古きよき日の旅館という雰囲気が本当に素晴らしい菊香荘です。

11時頃に嵐電の嵐山駅で待ち合わせということになりましたが、旅館でダラダラしていたら10時30分になろうとしていたところで、慌てて出発。

前回は市バスの市営11で嵐山へ行ったので今回初めて帷子ノ辻駅(かたびらのつじえき)に行くことになるのですが、地図で見ていた通りどこから入っていいかわからない。これで駅の周りを結構走り回りました。皆さんも、地図を見てどこが入口かわかりますか?

帷子ノ辻駅周辺地図

2015年の年始に同級生の女性達と待ち合わせしたときにも @KIYO_kawayarou4 と遅れて行って「これだから我々はモテないんだ」って言っていたのから全く学習していない(今回は一人だけど)。

とはいえ、なんとか時間ギリギリに嵐電の嵐山駅に到着します。

嵐電のランドマークだけあって、嵐山駅はかなり綺麗。京都観光の定番の一つだけあります。

全力で走って暑くて大変だったので、とりあえずエキナカにあるタリーズコーヒーに入ることにしました。

なんとか先に到着したぞとホッとしながら宇治抹茶ラテを飲みます。仁藤さんから遅れると連絡があって、タリーズで待っていると返信。自分としては待つほうが気楽ですし、何時間でも待てます(手元にタスクが大量にある)。

しばらくボーっと全面ガラス張りの向こうを眺めていたら、コットン生地でベージュ色のワンピースを着た仁藤さんがやってきました。

嵐山駅のタリーズで音楽と数学の議論が始まります

タリーズに入ったのは私のセレクションでしたが、嵐山観光は後にして少しタリーズで休もうということに。仁藤さんに私のタリーズカードを渡して「これで好きなモノを飲むといいよ」と言いました(カッコイイ!)。彼女はタリーズカードを知らなかったようで、ナニコレスゴイスゴイと言ってくれましたが、タリーズカードは釧路のタリーズでも使えました。

予定・憶測・うわさ話・相談・プライベートに関わる話などは秘密とさせていただきつつ、興味深い話題や議論を書いてみたいと思います。

「モルダウ」と合唱コンクール

朝クラのアンコールで「モルダウ」を弾いてくれたのは自分的サプライズで、その話をしました。

私の中学校では、毎年クラス対抗で何曲かを合唱で歌う「合唱コンクール」というものがありました。そう、ちょうど3年間、A組は私が合唱指揮をしていて、仁藤さんがピアノ伴奏をしていたのでした。「モルダウ」は3年次での、課題曲と自由選択曲のうちの課題曲のほうだったはず。

「モルダウは当時を思い出して本当に懐かしかったけれど、まぁ当時のA組のみんなは真面目に合唱に取り組まなかったよねぇ」と私が言うと、「それでも最後に団結して歌い上げたのは大したもんだ」と彼女が言います。

話をしていると「教員やって、当時のアンタが指揮でオーバーリアクションを取る気持ちがわかったわ」と言われてしまいます。仁藤さんは大学を卒業した後、富良野の高校で音楽教師をしつつ吹奏楽部の顧問もしていて、そのときの体験からのようです。とはいえ、中学時代からピアノ曲に関する卓越した洞察力を持った人にそんなことを言われるなんて、もう恐縮するしかないですね。

とはいえ、中学生当時は真面目に歌わないA組の生徒達にちょっと不機嫌になる仁藤さんにハラハラする私という構図だった(ような気がする)のが、教員を経験して視点が広がったのかなと感じました。

5月はあなたの季節

新緑を感じさせる今回の演奏曲目のお話をしました。

ベートーヴェンの「ピアノソナタ第6番」といい、この季節のイキイキとした自然を感じさせる曲目が本当に良かったことを話すと喜んでくれました。

3月は期せずして仁藤さんの誕生日に近い日の朝クラに行ったことで、持っていったおみやげのピアノ羊羹が誕生日プレゼントになったのでした。そんなこともあって、5月についても「5月も仁藤さんの月なんじゃない?だってドイツ語で5月は Mai だから」と気の利いたことを言うと「それ他の人にも言われた」と返されてしまい、すでに誰かに先を越されていたかと。

とはいえまぁドイツ語圏のクラシック音楽に特に興味がある仁藤さんにドイツ語の話題はいいかもと「5月の朝クラはドイツ語で書くと Morgen-Klavirkonzert im Mai かな」と手元のレシートに書いてみたり。このネタ、皆さんも使っていいですよ。

ちなみに月名は男性名詞です。in dem Mai の短縮形が im Mai。男性名詞三格の定冠詞が dem。

嵐山観光はどうなったの?

なんだかんだと11時から2時間くらいしゃべり続け、嵐山観光のことを思い出しました。昼食を取って嵐山観光をしようと、タリーズを出ます。

嵐山駅を出ると、そこは昼食時もあってかどこもかしこも観光客。さすが京都の有名観光地だけあります。駅周辺の飲食店を何軒かまわりましたが、どこも人がいっぱい。挙句、「あたし、人混みが苦手で…」とか仁藤さんが言い出して、ちょっとここあなたの家の近所でしょ状態になってしまいました。まぁ私が東京で人多すぎって言い続けているのと同じかも。というわけで、嵐山観光はフェードアウト気味で、とりあえず昼食路線になります。

路地裏の古びた喫茶店を見かけましたが、中を覗いて怪しげな雰囲気がただよっていたので、二人で顔を見合わせてこりゃスルーしましょうと。

そしてぐるっと一周歩いてきてやってきたのが、さっきのエキナカのタリーズ。

「あたし、また同じ店に入るなんて恥ずかしい」とワーワー言う仁藤さんに「注文して金払えば連続して来てもお客さんなんだから構わないでしょ」と言って再度タリーズに入ります。「また来ました〜」みたいな感じで。

さっきタリーズカードを出してカッコイイところを見せた(?)私は、持っている現金がなくなってしまい、タリーズカードの残額もほぼ底をつきてしまい、仁藤さんにおごってもらうことに。ツメが甘い。

京都の、しかも嵐山という観光地に来て、何をやっているかといえばタリーズに入り浸っているとか、ちょっと京都観光で神社仏閣を期待する人には言えないですね。

バッハは数学

昼食としてパンケーキを食べながら、トークの第二ラウンドが開始します。話題は、私が学生時代に専攻した数学へ。

今回の演奏曲目の中にあった「インヴェンション」を作曲した J.S.バッハですが、仁藤さんが「バッハって数学的やな〜」と鋭いことをいうので、私は「バッハが探求したフーガの緻密な構造はまさに数学そのもの」と返します。それに対して仁藤さんは「フーガの技法」と返してくるので、「フーガの技法」こそある種の音楽と数学の至高であるというトークで盛り上がることに。

しかし、中学時代にはこんなにバロック方面に目を向ける人だとは思わなかった。古典派ですらあまり興味無さそうだったのに。嬉しい誤算といえましょう。「フーガの技法」なんて言う人だとは当時全く思わなかったです。

フーガ自体も旋律の重ね合わせなどに緻密な計算が求められるといえますが、特に「フーガの技法」は、曲の進行を逆にしても、また音程の高低を転置しても音楽としての体裁を崩さないとか、もうそれ線形代数でしょって感じすらします。音楽的にも重要な価値を保ちつつもこんなことを成し遂げた作曲家はバッハくらいしかいないのではないでしょうか。バッハは何を目指して「フーガの技法」に取り組んだのか。作品自体がバッハの最晩年に作曲されたものであり、作曲者自体の評論があまり残されていないのです。それゆえ、崇高でありつつも謎に満ちた作品として「フーガの技法」が存在していると言えましょう。

私が取り組んでいた数学についても興味津々に聞かれたので説明しました。できるだけわかりやすくと思ったものの、さすがに大学院レベルの専門の数学を理系でない人に説明するには限度があります。それでも「凄さと面白さは十分伝わった」と真剣に返されると、仁藤さんの昔からの洞察力の鋭さを感じます。

6と21

今回の演奏曲目の一つ、ベートーヴェンの「ピアノソナタ第6番」。3月の時もベートーヴェンのピアノソナタで良いのは何かという話になった時に、「ピアノソナタ第21番」で意気投合。

パンケーキを食べたあと、なんか30代の二人がタリーズでひと目を気にせず、身振り手振り加えながら第1楽章の冒頭のメロディを口ずさんでいました。「ずったたた たたたた たたたた たたたた♪」とか。子供じゃないんだからって感じですね。あんまりお客さんいなかったからよかったものの。

21番は、中期ベートーヴェンの徹底的に一つの動機を使いまわす面目躍如が活きています。

仁藤さんは「音楽が無いところから音楽が生まれてくる」と表現していましたが、うまい表現だと思います。ベートーヴェンのそういった楽曲効果は本当に臨場感ありますよね。第5交響曲もそうですし、中期にはそういう曲が本当に多い。

私が「これ、冒頭が空虚五度だから独特の効果を生んでいる」って言ったら、仁藤さんが笑いながら「普通の会話で空虚五度とか言わないし〜」とかって言っていました。なるほど〜って思ったけれど、後で楽譜見たら普通のド・ミ・ソの和音で、絶対音感が無いことが露呈してしまっています(冒頭の旋律自体は属調であるト長調の雰囲気も持っていますが)。怒られないか心配(笑)。

恋活の極意

3月の京都訪問の後に福岡に行ったので、そのこともお話しました。

「そっちは結婚して子供もいるけれど、こっちはこの歳でまだ独身だし、だから福岡で合コンとかもしないといけないんだよ」と説明します。

この人に頼めば北海道や京都でクラシック音楽に通じている妙齢の女性を紹介してもらえるかもしれないと思って「だれかフリーの人いたら教えてよ。もう何の贅沢も言えない年齢だし」というと「あんたはもっと選んだほうがいい」といわれてしまいます。オッ、この歳になって女性を選べるダンディーさが出てきたのかなアハハとか思ったら、矢継ぎ早に「あんたみたいな変わり者に合う女、そうおらん」と。え、変わり者!?

自分、少なくともIT業界でもかなり普通の人だと思うんだけどなぁ…。

その後、さらにこう言われます。「いい女見つけたらあたしに見せにきな。見繕ってあげる」と。ちょっと、君は心配症な私のオカンなのかと本気でツッコミそうに(笑)。しかし福岡でいい子を見つけたとして、そのままでは東京に連れていけないのか…。

この歳になって日本を横断して人生に翻弄されすぎな私です。それもまた面白いんだけど。

いったん解散

14時過ぎにいったん解散ということに。嵐電に乗って嵐山を後にします。

とはいえタリーズ店内もそうでしたが、嵐電もまた海外の人が多くて、英語が飛び交う飛び交う。どこにいても英語が聞こえてくる京都は、もしかしたら英語力を鍛えるのにちょうどいい場所なのではと思うほどです。

仁藤さんとは途中でお別れして、私は京都周辺をブラブラすることに。

菊香荘に電話したら部屋が確保できたので、時間も時間だしもう一日京都滞在を伸ばすことにしました。駅前のビジネスホテルだともうこんなことはできないご時世。既に定宿です。

明日着る服もないので洗濯と買い足しをと、京都駅前のユニクロで服を買っていた時に @__papix__ 校長から連絡があって、それで慌ただしく次の日に移動する予定を立てることになります(参考:6月と7月は五反田にいます)。

夜の古心庵で音楽と数学を

あずまさんから「太秦で良い飲み屋があるか聞いておいてもらえますか?」と言われていたので、昼間のタリーズで仁藤さんに聞いてみたところ「古心庵で飲めばいいし」と返されてしまいます。

この日も仁藤さんが21時頃に古心庵へ行くということで、夜の古心庵にも行ってみました。

夜のピアノ演奏会

今回も常連さんで賑わっているのかなと期待して行ってみたら、入口は開いていたものの誰もいない古心庵はひっそりしていました。

とはいえ奥のほうからピアノの音色が聴こえます。朝クラも行われている奥の部屋に行ってみると、一人演奏している仁藤さんがいたので、静かに入って椅子に座ってしばらく演奏を聞いていました。

10分くらいして古心庵のマスターがやってきて、部屋の入口付近で私と会話し始めたら、仁藤さんが我々の存在に気づいたらしく驚いていました。音楽に対してスゴイ集中力なのは若いころから全然変わらない。

夜なので音は控えめにしつつ、バッハのフーガ話からインベンション1を弾いてもらったり、古心庵にある楽譜から面白そうな曲を弾いてもらったりしました。

少しお酒をもらう

木のテーブル席に移って、ほんの少しお酒をもらいました。まぁこれでは酔わないという量。

古心庵のマスター、仁藤さん、私の3人で雑談。というかまぁ、私はだいたい地元話を聞きに回っていました。

そうだそうだと「そういえば3月に来た時にいた黒縁メガネの女性、僕と同じ年齢で独身なんだよね。今度紹介してよ!」と切り出してみたところ、「あぁ、○○?アノ子はあかん。普通の子」と返されてしまいます。そう、昼に変わり者認定された流れで「普通の子」とは付き合うなということらしい…。マジでか…。

夜のピアノ演奏会第二部

またピアノのある部屋に移って、色々と思い出したかのようにピアノを弾く仁藤さんの演奏を聴いていました。

こちらは意識してリクエストをしないようにしていました。あまりピアノ曲に詳しくもないし。それに誰に強制されることのないアマチュアでやっているんだったら、自分が好きなものを好きなように弾いて、それに興味を持った人が聴くのが一番幸せな感じがするんですよね。

第一部と合わせて1時間くらいは演奏を聴いていた気がします。ボーっと聴いていたり、時に私が連想して思い出した曲を言ったら暗譜していたので演奏してくれたりとか。

古心庵の入場料500円を払ったけれど、聴衆が自分一人の(ときどき古心庵のマスターが覗やってくる)贅沢なピアノ演奏会も聴けたし、また良い体験できたわ〜と思いながら木のテーブル席のほうに移ろうとしたら、既に席に座っていた仁藤さんに「なんか定理証明してよ」と言われます。

夜の数学の定理の証明

あずまさんに「北海道二周」って言われた時もそうですが、また変な声が出てしまいます。「えっ!?証明って何?」と。

古心庵の黒板を指差しながら「数学の証明」と真顔で言われ、タダでは帰さんぞという眼差しにしばらく考えます。これは本当にやらないとダメだなとか。この人、文系クラスで高校2年の終わりまで数学やっていたから複素数までは分かるかな〜などと作戦を練ったり…。

私の専門の関数解析は難解過ぎるし、かと言って整数論などのキャッチーな話題も解析的整数論に入ったりすると初見では証明がわけがわからない。というわけで、高校生の複素数の知識から指数関数と三角関数が複素数でつながるオイラーの公式を証明することにしました。

だいたい以下の流れ。厳密さは完全に欠いています。

  • ド・モアブルの定理が成り立つことを数学的帰納法で証明(ここは文系クラスの高校2年生でもやる)
  • 自然対数の底という2以上3以下の数が存在することを証明
  • 三角関数と指数関数のマクローリン展開を雑に導出(関数の微分の概念を出していない状態なので雑)
  • マクローリン展開を突き合わせてオイラーの公式が成り立つと言う

最初は解説が分かるかうかがいながら証明を進めていたものの、「もっと早く」「こっちは気にせず早く」と言われて、最終的には大学院生時代に教授とゼミをしている時の速さで証明をすることに。普段はわかりやすさを意識して遅く会話しているから、こんなに速く書いてしゃべったの、本当に久々でした。

証明を無理やり終わらせて、チョークを持ちながら肩で息をする状態でしたが、仁藤さんはえらく喜んでくれて「わたくし感動しました」と言ってくれたり。冗談っぽいですが、こういうときに冗談は言わない人なので、たぶん本当に感動してくれたんだろうなと思います。

黒板の数式を消そうとしたら、撮影されたり消さずに取っておいてと言われたり、なんだかアートっぽく扱われて戸惑います。

古心庵のマスターが「数学もアートに通づるものがある。朝に古心庵に人を集めて500円取って数学を教えたらいい」と言うので「それ、誰かのイベントのまんまパクリですよね!?」と返答しました。実現したら面白いですけれど、たぶんお客さんこないんじゃ…。夕方に子供集めて塾形式にしたほうが若干ウケそうな気もします。あ、これいいアイデアかも。

23時過ぎになったところで解散。私は歩いて菊香荘に帰りました。

まとめ

結局、変わり者認定された挙句、普通の女の子と付き合うなとか、数学の証明をしろとか、私の明日はどっちだ状態になってしまいました。とりあえずまた福岡行こうかなと。

いつも古典派のクラシック音楽の美しさを語る私ではありますが、数学の美しさを語っても意外と一般の人達に響くものなんだなと思いました。アーティストといったスキルとは無縁の私でしたが、まさか書いた数式をアートみたいに扱ってくれるとは。数学の勉強会はいつかどこかでやりたいものです。

あずまさんと飲み会をしていると、北海道のどこで飲み会をやるかという話が頻繁に出てきます。日本酒と蕎麦を軸に考えて、札幌にも帯広にも近いという場所になると、やはり新得町という結論に。 目的を持たないと普通は行かない新得町に久々に行ってみたいものです。しかし新得町のどこで飲み食いしてどこに泊まるかという計画を京都の居酒屋でやるというの、ネタとしてはなかなか面白い。

あと、古き良き時代の旅館である菊香荘。何の目的もなく一週間くらい滞在して、のんびり執筆作業をしながら、疲れたら庭を見るという日々を送りたいです。普段各地でビジネスホテルばかりになる宿泊先ですが、ここは本当に定宿にしたい良さがあります。菊香荘に泊まりたいから京都に来るというのも普通にあるよなぁと感じるくらい。

この日の次の日、新幹線に乗って東京の五反田へ向かいました。時系列的にはブログ記事「6月と7月は五反田にいます」に続きます。

自分探しの旅ではないですが、2015年は北から南まで、まだまだ旅が続きそうです。

以下、用語集が続きます。

用語集

池田町

全国に池田町は多くあるけれど、ここでいう池田町は北海道帯広市から釧路方面に東に少し行ったところにある池田町のことです。

全国的にはワインの生産地とドリカム吉田美和の出身地として知られていますが、池田町の隠れた名産品がバナナ饅頭。全国にバナナ風味の饅頭は多くあれど、その元祖と言われているのが池田町のバナナ饅頭です。今でこそバナナも甘味も普通にありますが、一昔前はこのバナナ饅頭が子供にとっての貴重なお菓子でした。帯広市は六花亭柳月クランベリーなどの全国的に有名な菓子店が多いのですが、池田町のバナナ饅頭の素朴な味も見逃せないもの。

バナナ饅頭は、新千歳空港のおみやげ屋にもないレアアイテムといえましょう。確実な入手方法は池田町にある米倉商店に行くことですが、帯広駅のキオスクでも買うことが出来ます。まだ帯広と釧路の間を走る特急列車の中の車内販売があった頃、池田駅を経由するときに積み込まれるバナナ饅頭を売りに来る車内販売が楽しみだったものです。

ネットショッピングを探しても、池田町のバナナ饅頭は見つからないです。レアだ。

新得町

新得町ですが、こちらは池田町とは逆方向、帯広から札幌方面に西に少し行ったところにあります。

冷涼な北海道の土地は蕎麦の生産に向くと言われており、北海道には多くの蕎麦生産地がありますが、新得町もその一つです。「新得そば」ブランドは、十勝地方では「鹿追そば」と並んで有名なものです。私の年越しそばは毎年新得そばか鹿追そばですが、確かに美味しいです。

あずまさん曰く「北海道といえば蕎麦」だそうで、野菜やお菓子や豚丼もいいですが、北海道にいらっしゃった際は著名な産地の蕎麦を食べてみるのも良いかもしれませんね。

あずまさんと飲むたびに、次は新得町で蕎麦と日本酒で泊まりがけで飲み会しましょうと話しています。そばの産地であることだけでなく、札幌と帯広の真ん中あたりの立地で、JRなどの交通手段がそこそこあるということも理由です。それに新得町はサホロリゾートなど観光資源も結構あり、観光地としても楽しめるようになってきています。

西院駅

京都の西院駅。ここには阪急電鉄と嵐電の駅がありますが、Wikipedia の解説通り、阪急の駅が「さいいん」、嵐電の駅が「さい」と読みます。

西院駅周辺は、この2つの駅以外は特に大きな観光名所もなく、互いの駅の乗換駅としての役割が大きいようです。

阪急電鉄の西院駅は阪急京都線の駅で、大阪方面からくる阪急の電車の停車駅ですが、実際のはこの先の烏丸駅まで乗って地下鉄やバスに乗り換えするほうが現実的でしょう。観光客が西院駅で乗り換えて嵐電に乗るのは嵐山に行くときくらいかもしれません。

インヴェンションとシンフォニア

インヴェンションとシンフォニアとは、J.S.バッハが作曲した教育目的または研究目的の鍵盤曲。当時はピアノが無かったので、チェンバロ向けに作曲された曲ですが、現代ではピアノでも演奏されます。強弱が付けられないチェンバロ曲の名残りで、明確な強弱記号は無かったはず。

2声のインヴェンションの方は、左手と右手で簡単な旋律を弾き分けるという教育的目的が強いようですが、曲自体の完成度の高さもあって、プロの演奏家による録音も多いです。

せっかくピアノの話なので、チェンバロではなくピアノでの録音をご紹介。少し聴いてみましたが、エフゲニー・コロリオフのこの演奏が聴きやすくて手に入りやすいようです。

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市営11、太秦開町バス停

市営11とは京都市バスの11系統のこと。菊香荘最寄りの太秦開町(うずまさひらきちょう)バス停に止まる系統の一つ。

これで四条烏丸交差点まで出られるのでかなり重宝します。時刻表を見てもかなり本数があって、並走する嵐電やJRよりよりも早い場合も多くあります。最近よく行われているらしい四条通の工事などは気をつけてください(急ぐ時はバスの運転手さんに道路工事状況を聴くといいかもしれません)。

名前の似た京都バスというのもあって、こちらは時刻表を見るとかなりの系統があって、京都駅にも出られます。

ちなみにいつも飲み会の帰りにのる終バスは、京都バスの65系統。こちらは四条烏丸から烏丸御池まで歩くことになるけれど、時刻表を見ると23時52分発で深夜バス料金といったものでもないという、東京よりも素晴らしいバスです。

京都に到着して何回もバスに乗る予定があるのなら、市バス・京都バス一日乗車券カードを買うのがオトクですし、乗り間違えても心理的に気楽です。3回乗ると元が取れます。買う場合は、バス車内で降車時にお金を払う時に「一日乗車券ください」といって500円を払いましょう。京都市街の大体の場所を回ることが出来る優れものです。乗り換えが難しそうって?あなたのスマートフォンのGoogleマップが乗り換えを教えてくれますよ。

帷子ノ辻駅

帷子ノ辻駅は嵐電の駅。読みは「かたびらのつじえき」。横浜に帷子川(かたびらがわ)という川があるので、横浜の人には読むのが簡単な地名かも。

嵐電の2つの路線が合流する分岐駅です。とはいえ嵐電がのんびりしているので、交通の要衝といった雰囲気はありません。

地図を見て初見ではどこから入ったらいいか全く分からない駅。

モルダウ

チェコの作曲家スメタナによる交響詩「わが祖国」の中の1曲。スメタナの曲は「わが祖国」が群を抜いて知名度が高く、しかもその中でもこの第2曲目の「モルダウ」が圧倒的知名度を誇るというもの。

元々が器楽曲の中にある曲なので、歌詞は別途付けられたもの。これはドヴォルザークの交響曲第9番の第2楽章が「家路」として歌詞が付けられて普及したのと似たようなものでしょう。

フーガの技法

フーガの技法とは、J.S.バッハ最晩年の曲。曲名の通りフーガを題材とした作品。

バッハの最後の作品かどうかは意見が分かれるらしいものの、最晩年の曲であることには間違いなく、その音楽性は古今のフーガ作品の最高峰の一つとも言われています。

バッハがどのような経緯でこの作品に着手したかといったこともよく解明されていないようです。曲を逆行させたり転置させたりしても音楽性を失わない構造をしているのも興味深いですが、その旋律と構造の奥の深さには聴くたびに驚かされます。

「フーガの技法」は楽器指定の無いオープンスコアの曲となっており、一般的にはピアノやチェンバロなどの鍵盤楽器で演奏されますが、その他の編曲もあります。個人的にオススメなのは弦楽合奏の編曲で、音が持続的であるとかステレオで各声部を分けて聴けるとか、初心者向けで聴きやすいと思います。以下の録音が最近のお気に入りです。厳粛な音色が癖になります。

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ピアノソナタ第6番

ピアノソナタ第6番とは、ベートーヴェン作曲の「ピアノソナタ第6番 ヘ長調 Op.10-2」のこと。

古典派のクラシック音楽が好きでベートーヴェンをよく聴いていますが、私がベートーヴェンらしいなと感じるのはこういう屈託のない明るさを持った曲です。中学生当時はオーケストラ曲ばかり聴いていてピアノ曲に特段の興味はありませんでしたが、この曲は強く印象に残っていることは以前書いた通り。

もともとウィーンという都会に出てきたベートーヴェンですが、彼は幼少の頃から自然を愛してやまない人だったそうで、楽想に自然を思わせる曲は結構多いです。その最たるものはあの「田園交響曲」でしょう。

ベートーヴェンは「運命の動機」として有名な「第5交響曲」に代表される重厚な楽想がまず思い出され、「第5交響曲」の調性でもあるハ短調を「ベートーヴェンにとっての特別な調」として取り上げることが多いですが、私はどちらかというと「田園交響曲」や「ピアノソナタ第6番」などに使われているヘ長調のほうがベートーヴェンらしいなぁと感じます。

ベートーヴェンは優れたピアニストとしても当時名を馳せており、生涯に作曲した32曲のピアノソナタはどれも不朽の名作となっています。とはいえ年代順序的には、最後の「ピアノソナタ第32番」を作曲した頃に、あの有名な「第9交響曲」を平行して作曲しており、最後のピアノソナタと最後の交響曲を作曲し終えた最晩年は弦楽四重奏曲の時代になります。

最後のピアノソナタである「第32番」もまたハ短調であることから、ベートーヴェンはハ短調で締めくくるというのはピアノという視点からベートーヴェンを観察した場合の一見綺麗な評論です。しかし、この後の弦楽四重奏曲の時代がやってきます。1213大フーガ1415 とさらに重厚の極みを突き抜けた後、弦楽四重奏曲だけでなくベートーヴェンの最後のまとまった作品となる「弦楽四重奏曲第16番」で提示される世界がとても簡素。そして、この「第16番」で選ばれた調性はヘ長調。まるで大自然に帰ってきてリラックスした、本来のベートーヴェンを感じずにはおれません。最終楽章の軽すぎる挨拶のようなモチーフは、心地よい旋律であると同時に、背景的にベートーヴェンの深遠さも同時に感じてしまい、それを聴く我々の心を強く揺さぶることでしょう。

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲については、CD10枚組の全集なのに破格の値段の以下のゲヴァントハウス弦楽四重奏団の録音を挙げておきます。演奏者も相当な名手です。

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iTunes 版もあるのに、こちらは高い!リッピングが面倒なだけで、Amazonで買うと超格安ですね。

ピアノソナタ第21番

ベートーヴェン「ピアノソナタ第21番 ハ長調 Op.53」のこと。「ワルトシュタイン」の副題で有名。ワルトシュタインとはこの曲を献呈されたベートーヴェンの支援者の名前です。

ベートーヴェン中期の傑作の一つとしても有名。この曲も中期の作品にもれず、運命の動機に近い「ズッタタタ…」と始まる「8分休符・8分音符×3」という開始の第一主題が印象的。以後、第一楽章はこのモチーフが徹底活用され、緊張感を高めていきます。ホ長調で提示される第二主題がそれとは対照的な神秘的な雰囲気を醸し出し、第一楽章の彩りを豊かにします。展開部と終結部は、まさに最初のモチーフが縦横無尽に展開され、緊張感と躍動感が最高潮になります。

当時としては規模が大きい第一楽章があり、短い叙情楽章の第二楽章の後に途切れなく続く終楽章の第三楽章が続きます。

先ほど「ピアノソナタ第6番」の解説でその曲自体の録音を挙げなかったので、こちらでまとめて推薦したいのが、ウラディーミル・アシュケナージの全集。

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iTunes Store なら、特定の楽章単位で買うことができます。昔ならこういう買い物はできなかったのに、今はすごい時代だなぁと感じます。どうせならまとめて買っちゃいましょう。

空虚五度

空虚五度とは、いわゆるドとソの2つの音で作られる和音のこと。ド・ミ・ソが揃うと、いわゆる長三和音になるのですが、このミの音がないものが空虚五度。

空虚五度の特徴は、長調と短調を決定づける音がないというもの。長三和音を特徴付けていたのはミの音であって、このミを半音下げると同主調(ハ長調であればハ短調)の短三和音になり、響きが暗くなります。

ドとソは完全五度という関係でもあり、響きに不協和はないものの、長調か短調か曖昧な響きに多くの人は不安を覚えます。もしくはバロック音楽以前の教会音楽など古い西洋音階の旋法を思い起こさせます。

私の中学時代の音楽の授業では、この空虚五度は完全五度の和音として「とても良く響く」ということだけ繰り返され、個人的には不安な響きにしか聴こえないのは自分の感じ方が変なのかと思いっていましたが、空虚五度の原理を知って安心した覚えがあります。

このような空虚五度ですが、上述の通りバロック以降の作曲家にも応用例があります。有名なものの一つが、ベートーヴェンの「第9交響曲」の第一楽章の冒頭。長調とも短調も峻別がつかない開始に、曲の深遠さを感じさせる効果的な用法となっています。

ド・モアブルの定理

ド・モアブルの定理とは、複素数の累乗に関する公式の一つ。

(cosθ + i sinθ)^n = cos nθ + i sin nθ という形を取る。これは複素平面に置かれた偏角θで原点からの距離が1の複素数を累乗したときの回転の様子を説明しているともいえる。

私が高校時代、ド・モアブルの定理は数学Bのカリキュラムに入っていました。また、高校数学におけるド・モアブルの定理の証明は三角関数の加法定理と数学的帰納法で行われます。

ド・モアブルの定理は、三角関数におけるn倍角の公式を含んでおり、個別の倍角公式を覚えていなくても、ここから簡単に導出することも出来ます。

左辺の cosθ + i sinθ を f(θ) とおけば、f(θ) は指数関数と同じ性質 f(θ)^n = f(nθ) を持っている事がわかりますが、この理由はオイラーの公式で明らかにされます。

自然対数の底

自然対数の底とは、e とも書かれる数学の最重要定数の一つ。e = 2.7.1828… と続く無理数。しかも超越数(整数の割り算やn乗根といったものの有限回の組み合わせで表せない)。

主に指数関数の微分積分で必ず現れる定数ではあるものの、複利計算など掛け算の反復における収束値などでもこの自然対数の底が現れることがあります。

高校数学では数学IIIになって取り上げられる数であり、いわゆる文系クラスでは教わることは無いかもしれないものの、それでも大学で必要になることは往々にしてあるくらい一般的な数。

e は (1 + 1/n)^n の n→∞ の極限値になります。また 1 + 1 + 1/2! + 1/3! + 1/4! + … という無限級数展開を持つこともわかり、この無限級数展開を、1 に収束する公比 1/2 のべき級数と比較することで 3 以下の数であることがわかります。2 以上であることは最初の2項の和が2なので明白でしょう。

数学の三大定数と言えば、この e と、円周率 π、そして虚数単位 i のこと。

マクローリン展開

マクローリン展開とは、なめらかに変化する関数を多項式の和で表したもの。より一般的な概念にテイラー展開があります。

二次関数などのそれ自体が多項式なものは、それ自体がマクローリン展開と言えるし、三角関数のようにそれ自体が多項式ではないものは、多項式の無限和で表すことが出来ます。

マクローリン展開は、平均値の定理や微分学における基礎的な事実から導かれます。

オイラーの公式

オイラーの公式とは e^(iθ) = cos θ + i sin θ という等式のこと。数学で最も美しい公式という人もいます。今まで全く別々のものとして扱っていた指数関数と三角関数が複素数の世界では実は同じものだったということを表しているビックリ定理。

数学、とくに微分積分学を含む解析学において最も重要な事実の一つでもあり、数学の一つの金字塔とも言える公式です。

雑に証明するのなら、指数関数と三角関数のマクローリン展開を別々に求めておいて、それを突き合わせればよいですし、多くの場合はそう説明されます。

マクローリン展開といってもあくまで実数でのお話であって、突き合わせてあっているからって公式にしてしまって大丈夫なのかという心配もありますが、これは複素関数論という複素数関数を研究する分野における「一致の定理」や「解析接続」という手法によって正当化することができます。

オイラーの時代は複素関数論も未成熟だったにも関わらず、卓越した直感力でこれらの事実を見つけていったレオンハルト・オイラーという数学者の偉業の数々はこれにとどまらない膨大なものです。

ベートーヴェンといいオイラーといい、私達の今を豊かにしてくれているのはこういう偉大な先人がいるからなんだなと、しみじみと感じます。

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